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資本主義をハックするvol.2


Enough is enough

文明病の原因、それはあまりにも何もかもが、

too much

多すぎるということに起因している。

進化的ミスマッチ仮説」というものがある。

ヒトが、良い方向に進歩していくことで、望ましくない結果を得るというもの。

資本主義経済の中で、人類史上類を見ないほどの豊かさを享受できる一方で、その副作用が生じている。

詳しくは、別のnoteにて書かせてもらっている。

進化にマッチさせる

身の回りを片づける、衣食住を整えるということは、この進化に応じて生じているミスマッチをいかに見極めて、資本主義社会に乗っかりながらも、いい所は採用し、進化にそぐわないものは不採用とする観察眼が必要とされる。

その採用面接の際に指標となるのが、進化的ミスマッチ仮説を提唱しているアメリカの生物学者のダニエル・リーバーマンのフレームワークである。

リーバーマンは、進化的ミスマッチが起きるパターンをわかりやすく3つの枠組みでとらえている。

多すぎる
古代には少なかったものが、現代では豊富すぎる
【摂取カロリー、精製穀物、アルコール、オメガ6脂肪酸、塩分、乳製品、飽和脂肪酸、満腹感、食事のバリエーション、人口密度、衛生設備、人生の価値観】

少なすぎる
古代には豊富だったものが、現代では少なすぎる
【有酸素運動、筋肉を使う運動、睡眠、空腹感、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質、オメガ3脂肪酸、自然との触れ合い、有益なバクテリアとの接触、太陽光の摂取量、深い対人コミュニケーション、他人への貢献】

新しすぎる
古代には存在していなかったが、近代になって現れた
【加工食品、トランス脂肪酸、果糖ブドウ糖液糖、公害、人工照明、デジタルデバイス、インターネット、慢性的なストレス、化学物質、重金属、処方薬、抗生物質、孤独、仕事のプレッシャー】

資本主義社会をハックし、文明をwellnessに謳歌するには、上記をガイドとして、生活の中に潜む〝多すぎる〟や〝新しすぎる〟ものは少なくし、〝少なすぎる〟ものは、積極的に増やしていくということが必要となる。

ダイエットはしなくもいい

例えば、ダイエットをしようとする。

その際はたいてい目標を決めると思う。

水着を着たいから夏までに5kg痩せたい、結婚式までに3kg痩せたい、もてたいからとにかく痩せたい、健康診断で引っかかったから痩せたいなど。

このようにダイエットに際してゴールを設定しまうと、そのゴールに達したら、そこで目標が完了するわけだがら、モチベーションがなくなる。

ゴールなきダイエットは苦痛以外の何物でもないし、理由がないものはヒトを虚無感に陥らせる。

すると、これまで通りの生活にすぐに戻ることになり、結果としてリバウンドする。

カロリー制限ダイエット、糖質制限ダイエット、脂質制限ダイエット、パレオダイエット、ケトジェニックダイエット、16時間ダイエットなど、数えきれないダイエット法がある。

ある研究によると、そのどれを採用しても短期的には痩せることは可能だという。

ある一定期間の効果をそれぞれのダイエット法で検証してみたところ、総じて、どれを採用したとしてもダイエット効果は認められるという。

どのダイエット法も短期的には、どんぐりの背比べで、さして差は見られなかったという。

しかし、どのダイエット法も結果として、長期的にはほぼ全員といってもいいくらいに元の体重に戻っていくことになるという。

ヒトのカラダには恒常性、〝ホメオスタシス〟というものがあるから、リバウンドは自然の流れなのである。

こうして考えてみると、ダイエットのみにフォーカスを当てると、永続的に再現性を保つということが難しいということがわかる。

しかし、もう少し視座を高くするというか、上流にアプローチしてみると結果は全然違ってくる。

つまり、衣食住を整えると、ダイエットせずとも、カラダのホメオスタシスに従って体重は適正値に落ち着くこととなる。

衣食住を整えることは、生活習慣にある〝too much〟、多すぎるということを整えることにあたるから、それは足るを知ることになる。

衣食住を整えるうちに、環境が整い、ストレスレベルも減る、すると食事に対する意識も高くなる。

超加工食品や砂糖、精製穀物といった食欲を狂わせる食べ物を摂取する頻度が減ったり、運動や睡眠への意識も出てくることで、ホメオスタシスのベースラインが下がることにより、太っている人は適正体重のベースラインも自然と下がる。

それにより、おのずと体重が下がることでダイエットのストレスなくwellnessにカラダのプロポーションが整うという副産物が得られる。

3ヶ月で別人になれる

上記のダニエル・リーバーマンの提唱するフレークワークのどれか数個でも衣食住を整える上で本気で採用すれば、3ヶ月で別人となれる。

例えば、1日の摂取カロリーを減らしたり、白米や食パン、ラーメンといった精製穀物で成り立つ食べ物の摂取頻度を減らす、アルコールも毎日ではなく、たまにのコミュニケーションツールに使う、ジムに通わずともいつもより一駅分余計に歩くとか自然あふれる公園を散歩する、インターネットやSNSの使用頻度を減らす。

こういった生活を送れば、3ヶ月でヒトは確実に変化する。

衣食住が整えば、容易に体調を崩すこともなくなり、病院にかかることで処方される抗生物質も使わくてすむ。
抗生物質の使用による腸内環境の乱れも被らなくてすむ。

抗生物質をむやみやたらと使わないことで、〝第2の脳〟と呼ばれる重要な臓器である腸も整う。

人生80年とすると、週に換算して約4000週間となる。

衣食住を整えるための3ヶ月、人生のたった〝12/4000週間〝〟だけでも、本気で取り組めば、人生は変わるのである。

そして、その習慣は、その後の人生において永続的でとても再現性が高いものとなる。



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