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部下に『超細かい』指示をしないと動いてくれない訳



こんにちは。人と組織の可能性を照らす、マインドフルネスコーチのてるいです。今日は”部下に『超細かい』指示をしないと動いてくれない訳”について書いてみたいと思います。

こんな経験はありませんか?


「頼んだのにぜんぜん仕事しない・・・考えられない・・・」
「あぁ…こんなことまで言わないとわからないのかぁ…しんどいなぁ」


極端な例かもしれませんが、経営者の方とお話をしていると、結構このような「超細かく」指示しないとなかなか動いてくれない、といったお話を耳にします。今日は、なぜこのようなことが起きるのかについて書いてみたいと思います。


部下に『超細かく』指示をしないと動いてくれない訳



なぜ『超細かく』指示しないといけないのか、結論から申し上げますと『ビジョンがはっきりしていない』という理由が考えられます。


ビジョンというと、“企業で掲げているたいそうなもの”というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。ですが、ここでいうビジョンとは『ある時点の(で達成された)イメージ』のことを指します。ある時点、ですからどんなことでもビジョンといえます。たとえば、今日寝る前のイメージでもビジョンといえますし、今度行きたい旅行先で過ごしている自分のイメージでもビジョンといえます。


例えばどうでしょう?「来年はみんなで海に社員旅行にいこう!1月14日の昼12時に東京駅八重洲口集合ね!」と社長が張り切って企画したとします。待ちに待った当日、集まったメンバーを見て社長は驚きます。


Aさんはキャリーバッグ、Bさんは斜め掛けのショルダーバッグ。何だこの違いは…社長はBさんに「え?バック小さいけど大丈夫?」と聞きます。するとBさんはこう答えました「え?熱海日帰りじゃないんですか?」それを聞いたAさんは続けてこういいました。「え?ハワイじゃないの?」



またまた極端な例ですが、こういったことが実際に職場で起きていませんでしょうか。『海』に社員旅行という漠然としたビジョンだと、熱海をイメージする人もいれば、ハワイをイメージする人もいますよね。もしハワイだよ!と言われればきっと社員はパスポートをとる人もいれば、水着を買う人もいるかもしれませんし、英語の勉強やアプリを事前ダウンロードする人もいるかもしれません。どこに行くのかで、社員の行動は変わってくるわけです。



ビジョンがぼんやりしている、もしくは無いと、その仕事はどういう方向性で仕事をすればいいのか?どんな状態がゴールなのか?優先順位はどうなのか?ということに迷ってしまいます。それでも部下が自分で考えてみて仕事をしても「違うんだよなぁ…そうじゃなくてさぁ。」というと部下もしょんぼりです。


結果、受け身の部下が出来上がる



こういったことが繰り返されると、「じゃあもういいよ」「どうせ言っても違うって言われるからやめよう」となり、結果として受け身の部下、自律的じゃない部下が出来上がります。なんだか悲しいですね。


ですから、超細かく指示しなくても動けるようにと、システムを導入したり、モチベーションの問題なのではないかと制度設計をしたりレクをしたりするのではなく、このような組織のメカニズムを理解して一つ一つ構造は何なのかを見極めて手を打っていくことが大事ですね。


よく自律自走型のチームを目指したい、とお聞きしますが、一人一人の強みを生かしてビジョンを実現していく自走型組織において『人x仕組みx関係性』の3つの要素が大切になってきます。人の違いを理解したうえで(人)、共通の目的や目標に向けて仕組みを活かしながら(仕組み)、強みを生かし合い補い合えるようなコミュニケーションをとっていく(関係性)。こう書くと当たり前のように感じるかもしれませんが、『人は違う』ことを念頭に、共通のビジョンをはっきりさせることも取り組んでいきたいですね。



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