芸術の都ウィーンのハイライト。ベートーヴェン、クリムト、ザッハトルテ、蜂、なぜかSUSHI【DAY100-102】|働きながら世界一周
ついに世界一周旅行も100日目に突入した。
そしてこのタイミングでnoteのフォロワーも100人を達成した。なんだか感慨深い。
さて、ザルツブルグを17時過ぎに出発する電車に乗り、3時間ほどでウィーンへ。
本当にオーストリアの鉄道は駅も綺麗だし便利ー。日本の新幹線みたいな感覚で、あっという間にウィーンに到着。
ザルツブルグでオペラやウィーン管弦楽団などの芸術には触れていたので、今回ウィーンではそういう公演系には参加していない。そもそも夏の間はオペラはどこも夏休み。9月から公演を再開する。
ということで、仕事も忙しかったりして、観光に関しては本当に行きたいところだけ絞って行った。さて、そんなウィーン滞在記録。今回写真多めです!
1.ベートーヴェン博物館へ
今回、ウィーンで1番楽しみにしていたのが、ウィーンの中心街から少し外れたところにあるベートーヴェン博物館。
ベートーヴェンはドイツ生まれだけれど、モーツァルトに憧れてウィーンを訪れる。お母さんが病気になって1回ドイツに戻った後、またウィーンに戻ってきて35年間をウィーンで過ごす。耳が聞こえなくなったりストレス・体調不良との戦いで、度々オーストリアの田舎町と行ったり来たりしていたらしいけど。それで、博物館もウィーンにあるというわけだ。
私自身ベートーヴェンのピアノソナタが大好きで、自分自身がもやもやするときに、思いのままにベートーヴェンの曲を弾くと、とてもスッキリする。1番好きなのは第8番の悲愴だけど、熱情や月光ももちろん良い(熱情はまだ弾けないけど、いつか弾けるようになりたい)。
ピアノソナタに限らず、ベートーヴェンの曲は、激しく強く、そして優しく悲しい。僅かな希望も感じる。曲にベートーヴェンのいろんな感情や想いが込められているのだろうなと思っていたけど、今回博物館に行ってみて、それをより身近に感じることができた。
博物館は、ベートーヴェンがウィーンで住んでいた家の跡地に作られていて、部屋を順に回ると、一応人生の変遷や影響を受けたものを辿れるようになっている。あと実際に書いた手書きの楽譜も見れたりするので胸熱だ。
あとは、なぜか毛髪やデスマスクがあったりもする。ベートーヴェンの有名な遺書「ハイリゲンシュタットの遺書」が壁一面に書かれた部屋もあって、そこはだいぶ胸が苦しくなった。実際難聴により、自分の曲がどのように聴こえるようになっていたか、というデモンストレーションみたいなものもあった。
最後の部屋には、ベートーヴェンの交響曲がヘッドホンで聴けるようになっていたり、庭にはベートーヴェンの曲に包まれながら座れる木の椅子のようなものもあった。
人もそこまで多くなかったし、ゆっくり世界観に浸ることができた。
遺書にも書いてあったけど、耳が聞こえないことで誰とも十分にコミュニケーションがとれず、人の好意も素直に受け取れず、本当に孤独だったのだと思う。
それを乗り越えて、生きることを選び、素晴らしい音楽を作り続けたベートーヴェン。
私も彼のように強く生きたいなと思った。
ちなみに、書くのを忘れていたけれど、ザルツブルグでモーツァルトの生家の中にあったモーツァルト博物館にも行った。場所柄もありとても人が多かった。生家だと思って部屋を回ると、あのすごい音楽家がここで生活していたのか、という感動と、外から吹く風はきっと、100年前の風と同じかもしれないと思うと、感慨深い気持ちになることができた。あんまり展示の内容は印象的なものはなかったけれど、同じようにモーツァルトの音楽が聴けるブースがあって、そこは楽しかった。
2.ウィーンで見れる素敵な絵画たち
ウィーンは音楽のイメージが強いけど、ハプスブルグ家が集めた絵画のコレクションみたいなのものがあり、美術館回りも楽しい。また、オーストリア出身の画家といえばクリムトだ。
今回初めてクリムトの絵を見たけど、艶っぽい女性を描く天才だと思った。やっぱりその人のフィルターを通して描くから人の心を動かしたりすることができるわけで、その感覚と技量のどちらもあるから素晴らしい絵ができるんだなあ。
あと女性だけじゃなく、絶妙な色彩の暗さと構成で描いた向日葵の絵があって、これがとても好きだった。絵の振り幅がすごい。
写真はとれてないけど、ユディトと言われる有名な女性の絵もすごかったな。
今回、ベルヴェデーレ宮殿とアルベルティーナという美術館に行った。ベルヴェデーレ宮殿もアルベルティーナも元はと言えばハプスブルグ家に関連する宮殿で、そこにある絵画もその時代に収集されたものらしい。
クリムトの他、モネ、マティス、ピカソ、ムンク、セザンヌなどの有名な画家の絵がたくさんあった!
ちなみにクリムトの有名な絵「接吻」には人だかりができていた。
有名な絵を見たい気持ちは私も一緒だけど、なんか写真撮影大会みたいになっていて、あんまりゆっくり見れなかった。
岡本太郎が、美術館に行って、わかったふりをするなって言ってた。わからなくて何か感じるエネルギーをモヤモヤ受け取って、そしてそれを自分のアウトプットにつなげろ、と。下手でもいいからと。
これは金言として私の胸に刻まれている。
だから、今回世界旅行でたくさん素敵な景色や芸術に触れてアップデートした自分自身は、次なる新しいことにチャレンジしたり、何かを生み出したりできるようにしたい。
以下、好きだった絵。ここにあげているの以外にも、たくさんの素敵な絵があって、写真は撮ってないけど、本当に見るのが楽しかった。
また、美術館以外に、世界で最も美しい図書館の1つと言われるオーストリア国立美術館にも行った。
本当に美しかったし、作曲家の生の楽譜などが見れるのが楽しかった。ゆっくりできる椅子なんかがあったらもっと最高だけど。
3.ザッハトルテ発祥の店にいったよ!
ウィーンと言えば、スイーツが美味しい街でもある。中でもザッハトルテはウィーン発祥のチョコケーキ。
wiki情報によると、貴族に仕える料理人フランツ・ザッハーにより1832年に生み出され、その後フランツの兄弟がホテル・ザッハーを開業し、そこのレストランとカフェで提供されるようになったとのこと。
しばらくは門外不出のレシピだったが、その後ホテルへの資金援助の条件として、デメルにも販売権が渡され、その後いろいろあって微妙な違いを持ちつつ、両者ほぼ同じレシピのザッハトルテが作られているらしい(アンズのジャムの塗り方が違う)。
ということで、そのホテル・ザッハーのカフェに行ってきた。
さすがの有名店で、夕方16時ごろに行ったけれど、10人くらい並んでいた。でも席は広く、回転も早いので、そこまで待つことなく席に案内された。
カフェはクラシックな雰囲気で素敵だった。客席に座ってる人の9割9分がザッハトルテを頼んでいる。私ももちろんザッハトルテと、カフェザッハーオリジナルブレンドティーを頼んだ。口が甘々になりそうなことが予測された。
そして注文して5分ほどしてから、頼んだものが来て、ザッハトルテとご対面。
かっちりとしたチョコレートケーキの横に、ふわふわのホイップクリームが添えられている。美味しそう。
表面のチョコレートは厚めで、少し力をいれてフォークを入れる。中は薄めのスポンジが何層にもなっている。クリームをのせて、いざ、いただきます。
うん、美味しい!チョコレートが濃厚だけど、ジャムの酸味と甘くないホイップクリームにより、完全に調和された味わいになっている。シンプルなようで複雑で、深い。ホイップクリームがあることで食べ飽きないし、ゆっくり時間をかけて食べたい味わいだ。
十分にザッハトルテを堪能して、いざお会計、となったときに20分くらい待たされた。店員さんは次々とくる客を右から左に流してる感じがして、親切な人もいたけど塩対応の人もいた。まあ、観光地だしこんなもんか。
それだけ残念だったけど、それ以外は満足でした。
あと、アプフェルシュトゥルーデルという、林檎を薄い生地で包んだオーストリアのお菓子も食べた。
アップルパイよりさっぱりしている感じ?これも美味しかった。
4.ウィーンあるある?
ウィーンには3日間ほど滞在したわけだが、これまでいろんなヨーロッパの首都を巡ってきた中でも、綺麗だし落ち着いているし、交通も便利だし、ネットワークも安定しているし、とても過ごしやすかった。
ウィーンに限らずオーストリアの交通網では、改札という概念がない。何かしらの交通券(24時間チケットとか30分券とか)を買って、刻印してから大事にとっておくだけ。それでバスも路面電車も地下鉄も乗り放題。チケットを持ってなくてただ乗りしていてもバレない可能性も高い。ただバレた際には、高額の罰金を支払わされるらしいけど。もちろん私もちゃんと72時間チケットを買っていたけど、1回もチェックされなかったな。現地の人でもチケット買わずに乗っている人も少しいるのではないか。でも交通網は充実しているので、どこに行くにも行きやすかった。
1個気になったのが、いろんな場所に蜂がいっぱいいるということ。
そもそもオーストリアは涼しいのもあって、部屋にクーラーがついていないことも多く、ホステルの部屋も常に窓が開けっぱなしだったりする。
そして、それはカフェやレストランでも同じだ。現地の人はそもそも外のテラス席で外の風を感じながらお酒を飲んだりご飯を食べたりするのが大好きだ。
私は場所やその時のテンションにもよるけど、圧倒的に店の中の方が日に当たらないし、客も少ないから快適と思ってしまう。
でもテラス席はもちろん、お店の中にいても、蜂がやってくることがあるのだ。しかも1匹じゃなくて数匹。日本の外でご飯を食べてたらハエが来るみたいな感覚でハチがくる。ハチはミツバチで、全然攻撃的ではないのだけど、普通に料理の周辺を飛んだりするので怖い。落ち着いて食べれない。
でも現地の人はなんのその。慣れっこな感じだ。
私もだいぶ慣れてきて、甘いものはできる限りコースターで蓋をするとか、早く飲み切って自分から遠いところに置くとか、いろいろ工夫するようになった。
1回オレンジジュースの中にハチが溺れた時は、なかなか衝撃的だった(優しい店員さんがハチも私も救ってくれた)。
調べると、これはヨーロッパあるあるらしい。なんでだろう、気候がミツバチの生育環境に合っているからかな。
未だミツバチが来ると鳥肌立つけれど、少なくともそこまで危険ではないとわかったので、まだ良いかな、、、
あとはウィーンもザルツブルグも、韓国人の若者観光客がめっちゃ多かった。日本人は1組2組くらいしか出会ってないけど、韓国人は20組以上はいたと思う。家族連れ、カップル、女子旅、1人と色々。
まあ今日本は円安なのもあり、海外旅行難ではあるけども、やっぱ旅行客の多い少ないも、国の豊かさを多少表しているのかなと思うと、少し絶妙な気持ちになりましたとさ。
5.ウィーンでのご飯
ウィーンでも、オーストリアっぽい料理をいくつか食べた。
オーストリアぽいと言っても、ハンガリーから来たグヤーシュ(牛肉の煮込み)だったり、ポークソテーとキャベツ添えだったり、ドイツやチェコ、ハンガリーなどの国の料理が色々融合しているイメージ。
今回初めて食べて衝撃的だったのが、「クヌーデル」と言われるお団子パン。メニューには餃子(dumpling)と書いてある。大体メインの付け合わせでついてくる。いろいろ種類があって、じゃがいもで作られていたり、小麦粉で作られていたり、古くなったパンで作られたりもするらしい。
これが結構美味しくて、もちもちした食感に、ハーブっぽいものが練り込まれていたりして、単体でも美味しいし、ソースをつけても合う。
結構密度が濃いので、食べ終わるとだいぶお腹いっぱいになるのだけど。
それから、ウィーンには日本食レストランもたくさんあった。オーストリアの人たちも比較的ヘルシー志向なのかもしれない。私は、ちょっと西洋食に疲れてきていたのもあり、2日連続で寿司屋に行ってしまった。
1日目は、寿司屋にあった、胡麻味噌ラーメンというのを頼んだ。そこそこ美味しかったけど、日本の味噌ラーメンにはやっぱり敵わない。2日目は、また別の寿司屋に行って、寿司と味噌汁セットみたいなのを頼んだ。まあまあ本格的で、味噌汁もちゃんと出汁の味がした。お寿司はまあまあだったけど、ちゃんとした握りだった。
どちらのお店も、店員さんは韓国人だった。そしてお客さんは韓国人や現地の人という感じ。私が行った時は日本人には出会わなかった。
いやでもやっぱり日本食って美味しいなと改めて感じる瞬間だった。
6.ウィーンからチェコに向かいますよっと
ウィーンに3泊して、4日目の午後にチェコに向かう。
オーストリアは、山岳リゾートやザルツブルグも含め1週間の滞在だったけれど、どこも居心地がよかったな。物価は高い!
まだまだ旅は続くよ!