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ミケレット「どうすりゃいいんだ…」

本拠地、Quotidianoアリーナで迎えたミラノ戦 エースミケレットはわずか9得点、セッター陣も輝きを見せず惨敗だった アリーナに響くファンのため息、どこからか聞こえる「来年はCLなしだな」の声 無言で帰り始める選手達の中、ミケレットは独りベンチで泣いていた 世界選手権で手にした栄冠、喜び、感動・・・ それを今のトレントで得ることは殆ど不可能と言ってよかった 「どうすりゃいいんだ・・・」ミケレットは悔し涙を流し続けた どれくらい経ったろうか、ミケレットははっと目覚めた どう

    • Pallavolo Serie A 23-24総当たり統計

      前回は各チームの主要な統計値ーブレイク率、サーブ、アタック、レセプション、ブロックーについてのまとめたのだった。 「この数値って結局弱いところから固めて取ってつじつま合わせになってるだけなんじゃないの?」というのが気になる年ごろというのはあると思う。今回はそういう素朴な疑問にこたえるべく、レガ公式の統計表を格闘して各種データを総当たりテーブルの形式でまとめてレビューしてみた。 ブレイク ブレイク率の表を以下に示す。当然、上位チームのほうがブレイク率は高い。また、トレント

      • Pallavolo Serie A 23-24チーム統計

        ついにレギュラーシーズンが終わってしまいました。データを振り返りましょう。1節あたり2試合見れれば多いほう、ということであんまり深いコメントはないんだけど。 順位 2試合くらいを残してトレントが1位。順位が決まってから終盤立て続けに2試合落としたのだけど、それを除けば負けたのは前半のモデナ戦だけ。しばしば故障でメンバーを入れ替えるペルージャとは対照的にほぼ「いつメン」で戦い切った。ただスベルトーリがケガしてしまったので、プレーオフはかなり厳しそうだ。いろいろ勝負弱いところ

        • SVリーグに来てほしい外国人(アタッカー以外)

          (photo by legavolley.it) ついに発表されました。念願の外国人枠拡大。 イタリア、トルコを見ているとやっぱりOP/OHを補強するのが王道のようで、Vリーグもたいていのチームがおそらくそうするんだろうけど、やはりほかのポジションの選手も見たいもの。 というわけで OP/OH 以外のポジションでVのチームにお勧めの外国人選手をピックアップしてみた。 ミドルブロッカーツウは「今日の試合はMBで差がついた」というものだ。そしてサイズ、スキルとも世界との差が大き

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          ブレイク数について調べたこと

          まず、平均的なブレイク率について。サクッとググってみると V リーグオフィシャルサイトがヒットして、「ブレイク率はおよそ3割程度」と出てくる。[*1] レガ公式スタッツコーナーを見ると、全チームの主な統計が見れて、この中にはブレイク数「BP」もある。これをサーブ本数で割るとブレイク率を計算することができる。リーグ全体の数値として過去5シーズン分計算してみる。 25.5%~25.8% ということで、Vリーグの「およそ3割」よりも有意に低いといえそうだ。それにしても0.3%

          ブレイク数について調べたこと

          オリンピックでは(たぶん)見られない注目選手

          やはり世界最高の舞台といえばオリンピック、そこをチェックしておけば間違いない、というわけにはいかないのがこの世界。それぞれいろんな事情があってオリンピックには出てこないが、海外バレー好きならぜひ知ってほしい選手をまとめてみた。一応、パリに関して言うと来年のVNL終わるまで出場国リストは決まらない。決まってからやれよ、と思うかもしれないけどそうするとクラブシーズン終わっちゃうので。セルビアスロベニアはまだ見込みがありそうなので今回は除外。 ノウモリ・ケイタ(マリ/ヴェローナ)

          オリンピックでは(たぶん)見られない注目選手

          セリエA 23-24 各チーム - 2

          前回に引き続き、来季の各チームの編成を紹介していくよ。OQTシーズンだし、民放っぽい選手のキャッチコピーみたいなのも考えてみました。ちょっとだけど。 ヴェローナ おもしろ軍団ヴェローナ。「黒の衝撃」ケイタと「美白の情熱」モジッチが引き続きチームの中心となるであろう。ジャボロノクがOHをやって、ケイタはOPになるというのが大方の予想のようだ。でもアミンを入れてケイタをOHのまま、ということもありうるんじゃないか? ケイタの配置やたくさんいるMBなど、誰がスタメンになるのかな

          セリエA 23-24 各チーム - 2

          セリエA 23-24 各チーム

          NTシーズンはまだクライマックスのOQTが残っているんだけど、イタリアリーグのほうは陣容も固まったということで、チームごとのスタメン予想とか順位予想とか、やってみようかな。 トレント まずは昨年優勝のトレントから。選手としてはリシナツに変わってコザメルニク(スロベニア)、カジースキに変わってリヒリツキ。リヒリツキはルクセンブルク出身だがイタリア人枠で出場可能であり、トレントはOH/OP 全員がイタリア人枠となった。コザメルニクはリシナツと同じくヘビー級のミドル。外国人枠の

          セリエA 23-24 各チーム

          細かすぎて伝わらないなんとか

          コロナが空けた今年、本格的に忘年会を再開する団体がまた増えることが予想される。シーズンを4か月後に控え、余興で何をするかそろそろ考えないと、という人も多いだろう。そこで、有名選手のサーブの打ち方のモノマネクイズというのはどうだろうか? 動画を探して、ワンポイント解説も入れたので、ぜひトライしてほしい。 ルカレリ(ブラジル) まずはルカレリ。これは分かりやすい。コート後方で右足を前、左足を後ろにして、左右交互に(バスケの)ドリブルをする。ドリブルをやる選手は結構多いんだけど

          細かすぎて伝わらないなんとか

          JVA13期決算

          前回は最新の決算を解説したつもりで去年のだったという残念な記事だったんだけど、ようやく最新の決算が公開されたので、もう一回やるよ。と言っても基本的に前回との比較になるので文章はすくなめ。 ソースは(JVAの概要|JVAについて|公益財団法人日本バレーボール協会) まずはハイライト。第13期は約 25 億の収益に対して約 23 億の費用で大体1.8 億の黒字。収支でいうと過去5年間安定してこれくらいの額を出してます。収益自体昨季より 20% 増なので、成長基調にあるといえそう

          JVA13期決算

          JVA の決算書

          みなさん! VNL 楽しんでますか? NTシーズン開始ということで、その元締めであるJVA様が5月に発表した決算書を見てみました。今日はその感想です。最新の決算書は次のリンクから。 第12期 決算書 第12期は 2021 年 4 月 1 日から 2022年 3 月 31 日までということです。今年ではなく、去年の3月までの決算なんですね。1年以上遅れてくる。 去年、今年分の情報は、13期予算書、14期予算書という形で公開されています。予算と決算でどれくらいぶれるかという

          JVA の決算書

          スーペルレガ 2022-2023 を振り返る(個人編)

          (photo by legavolley.it) 今度は今シーズン活躍した選手、印象に残った選手を書き留めておこう。 MVP ポドラスチャニン(トレント) トレントでは、他にカジースキ、ミケレットと迷ったんだけど、前回書いたようにちゃんとスパイクを打てないチームにおいて、何度もブロックでチームを救ったポニキこそ、チームを優勝に導いた立役者と言えるのではないでしょうか。ブロック決まった時着地前にガッツポーズしてるのほんとかっこいいよね。 MVPはカジースキでしょう!って言

          スーペルレガ 2022-2023 を振り返る(個人編)

          スーペルレガ 2022-2023 を振り返る(チーム編)

          photo by legavolley.it 昨年10月に始まったスーペルレガ 2022-2023 シーズンは、イタス・トレンティーノの優勝で幕を閉じた。今回はいくつかのチームにスポットを当ててシーズンの感想を書いてみることにする。 トレントのOBバレー 昨年成功した3OHで行くかと思いきや、カジースキを通常OPとして起用。原因がセッターなのかアタッカーなのか、とにかく攻撃に安定感を欠く、ジェットコースターのようなシーズンであった。 最終的にはファイナル第5戦でみたよ

          スーペルレガ 2022-2023 を振り返る(チーム編)

          ぼくのかんがえたさいきょうのバレーボール

          なんでも新しいVリーグではコートチェンジがなくなるとか。じつに革新的なアイデアを実行するらしい。もはや革命と言ってもいい。何か設備投資が必要なわけじゃないし、評判が悪ければ1年で、いや1試合でやめてもいい。なんでも試すことが大事なんだ。 興行のためにルールを変えるということ自体は必要になってくると思う。イタリア、ロシア、ポーランドの3大リーグ全チームの興行収入を合わせて、FCバルセロナ1チームの年間予算とどっちが大きいか、という感じじゃない?調べてないけど。要するにバレーボ

          ぼくのかんがえたさいきょうのバレーボール

          ジュゼッペ コルミオ

          (photo from Lega Pallavolo Serie A (legavolley.it)) 今季無敵と思われたペルージャ。なんとミラノに負けて5位以下になってしまった。その前には(また)チャンピオンズリーグで負けている。 勝つために必要なのは確固たるビジョンと正しい戦略、それを実行する予算、そして運であり、予算だけがあってもダメなのだ(えらそう)。 じゃあ、ヴィジョンというのは一体何なのか。 21世紀に入ってイタリアのクラブがCLで優勝したのは、21回中5回

          ジュゼッペ コルミオ

          青春のヴェローナ

          時代は AI 創作ブームだ。ちょっと試してみたんだけど、これは暇つぶしにうってつけだ。 例えば、BingAI にこんな入力をしてみる。 典型的なのはこんな感じ。 流行っているのは ChatGPT だが、こいつはこっちが教えたことをそれらしくつなぐだけで、面白くするには対話を積み重ねて情報を追加してやる必要があるようだ。でもそれは自分で物語を考えてることになっちゃうよな。一方、BingAI は、最初から勝手に妄想を膨らませて面白い話を作ってくれる。どこかで聞いたような話をつ

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