マガジンのカバー画像

Watching Volleyball

88
バレーボールの試合を観ての考察や雑感、みなさんに味わってもらいたいと思った見方や考え方などを紹介していきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

PARIS2024男子バレーボール分析&総括

こんにちは。ray-manと申します。 2024年夏に開催されたパリオリンピックが閉幕しました。 今大会の男子バレーボール競技では開催国・フランスが優勝し、男子バレーボール競技では36年ぶりとなる五輪連覇を自国開催で達成しました。また、ポーランドは48年ぶりのメダル獲得となる準優勝という結果に終わりました。前評判に違わぬ見事な結果を残したフランス、ポーランド両国は本当に素晴らしかったと思います。 加えて、前回大会で苦汁を嘗めたアメリカは今回、見事銅メダルを獲得しました。

パリ五輪での日本バレーの闘い終わる・・・This is JPN Volleyball&Haikyuu Volleyball

(写真FIVB) 世界のバレーボール史に残る総力戦での死闘・激闘勝ちたかった。めっちゃ悔しかった。頭が真っ白になった。そして何とも言えない感無量な境地になった。・・・おそらく、2024年パリ・五輪でバレーボール男子日本代表を応援していた人々の多くがそう思ったはずです。 スポーツには勝者と敗者がある。 どちらも讃えられるべきなのがスポーツであり、互いに讃えあえるのがスポーツの良さでもある。当然バレーボールもです。 そういったものが凝縮された素晴らしい試合でした。 私は、今回

続・「ニッポン・オリジナル」とは何なのか?2024

(写真FIVB) バレーボールは、4年に一度やってくる「オリンピック」が最大の目標でありビッグタイトルとなっています。ワールドカップが最大のタイトルであるサッカーやラグビーなどは異なる点です。 今回のパリ五輪もそうでした。各国はこのオリンピックにピーキングを試み調整し、そしてオリンピックのコート上で最大のパフォーマンスとヴォルテージを発揮しています。それまでの国際大会では見られないような、鬼気迫る表情や感情を表現しています。 やはり、バレーボールにとって「オリンピック」は特

「ハイキュー!!ニッポン」イヤーになりそうな🏐VNL2024からパリ五輪へ

(写真FIVB) オリンピック・イヤーとなる今年、パリ五輪直前のVNL(バレーボール・ネーションズ・リーグ)が終わりました。そして、一刻と夏のパリ・オリンピックが迫ってきています。その前哨戦とも言えるのでしょうか、代表チーム事情によっては、探り合いやデーター収集、調整、セレクション・・・などそのねらいや目的は様々だと思いますが、結果、今大会のネーションズ・リーグでは、日本代表が男女そろって銀メダル(第2位)となりました。とても嬉しい結果ですよね!これで、世界のバレーボールで

2024オリンピック・イヤーと日本のバレーボール(男子バレーみどころ)

(写真FIVB) 世界のバレーボールのビッグ・タイトルは4年に一度の「オリンピック」サッカーやラグビーなどは、世界一決定戦としては、「ワールドカップ」が大きなタイトルとして歴史も伝統あり、広く人々に認知されているものです。 バレーボールでも、各種の国際大会で世界一決定戦が行われるのですが、やはりバレーボールでは、「オリンピック」が、各国代表が熾烈な競争をして世界一をつかみにいくビッグタイトルとなっています。 オリンピックの中に、バレーボールの数々の歴史や名勝負があり、オリン

オリンピックでは(たぶん)見られない注目選手

やはり世界最高の舞台といえばオリンピック、そこをチェックしておけば間違いない、というわけにはいかないのがこの世界。それぞれいろんな事情があってオリンピックには出てこないが、海外バレー好きならぜひ知ってほしい選手をまとめてみた。一応、パリに関して言うと来年のVNL終わるまで出場国リストは決まらない。決まってからやれよ、と思うかもしれないけどそうするとクラブシーズン終わっちゃうので。セルビアスロベニアはまだ見込みがありそうなので今回は除外。 ノウモリ・ケイタ(マリ/ヴェローナ)

Road to Paris2024 ~日本代表男子パリ五輪予選で出場決定!(あくまで個人的思考まとめ)

(写真FIVB) FIVBパリ五輪予選、FIVBバレーボールワールドカップ2023は、世界ランキング上位の24チームが8チームずつ3つのグループに分かれて総当たりで対戦し、各グループの上位2チームに来年のパリオリンピックの出場権が与えられます。 現在世界ランキング4位の日本は、世界7位のスロベニアにストレートで勝利した時点で、最終戦のアメリカとの試合を残して、グループの2位以内を確定させ、2008年の北京大会以来の自力でのオリンピック出場権を獲得しました。 オリンピックへの

進化が動き出す~女子バレーボール日本代表に躍動感も #FIVBパリ五輪予選

(写真FIVB) FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023 女子プールBが、東京・国立代々木競技場 で開幕しました。 バレーボール女子日本代表(世界ランク8位)の初戦は、古豪ペルー代表 (同29位)。セットカウント3-0のストレートで勝利しました。 〔日本代表 3-0 ペルー代表〕 ①25-9  ②25-19  ③25-15 第1セットのスタートは以下の通り(敬称略) OH:井上愛里沙、古賀紗理那 OP:林琴奈 MB:宮部藍梨、山田二千華 S:関菜々巳 L

我々は、彼らが今見せてくれていることから学ぶべき重要な時にいるかも(Final 3-4)#VNL2023

(写真FIVB) ニッポン男子バレー世界大会46年ぶりのメダル獲得おめでとうございますバレーボールのナショナルチーム世界のトップ16チームが競い合う FIVBバレーボールネーションズリーグ2023 ファイナルラウンドは、ポーランドで行われ、バレーボール男子日本代表(世界ランク6位)は、この大会初のメダルを懸けた3位決定戦で、世界ランク3位のイタリアに、セットカウント3-2のフルセット、の末勝利しました! (①25-18、② 25-23、③17-25、④17-25、⑤15-9

バレーボール女子と「ゲームモデル」の行方(Week3) #VNL2023

(写真FIVB) FIVBバレーボールネーションズリーグ(Volleyball Nations League)女子タイ(バンコク)大会第4戦となる最終日(予選ラウンド12戦目)。世界ランク7位の日本代表女子は、昨年大会優勝のイタリアにセットカウント1―3で惜しくも敗れた。しかし、タイ戦での勝利の時点で7勝をし、既に上位8チームによるアメリカでの決勝大会にへの進出を決めています。予選ラウンドを7勝5敗で終えました。 次戦はアメリカ・アーリントンで行われるファイナルラウンド準

「バリアを打破する」~アルゼンチンとの激闘を制す(Week2) #VNL2023

(写真FIVB) FIVBバレーボールネーションズリーグ(Volleyball Nations League)第2週5日目のフランス・オルレランラウンド。バレーボール男子日本代表は、東京2020オリンピック銅メダルのアルゼンチンと対戦。セットカウント3ー2(①25-18, ②25-22, ③31-33, ④22-25, ⑤12-15)と、ブラジルとの激戦に続き、強豪相手にフルセットで勝利しました。 これで、フランスのオルレアンラウンドを4戦全勝で終えました。現在、今大会無傷

新たな「歴史の扉が開く一戦」~オルレアンの歓喜(Week2) #VNL2023

(写真FIVB) FIVBバレーボールネーションズリーグ(Volleyball Nations League)第2週3日目はフランスのオルレランでの試合。バレーボール男子日本代表は、ブラジルと対戦しセットカウント3ー2(①25-23, ②25-21, ③18-25, ④22-25, ⑤18-16)のフルセットで勝利しました。 公式戦でのブラジルからの勝利は1993年7月4日のワールドリーグ(現VNLの前身)予選1次リーグで3-2で勝って以来29連敗を喫してきた中の、実に30

バレーボール男子日本代表~強さの源は、思考の共有と浸透(Week1) #VNL2023

(写真FIVB) バレーボールネーションズリーグ2023 日本代表男子登録選手 FIVBバレーボールネーションズリーグ(Volleyball Nations League)は、FIVB(国際バレーボール連盟)が2018年から開催しているバレーボール国際大会です。 かつての国際大会、男子の「バレーボール・ワールドリーグ」と女子の「バレーボール・ワールドグランプリ」を発展的に統合した大会となります。 毎年行われ、男女共通の競技方式で、男女それぞれ16チームが参加します。202

女子バレー「劣勢・劣位的設定」からの脱却が始まってほしいという期待

(写真FIVB)  バレーボール日本男子代表の最近の躍進がめざしく注目が集まります。またバレーボール自体の進化、戦術や技術のアップデートも男子バレーが先行し、女子バレーが後追うような感じになっているのもあって、女子バレーの「今」というものにもみなさんの関心が及んできています。  日本女子のバレーボールの「今」をどう見たらよいのでしょうか? 勝てなかった要因は「優位」に立てなかったから 男子のトップカテゴリ―で繰り広げられている、バレーボールの今を見た時に、「眼に見えるやっ