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私の命は先生のオシッコのおかげなんですよ③【年間7400万回の受診時にため息】


昨日の記事で オシッコと地球環境と患者さんという話が繋がりましたね。今日は最後の仕上げの記事になります


でも転居などの移動は少ないんでしょう?


X先生「でも、私のクリニックは関係ないからな‐ 転居される他のクリニックの患者さんなんかうちに来ないよ」
井手先生、 水の循環、GOOGLE、クリニック比率から何が言いたいかといいますと。 日本の医療機関の大部分を占めるクリニック(92-95%)の情報が医療リタラシーを持った医師から見ても紹介するのに信頼に足る情報源になっていないということです。 そしてオシッコや水が循環しているように患者さんは 先生のクリニックからもいなくなるかもしれませんが 他のクリニックの患者さんが先生のところにもお越しになるかも! でもその際に先生が他の先生の情報を探せないように 先生のクリニックも探してもらえないということなんです
X先生「なるほどね~」

そもそも患者さんの移動は年間どれくらい?


X先生「でもー そんなに患者さんいないのでは? 引っ越しなんか多くないんじゃないの? 病気の人は引っ越ししないのでは?」
井手「たしかに、病気や高齢の方は引っ越しされないかもしれませんが 先生のクリニックの患者さん 高齢者ばかりですか?」
X先生「いえ 年齢層は幅広いですね~ 確かに。」
井手「でしょ、計算してみました」
X先生「先生 計算好きですね」

移動(転出や転入)すれば医療機関の移動(紹介)が原則必要だという前提で話を進めます。
もちろん 交通の利便性が良い都会の転居の場合には、交通機関で転居前の前医にかかることが有るというのは現実ありますが、そこまで変数に入れると計算が大変なので。


人口移動


全国的な人口移動を調べてみました。総務省統計局 住民基本台帳人口移動報告 2021年(令和3年)結果こちらのデータを参考にしました)

2021年の日本国内における市区町村間移動者数は524万7744人で内訳は

  • 都道府県<間>移動者数は247万6640人

  • 都道府県<内>移動者数は277万1104人となっております。

この図を見ると移動の総数である市区町村間移動者数はおおよそ年間500万人くらいありそうだなーというイメージが湧くと思います。

人口動態については 転入数ー転出数 という引き算で増減を見ます。しかし、必要な紹介動態は 移動数 で見る必要がありますので 500万人の方が移動しています
X先生「多そうだけど 少ないですよね‐  1億2000万人のうちたった4%しか移動しない
井手「確かに少ないですね‐。でも患者さんは年間に一回だけ受診するわけではないので 総受診回数からの比率を見てみないとわかりませんね」
X先生「たしかに!」

外来総患者数

入院も含めると話がややこしくなるので、外来患者に話を絞ります。厚労省の2020年の患者調査(確定数)の概況によると有る一日に於ける総受診回数は7,137.5千人、わかりにくいですね。約713万人の受診があります。週休2日で外来実働週5日だとすると713万回x5/7(週休2日)x365日=185889万回=18億5889万回のが年間の外来の総受診回数となります。

X先生「それは確かに多いですね。 そしてそのうちの4%の人口移動が起こるということですね。1%が1850万回とすると 4%ですから年間7400万回の外来受診が移動するということですね」
井手「おっ 先生やりますね どうですか?」
X先生「なんすごい外来移動が起こっていて ここに医療の無駄が潜んで居るということですね」
井手「先生の税金が無駄になっているかもということです。 患者さんのため息が7400万回1年だけで発生しているかもということです」
X先生「税金の無駄遣いいやだー。」
井手「我が事化してきましたね」
X先生「でも うちには来ない!」
井手「単純に医師30万人で割り算してみましょう 年間250回ですよ 1人の先生あたり」
X先生「あれ結構多いな‐(すこし興味)新たに250回受診増やすのって難しいからな‐」

単純な割り算ではない



井手「単純な割り算では実際はなくて、1000回増える可能性のある先生もいれば 10回しか転居者を受け入れられない先生もいます。やはり紹介というのは単なるGOOGLEでされることは少なくて 何らかのHOOKがあると信頼係数が上がるわけです。同窓会 医局 学会 個人的繋がり そういった専門性と人間性のDRYとWET情報の組み合わせで行われるのです。 そういったものが先生の紹介先情報なんです。 」

X先生「確かに」
井手「それにインターネットの情報信頼出来ないこともあると先生ご自身もおっしゃっていましたよね?」
X先生「ですね」
井手「患者さんの紹介というのは 専門性(ドライ)情報と「後医は名医」を理解する人間性(ウェット)情報の複合で行われますので それはGOOGLEではわからないのです それは日常の紹介行動の中で蓄積されているものなのです それはまさに今読んでいただいている先生方のクリニックから外に出ない暗黙知として蓄積されているのです。

皆様にお願いすると「私の情報なんか役に立ちませんよ」という先生が多いのですが それがすこしでも蓄積されると大いに助かる患者さんや先生がいると思うのです ぜひご登録お願いしたいです!
というのが主旨なのです。 そういった事が広がると 信頼係数が上昇したところに患者さんが訪れるようになるので 年間250回以上の受診増加に繋がる可能性があるのです。」

X先生「ほ~っ、 ちょっと登録してみるか どこから登録すればいいの?
以下のリンクから!という出来すぎた話でした(笑)


NYAUWという活動

という目的のためにビジネススクール時代のゼミの教授などとマネタイズをどれだけ我慢して意義を追求できるか?というドM型プロジェクトであるNYAUWという活動を行っております。

下のまとめリンクに記載がある以外にもいろいろ細かな活動はしております。これまで行ったものの中でも 時間が経過すると正直それほど気になるものでなくなったため息もあります。しかし、患者さんの適切な紹介先探しについてはこの6年間ため息をつき続けております。




1%の想いのある先生で医療を変えたいという夢(妄想)


広義には患者さんのために貢献するという事は共通していても、医師といえども年齢・地域・所属・診療科によって様々な考えが有るのは当然です。したがって、信頼の紹介先登録プロジェクトも全員ではなく1%の開業の先生(開業の先生10万人の1%は1000人)の参加者をまずは集めたいと思っております

紹介先プロジェクトの意義は?

 


よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。