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【人事】評価に影響を及ぼす認知バイアスについて

毎年評価の時期になると、社内がザワザワします。
限られた原資の中では万人が納得するような評価、昇給は実現できず、
フィードバックに苦慮する人事、マネージャー職の方も多いのではないでしょうか。
今日は人事担当として、評価者の方に評価の際に頭に入れておいていただきたい、認知バイアスについて共有します。

1.認知バイアスとは

認知バイアスとは、偏見や先入観、環境または歪なデータといった様々な要因により、非合理的な判断をしてしまう心理現象のことです。

2.評価に関わる認知バイアス

①確証バイアス

自らの意見を裏づける情報ばかりを集め、反証する情報を無視してしまうバイアス。初めから「あいつは出来ないやつだ」と思っていると、それを裏付ける情報ばかり集めてしまう。

②自己中心性バイアス

自分を基準にして、他者のことを考えるバイアス。
例えば自分は組織に貢献していると考える社員が二人いたとします。
内、一方は営業成績をあげることで貢献を、もう一方は業務の効率化によりコスト削減を達成し貢献をしています。両社はそれぞれ営業成績と、効率化という異なる軸で自分の頑張りを評価しようとします。その際に相手のしている事を軽んじて過小評価してしまうことを自己中心性バイアスと言います。

③内集団バイアス

同じ集団に所属する人を高く評価をしたりすることです。学閥や、個人的な派閥、部門内を過剰に贔屓することがこれにあたります。

④ハロー効果

ある社員に対する印象や評価が、その見た目や特徴、資格や評判に左右されて歪められてしまうバイアスのことです。尚、ハロー効果にはネガティブハローと、ポジティブハローがあります。

ポジティブハローの例:
 ①語学力があり留学もしていれば仕事でも成果を出せる
 ②有名大学の卒業者は学力だけではなく人格も優れている
ネガティブハローの例:
 ①太っている人は自己管理ができていないから仕事が出来ない

⑤ダニング・クルーガー効果

知識や能力のない人ほど、自己評価が高くなってしまう効果のこと。
一方で知識や能力がある人は周囲も自分と同じものを持っていると考え、
自己評価が低くなる。被評価者側に起きやすい認知バイアスで、自身へのメタ認知不足が引き起こす現象。

⑥単純接触効果

接触回数の多い対象に行為が増していく現象のこと。
直接顔を合わせたり、打ち合わせの回数が多い社員のことを高く評価しやすいことがあります。コロナによるテレワークの状況下では、このような事態が頻発すると考えられます。

いかがでしょうか。
ここに挙げたのは認知バイアスの一部の事例ですが、
振り返るとかなりドキリとするものがあったかと思います。

評価制度から人の主観を排除することはかなり難しい事です。
人事担当や評価者は自分の主観に、どれだけのバイアスが掛かっているのかを認識し、評価に臨むことをお勧めいたします。

尚、最近こんな本も出ましたね。
分かりやすく図解されており、お薦めの一冊です。

■代表取り締まられ役_人事担当
人事歴11年。様々な業界で人事を経験。メーカー→広告代理店→IT(メガベンチャー)→IT(スタートアップ)。専門領域は、給与労務、福利厚生、人事企画、その他





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