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⑩クリニックの後ろ向き研究に特化した倫理委員会設立の可能性⑩【ちょっと気持ちが前向きに】

少し冷却期間になっていました

これまで①ー⑨の投稿で倫理委員会について書かせていただきました。ちょっと頭を冷やして考える期間として寝かしておりましたが、ちょっと背中を押されることが2つありましたので すこしまた動き出そうかな?とおもいはじめました。

書籍


通勤の行き帰りは読書時間なのですが その際に昨日読んだ本で改めて目が覚まされました。

ここで 日本からのアカデミックの発信が減っているという記載がありました。もちろんクリニックで出来る研究は大きなものではありません。しかし、今の臨床研究の仕組みだとかなりハードルが高いので 研究マインド自体がなくなってしまうようなものになっています。
大切なのは環境を整えておくことが大切だと思いました。

0期生の勉強会の参加メンバ‐のため息


NAYUWの0期生の勉強会を月に一回行っておりまして、次回で16回になります。(次回は12月19日です。ご興味有る方はご参加下さい)

この勉強会の初回からの参加メンバーである開業されている先生がご自身でされている治療の価値に目覚め、勉強会でも展開方法などについても議論して、よしっ、発信していこう!と熱い気持ちになってこられました。 

しかし、ご自身のクリニックでIRBをお持ちでないので 人づてに倫理委員会のお願いをしても難しかったそうです。

研究しようと思ってから論文が通るまでの過程を1-6に書きます。



この黄色いハイライトは何だ?と思われた方もおられると思いますが

以前の投稿の中でも書きましたが、

【自分にコントロール出来ないことで悩んでも仕方ない】という記述があり なるほどなと思いました。 この黄色いハイライトは自分でコントロールできる部分ですのでストレスは少ないです。しかし
#2 倫理委員会
#6 論文が通る通らない

については自分では完全にはコントロールできません。

#6についてはSTUDYデザインや論文の英語のQUALITYやDATAのQUALITYなどはある程度コントロールできます。これは自分の努力の比率が大きい部分です。もちろんJOURNALとのマッチングもありますが色々なJOURNALに出すことが可能性です

#2についても

日本には倫理委員会が2,000〜3,000もありますが、これはアメリカの2倍、韓国の7〜8倍、そしてフランスの約40倍という数です。】とあるので こういったところにお願いすればいいじゃんとなります。

Theoretically Possible, But Practically impossible
いつもいつもしつこく書きますが 何でも理屈上はできます。宝くじを買い占めたら一等前後賞当たります。 今からオリンピック選手になる可能性もゼロではありません。 日本の首相にだってなる可能性はゼロではありません。 しかし、頭の中で期待値(=確率x得られる利益)とそれを得るのにかかるコストのバランスの中で リソースの配分を毎日行っているわけです。

同じように 倫理委員会も3000もあればアクセスしないのは努力不足とおっしゃる方もおられるかもしれません。
クリニックのSTUDYに対して大学のような非常に手間のかかる(と感じてしまう)倫理委員会に頼むのは 理屈上はベストですが 心理的ハードルが高く実際にそこまでする方は多くないと思います。 BESTをと言うのは簡単ですが それを実際に行うのは現実的には難しいのです。

そうなるとなんとなく雰囲気の分かる人づてのクリニックなどの倫理委員会などに頼むことになるわけですが そういった倫理委員会もどちらかというと自分の施設内のSTUDYのために開設していることが多いので
・外部のSTUDYを受け入れる準備が出来ていない
・業務の一環で行われているので 審議数が増えても負担感が増えてしまうボランティアベース

ということでよっぽど繋がりの深い場合は別ですが 正直凄く積極的に外部公開はしていないということが多いのだと思います。

やはりモテさせる仕組みが大切


こういった倫理委員会がわかりやすく 頼みやすくするためには 受ける側のストレスを減らしてあげて 外部STUDYの審議をWELCOMEな状況にしてあげないと、 人づてで頼んでも「出来るんですが、、、、、、、」という態度を一度取られると その先生のSTUDY MINDは今後続かないことになってしまうのです。

以前の投稿にも書きましたが

委員会メンバーに文句言われそうということを解決できれば

しっかりメンバーに外部審議があった際には謝礼金が題材数に応じてが増え、新しい仕組みを入れて 一つの議題あたりにかかる時間が短く終われば時間上がりの時給が上がるというようなモテる仕組みを入れれば

ようにすれば納得いただける委員のいらっしゃるIRBもあるかと思うのです

改めて 問題は数ではないのかな?と


新たな倫理委員会を作っても3000が3001になるだけで意味がないのかな?と思っておりました。しかし 問題は数ではなく BESTでなくても

・STUDYをしたい人のMINDを潰さない
・委員メンバーもしっかり報酬もいただけてRESPECTされる


という仕組みを作れないかな ゼロベースでということを一度議論の場を設けてみようと考えて行こうと思います。


ステークホルダーのため息の整理・抽象化

上記のステークホルダーの内容から課題を以下のように抽出しました。あくまでも想像でありデータがあるわけではありませんがこれまでの見聞から仮説を立ててみました

開催頻度(開催とメンバー側は低頻度 提出者はフレキシブルにを希望)
開催側:コストやスケジュール管理の面から低頻度を希望
審議メンバー:謝礼金やスケジュールの面から低頻度を希望
提出者:フレキシブルな開催を希望

コスト(開催と提出側は安く メンバーはたくさんもらいたい)
開催側:安いもしくは同じコストなら審議数が増えて収入が増えると嬉しい
審議メンバー:高いもしくは時間が短く終われば時間上がりの時給が上がるので嬉しい
提出者:安いまたは適切な価格であれば嬉しい。 問い合わせなどが面倒

スケジュール(提出者はフレキシブルに 開催・メンバー側はその時にならないとわからない)
開催側:審議メンバーのわがままで定例など設定できないよ!
審議メンバー:それぞれがスケジュール提出・すり合わせ面倒だと思っている。 
提出者:提出期限の問題なども有り近々にしてほしいこともある。フレキシブルな開催を希望

となんとなく見えてきました!



現時点はありえない夢物語かもしれませんが、まずはハードルの低い後ろ向き研究の倫理委員会から適切&簡便に承認できるシステムを構築できればなーと(大切なのは簡単というと審査も簡単と思われるかもしれませんが 審査は適切にです 自院のIRBよりも外部のRCEのほうが忖度が発生しないので 良いかも という考え方も成り立ちます)


一緒に議論参加してもいいよという倫理委員会に関係したことがある方、医師や弁護士、治験会社、製薬企業などの方々の連絡お待ちしています

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)



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