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⑤クリニックの後ろ向き研究に特化した倫理委員会設立の可能性⑤【IRBではなくてREC】

先日の投稿では【SHARED IRB】について書かせていただきました



2000-3000が2001-3001になるだけ?

下の東大の倫理委員会の座談会(?)で

日本には倫理委員会が2,000〜3,000もありますが、これはアメリカの2倍、韓国の7〜8倍、そしてフランスの約40倍という数です。この数の多さは、審査の質のばらつき、審査手続きの煩雑さとなって表れ、すでに問題視されています。】とありました。

今回、我々が新たな倫理委員会を作っても2001-3001になるだけで 何も状況が変わらない可能性があるのです。ですので もう一度問題抽出をしてみようと考えました

目指すのはIRBではなかった


これまで何気に倫理委員会=IRBと書いてきましたが 英語にすると今回やろうとしているのはIRBではないことに気づきました。
※IRB=Institutional Review Board 施設内審査委員会
※REC= Research Ethics Committee 倫理審査委員会

乱立が問題なのは自施設INSTITUTIONAL つまりIRBだからであると仮説しました。これについては中央化の流れの議論も上のリンクの記事にありました。これはQUALITY CONTROLされたところに集約化したり、重要なSTUDYは自院【施設内】のIRBではなくて、他施設のRECでという考えも書かれていました。

目指すはRECのステークホルダをモテさせる

IRBではなくてRECのステークホルダーとそのため息をまずは羅列していき 問題を整理していこうと思います。というのはどれだけ理想を掲げても 実際の人の気持を考えて その方々が負担だと感じれば動かないからです。

REC開設者


・自院の都合にすこしは合わせてほしい
・赤字は勘弁
・審議委員わがまま言わないで
・提出者早く書類出して
・提出者しっかり準備して
・謝礼金のコスパを上げたい
・参加者のスケジュール合わせ大変

REC審議医師
・謝礼金は多いほど嬉しい
・スケジュールを合わせてほしい
・知らない診療科の話はよくわからん
・審議時間は短く
・あまり頻繁にはやってほしくない

REC一般の方
・なんか医師や弁護士の都合に合わせられている
・ギリギリまで提出しないなら次回に回してほしい
・謝礼金を多いほど嬉しい
・そもそも医療の素人だから入っているのに 理解できない書類を出してくるドクターなんなの?
・あまり頻繁にはやってほしくない

REC弁護士
・謝礼金は多いほど嬉しい
・スケジュールを合わせてほしい
・知らない診療科の話はよくわからん
・審議時間は短く
・あまり頻繁にはやってほしくない

STUDY提出者
・思いついたらすぐに審議してほしい
・審議のやり取りをSPEED UPして欲しい
・今どきEXCELやWORDやPDFに記入なんてやめてほしい
・費用は安くしたい

ステークホルダーのため息の整理・抽象化

上記のステークホルダーの内容から課題をいかのようにつ湧出しました。あくまでも想像でありデータがあるわけではありませんがこれまでの見聞から仮説を立ててみました

開催頻度(開催とメンバー側は低頻度 提出者はフレキシブルにを希望)
開催側:コストやスケジュール管理の面から低頻度を希望
審議メンバー:謝礼金やスケジュールの面から低頻度を希望
提出者:フレキシブルな開催を希望

コスト(開催と提出側は安く メンバーはたくさんもらいたい)
開催側:安いもしくは同じコストなら審議数が増えて収入が増えると嬉しい
審議メンバー:高いもしくは時間が短く終われば時間上がりの時給が上がるので嬉しい
提出者:安いまたは適切な価格であれば嬉しい。 問い合わせなどが面倒

スケジュール(提出者はフレキシブルに 開催・メンバー側はその時にならないとわからない)
開催側:審議メンバーのわがままで定例など設定できないよ!
審議メンバー:それぞれがスケジュール提出・すり合わせ面倒だと思っている。 
提出者:提出期限の問題なども有り近々にしてほしいこともある。フレキシブルな開催を希望

となんとなく見えてきました!


自分で理想のREC作ればいいじゃん


こういったことを書くと、皆さんの頭の中には「井手の私益のために巻き込むな! 自分でリソースを獲得して自院でREC設立しなよ」という声が聞こえます。もちろん可能です。しかし、NYAUWの投稿でいつも書くようにNYAUWの目的の一つとして【Theoretically Possible, but Practically Impossible(理論的にはでいるが、現実的には不可能なこと】の解決をしたいとかんがえています。

何でも理屈上はできます。 日本の首相にだってなる可能性はゼロではありません。 頭の中で期待値(=確率x得られる利益)とそれを得るのにかかるコストのバランスの中で リソースの配分を毎日行っているわけです。

例えば食事


自分の日々の晩酌はスーパーで買った酎ハイと惣菜です。しかし、大切な人や珍しい再会のイベントではチョッと頑張ったワインを頼んだりすんです。それはコストはかかっても 会の期待値が高いので十分ペイすると考えているわけです


そこで SHARED RECということをしたいのです

このNYAUWという活動の発露は2015年に社会人大学院に入学したときから変わっていません。

医師の知識、経験や医療資源の有効利用により、患者、医師、社会の関係をサステイナブルなものにしていくことを大きなビジョンとしています。外部の方々では理解し難い共通の暗黙知のある専門家同士のハードやソフト共有・有効利用を考えております。

このあたりの理解のある方々と議論を開始できればと考えて キックオフスライドを作り始めました。

難しいのは重々承知ですが

クリニックデータの後ろ向き研究に特化した全国レベルの倫理委員会の設立の可能性を自分がするかどうかは別にして提案したいと思います。一緒にやりませんか?そんな倫理委員会成り立たないと思うかもしれませんが やはり日常のROUTINE症例の中にいろんな真実が隠れていると思うので。
難しいのは重々承知ですが 


現時点はありえない夢物語かもしれませんが、まずはハードルの低い後ろ向き研究の倫理委員会から適切&簡便に承認できるシステムを構築できればなーと(大切なのは簡単というと審査も簡単と思われるかもしれませんが 審査は適切にです 自院のIRBよりも外部のRCEのほうが忖度が発生しないので 良いかも という考え方も成り立ちます)


一緒に議論参加してもいいよという医師や弁護士、治験会社、製薬企業などの方々の連絡お待ちしています

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)



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