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コーヒーと音楽 Vol.02

Justin Townes Earle

本当は音楽のことを今回書くつもりではなかったのです。ですが、どうしても書かなくちゃいけない気がして。昨日は午前中仕事に行って、午後は久しぶりに一人で音楽を聞いていました。youtubeでお気に入りのアーティストの曲を片っ端から聴いていたのです。

久しぶりにJustin Townes Earleが聴きたいなぁと思って、NPRのTiny Desk Concertの動画を再生しました。この動画のJustinの曲がとても好きで、いっときは良く聴いていたのです。独特のギタープレイ、孤独感、哀愁感、そして垣間見えるユーモアさ。

この動画をみるのは何年振りだろう。やっぱりいいなぁ。特にこの動画の3曲目、ビリーホリデイに捧げているWhite Gardeniasという曲が大好きなんです。今まで書いた曲の中でもお気に入り、と本人も動画の中で言っています。自分の支えとなっている憧れの女性を想う、本当に純粋な気持ちが表現されている曲。

White dress, white shoes, white gardenias

すごく癒されて穏やかな気持ちでいたのですが、コメント欄を見て目を疑いました。そこには、Rest In Peaceの文字が。

本当になんでだろう。音楽以外のことは何も彼について知らなかったのでWikipediaで調べてみると、彼は38歳。僕と同世代。そして、先月8月20日に永眠。

面識もなければ、ずっと追いかけてきたミュージシャンでもないのに、ふと思い出させる音楽を作ってくれていたJustin。いつかライブを見たかった。そしてできれば話しかけてみたかった。

死因はどうやらドラッグのoverdose(大量摂取)。彼の音楽を聴けば常に孤独と隣り合わせだったのがわかります。彼は12歳の頃からドラッグに手を出し、でもなんとか生きて、素晴らしい音楽を作ってきました。それなのに。

彼は2018年のライブで薬物で苦しんできた自分自身の考えを下記の動画で述べています。(自分が話しているのに茶々入れる観客に向かって、「うるさい黙ってろ(Shut the f- up!)」って言うぐらい伝えたかったメッセージ)

何を言ったかの詳細はこのサイトにあります。(今は訳す気力もないので、いつか気が向いたら訳したいと思います)

Billie Holiday is one of my favorite singers. My favorite singer. And I wrote this next song for her. And for selfish reasons I do wish somebody would’ve just looked at her and maybe said, ‘Why do you hurt?’ And maybe we just possibly we could’ve gotten something more out of Lady Day than we did.

彼がビリーホリデイに対して言っているのと同じように、僕だってこう言いたい。And for selfish reasons I do wish somebody would’ve just looked at HIM and maybe said, ‘Why do you hurt?’ And maybe we just possibly we could’ve gotten something more out of Justin Townes Earle than we did.

でもなんだか、Justinが僕を呼んでくれた気がして、嬉しかった。コーヒーと直接は関わりがないけれど、僕は自分に安らぎを与えてくれたJustinに敬意を表したいと思います。ありがとう。

Justinを想って、コーヒーを一杯飲み、数ヶ月振りに家でギターを弾きました。また曲を作ってみようか。

天国でBillie Holidayと今頃おしゃべりでもしているのかなぁ。

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