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④クリニックの後ろ向き研究に特化した倫理委員会(IRB)設立の可能性④【今日は雨でしたので思考していました】

先日の投稿では【ORPHAN STUDYを対象に】と書かせていただきました

昨日の投稿③では開業医向けのORPHAN STUDYというものを対象にするという理由を書かせて頂きました。

勝手に嬉ションでキックオフしました


昨日の投稿③をFACEOOKでK先生がシェアされた際にWALLでS先生からの書き込みがあり 今朝連絡を頂きました。 
大学でIRBに関する経験を積まれている先生からの連絡を頂き 非常にうれしくなってしまいました。 
ワンちゃんが嬉ションしてしまうように 嬉しくなってしまった私は 勝手にキックオフグループを作ってしまいましたが K先生 S先生もご参加いただけるとのことでした。
何もきまっておりませんがこれから少しずつ出来ること出来ないことを分けながら進めるかどうかの判断をしてまいります。開業医の先生に眠っている臨床知見を表に出したり、これから開業を予定しているアカデミックポジションの先生のアカデミックな活動の継続をお手伝いできればな~と妄想しております。(うまくいくかは別問題ですので あしからず)

ORPHAN STUDYとは?

先日の投稿で書かせていただいた ORPHAN STUDYとは?


前向き研究について
 学会からもJOURNALからも倫理委員会を求められますので
1-IRB必要だけどSTUDY頑張ろう
2-IRB必要だからSTUDY諦めよう

となると小さなクリニックでは#2になるのは仕方ない面もあります。
治験の参加依頼があることもありますがその際には外部のIRBで審議してくれるのでその時はIRBは他におまかせしますが それ以外では小さなクリニックでは前向き研究は少ないのです。

後向き研究ついて
データ解析などの後向き研究については
学会からは「IRBいらないよー」
JOURNALからは「IRB通しておいてね」

と言われるのです。
そうなると結局はIRB通さないと学会には発表できても 世界には発信できないのです。 
未来のアカデミック分野の発表については大きな変革があるかもしれませんし、昨日の議論でも 新たなJOURNALの創設という案もでました。 しかし、それはまだまだ我々のリソースでできるものではありません。 山頂としては目指すべき変革オプションの一つですが まだまだ麓に居る我々は小さなものからコツコツと積み上げていくしか無いのです(西川きよし師匠風にいうと)

自分で作ったらいいじゃん!


こういったことを書くと、皆さんの頭の中には「井手の私益のために巻き込むな! 自分でリソースを獲得して自院でIRB設立しなよ」という声が聞こえます。もちろん可能です。しかし、NYAUWの投稿でいつも書くようにNYAUWの目的の一つとして【Theoretically Possible, but Practically Impossible(理論的にはでいるが、現実的には不可能なこと】の解決をしたいとかんがえています。

何でも理屈上はできます。 日本の首相にだってなる可能性はゼロではありません。 頭の中で期待値(=確率x得られる利益)とそれを得るのにかかるコストのバランスの中で リソースの配分を毎日行っているわけです。

例えば食事


自分の日々の晩酌はスーパーで買った酎ハイと惣菜です。しかし、大切な人や珍しい再会のイベントではチョッと頑張ったワインを頼んだりすんです。それはコストはかかっても 会の期待値が高いので十分ペイすると考えているわけです

IRBの設立コストは大病院が大きいのにー


小さなクリニックではIRB設立コストは正直そこまで高くは無いのです。大病院の場合には大規模でIRB設立コストは高いのです。ですが IRB所有率は大病院の方が多いです。 教育機関DRとクリニックDRの期待値とコストバランスつまり損益分岐の考え方が異なるのです。

教育機関DR
IRB設立は病院任せ
書類仕事はあるが
IRB代金は個人では支払わない
STUDYも大きいものができる
頻度が多い
期待値は論文IFや学会でのプレゼンスなど

クリニックDR
IRB設立・維持ともに自分
書類仕事もある
STUDY規模も小さいもの 
頻度は少ない
期待値は向上心や自尊心や集患

そうなると クリニックDRにとってはクリニックで個々のIRBを設立する損益分岐の視点ではNOとなってしまうことになるのです。

そこで SHARED IRBということをしたいのです

このNYAUWという活動の発露は2015年に社会人大学院に入学したときから変わっていません。

医師の知識、経験や医療資源の有効利用により、患者、医師、社会の関係をサステイナブルなものにしていくことを大きなビジョンとしています。外部の方々では理解し難い共通の暗黙知のある専門家同士のハードやソフト共有・有効利用を考えております。



このあたりの理解のある方々と議論を開始できればと考えて キックオフスライドを作り始めました。

難しいのは重々承知ですが

クリニックデータの後ろ向き研究に特化した全国レベルの倫理委員会の設立の可能性を自分がするかどうかは別にして提案したいと思います。一緒にやりませんか?そんな倫理委員会成り立たないと思うかもしれませんが やはり日常のROUTINE症例の中にいろんな真実が隠れていると思うので。
難しいのは重々承知ですが 


現時点はありえない夢物語かもしれませんが、まずはハードルの低い後ろ向き研究の倫理委員会から簡便に承認できるシステムを構築できればなーと


一緒に議論参加してもいいよという医師や弁護士、治験会社、製薬企業などの方々の連絡お待ちしています

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)




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