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江戸文化研究者・松川弘太郎の『江戸時代語研究』第3号に掲載されている加賀紫水の『土の香』の広告

 以下の記事で紹介した江戸文化研究者・松川弘太郎が編集していた雑誌『江戸時代語研究』の第1巻第3号(1935年6月)、第4号(1935年10月)もかなり前に購入したものがあるので紹介していきたい。以下に写真と目次を掲載しておきたい。

表紙と目次
奥付と寄贈誌

初期の江戸言葉 橘正一
六方方言語彙 松川弘太郎
廓なまりの語法(二) 松川弘太郎
江戸時代方言資料註解奴俳諧 松川弘太郎

第1巻第3号
表紙と目次
奥付

江戸弁に於ける京阪語の要素(・・・浮世風呂を中心として) 橘正一
言葉上の迷信(一) 川崎隆夫
江戸時代方言註解奴俳諧 松川弘太郎

第1巻第4号

 個人的に興味深いのは、第1巻第3号に松川も投稿していた加賀紫水の編集していた雑誌『土の香』の広告が掲載されていることだ。以下に写真を掲載しておきたい。『土の香』は地域で発行されている貴重な土俗趣味研究雑誌であり、商業的でなく趣味的であることをPRしていたようだ。

『土の香』の広告

 第1巻第4号にはこの号の発行が遅延したお詫びが掲載されているが、在野の研究者が個人で雑誌を発行することの難しさを感じさせる。日々の雑事との闘いであることは現在でも変わらないだろう。


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