#27 生活の質(QOL)を高めたいなら
さて、本日のお題は「生活の質(QOL)を高めたいなら」です。
QOLとは、Quality of life(クオリティ オブ ライフ)の略称で、生活の質と訳されます。
医療分野で働いているとよく聞く名称ではありますが、その本質は疾患のあるなしに限らず、すべての人が健康でより良い人生を送ることを指していると思います。
さて、このQOLはどうやって高めていけばいいでしょうか。
医療業界の話を見ていきながら、本質的な幸せについて少し考えていきましょう。
※あくまで個人の見解です(でも前線でこれを見ているのも事実)。
自己紹介です
お題の話の前に、自己紹介します。
僕は、リハビリテーション病院で働く作業療法士兼、中堅管理職です。
日々のリハビリテーションの実践はもちろんですが、中堅管理職として、管理の視点や、現場の視点から様々な相談を受けることが多くなりました。
これらのことについて、僕なりに解釈して記録として残していきたいと思います。
このアカウントでは以下のことについてを書いていきます。
・病院での働き方
・日常生活での健康の考え方
・ストレスマネジメント
・作業療法のもろもろ
・相談を受けたこと
・臨床で考えこと
・日々、感じたこと
それでは本題に入っていきましょう。
QOLはただの言葉
早速ですが、QOLはただの言葉です。
医療業界では「この患者さんのQOLの向上を目指しましょう」みたいな会話が展開されることがあります。
この言葉にはとても違和感があります。
生活や人生の質の高め方って誰が知ってるんでしょうか。
そもそも、生活や人生の質を向上させるってどういうことでしょうか。
人の人生の幸福感を「高い」「低い」で議論できるものではない気がするんです。
医療現場で働いていると、病気や障害を持つ方と出会います。
その中には完治が難しい方もおり、病前の生活スタイルの変更を余儀なくされます。
その際に「病気や障害が良くならないから生活の質をあげましょう」と言うのは理解できなくはないんですが、何かが抜け落ちています。
QOLという言葉を使うとこれが、簡単に、もっともらしく言えてしまうのが怖いところです。
横文字だからですかね?
そう、QOLはただの言葉です。その言葉に惑わされないようにしましょう。
お金と時間はどっちが大事?
さて、ここで一つ例え話をしますね。
たくさん働いた結果「今月の給料は先月より倍になります」と言われたとします。
これでその人のQOLは向上するでしょうか?
「向上する」と思う人もいれば、「違う気がする」と思う人もいると思います。
なぜなら、この倍のお金を稼ぐためには時間を費やす必要あります。
いつもの倍の給料ですから、仕事も単純に倍働くことが必要です。
そうすると、家族と過ごす時間はもちろん削られ、団欒の時間も減ってしまいます。
さて、QOLは向上するでしょうか?
一概に良いとは言えなくなってきたと思います。
QOLの正体
なんとなくお気づきかもしれませんが、これは「個人の価値観」の問題です。
お金と時間どちらを大事と思うかで何が良いかが変わってきます。
もっと言えば、「どちらが大事か」と考えだした時点で、どちらかを諦めなければならない状況になるため、QOLはどちらにしろ下がります。
ここで考えるべきは「家族との時間を大切にしながら収入を増やす方法」であるはずです。
QOLが「高い」「低い」で表せない感覚がなんとなくわかってもらえたらと思います。
QOLとは「個人の価値観を基点に作る生活のバランス」だと思います。
そしてそれは「個人の幸福感」につながっている必要があります。
病気や障害があっても自分が大事なことはどうやって実現するのか。
仕事に忙殺されている人はどうすれば最適な生活バランスになるのか。
新入社員は何を学び、どう行動すれば成長できるのか。
それぞれが理想とする人生に対して、どのように生活を作っていくか。
それがQOLを高めていくということだと思います。
表面的な言葉に惑わされずに、自分の、相手の価値に対してどのように生活を作っていくかを考えてみると良いと思います。
まずは自分にとってのQOLについて考えてみてはいかがでしょうか。
頑張るあなたを応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
読んでいただいた方のヒントになれば幸いです。
ではまた。
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