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「トロンボーン奏者への講習会」

こんにちは!
昨年の発表会において「生活に活かす天通合氣道」の紹介で特別出演と演奏をいただいた、本部道場所属の直井紀和氏(初段)。
去る5月18日(土)、その彼が主催するトロンボーン奏者の合宿(直井の杜企画)において、本部道場の小磯光德師範による「合氣道から学ぶ姿勢と身心のリラックス」についての講習が行われました。
その時の様子をお伝えします!



本部道場 小磯光德師範より、当日の様子をお伝えします。

生活に活かす天通合氣道

ー 合氣道での身心のとらえ方

天通合氣道では筋力や精神力に偏った力の使い方をしたり、筋力や精神力が凝り固まった状態で強いとか、虚脱状態の脱力をするということではなく、「自分の身体と心が上手く調和した状態」、すなわち「リラックスをして安定している状態」を、実感を通して身に着けていきます。

ー 日常生活への応用

そして、我々人間は体を使って心をもって生活をしていますので、このリラックスをして安定した状態というものが、合氣道以外にも普段の動きや他の運動を行う際、相手と接する際の心の持ち方や間合いの取り方にも活かすことができる、日常生活に活かせるということがポイントです。
「身心の調和した状態-身体と心がリラックスして安定した状態」が、楽器を吹く上でも大いに役立つとのことで、受講者の方々にその感覚を体験していただきました。

講習会

ー 実際に吹いてみる、テストや感覚を通して実感する

前半は、姿勢のテストや丹田への意識を通して、そのリラックスしている状態・安定している状態を実感していただき、後半は実際に身体のハリやコリをゆるめる筋膜リリースやストレッチ・身体操作(健康教室)を行いました。
それぞれの最後に、実際に楽器を吹いていただき安定した姿勢やリラックスしている状態、呼吸の具合など、その違いや感覚を実感していただきました。
他にも、緊張緩和へのアプローチ法や立った姿勢、重心の置き方、モノの安定した持ち方などを合氣道の視点からお話しし、体験していただきました。


主催者の本部道場 直井紀和さんより、トロンボーンの演奏と参加者の様子をお伝えします!

奏法に活かす

ー 講習会開催にあたって

私は、トロンボーンという楽器のプロの奏者として演奏や指導を中心に活動をしています。
宇都宮で毎年仲間と主催している「直井の杜企画」と称したトロンボーン合宿もその中の一環として行っており、今年で4年目を迎えました。この合宿では主に関東圏からプロ・アマ問わず多くのトロンボーン奏者が参加しています。
私はその合宿のテーマの一つに、ライフワークとして学んでいる天通合氣道の心身の捉え方というものを主軸とした時間を設けたいと予てより考えており、本部道場の小磯光德師範、小磯有輝準師範のご協力の元実現することが出来ました。
講習が始まるまでは、いつもとは違う雰囲気に戸惑ってしまうかなという一抹の不安がありましたが、小磯師範の合氣道とはどのような武道なのかというお話が始まり、非常に興味津々な様子からその不安は直ぐに無くなりました。

ー 「実感」を通して

講習会では、「実感を通して、体験してもらう」というところを目的にし、参加者には楽な姿勢というものはどういうものか、虚脱でも強さでもなく安定している姿勢を実感してもらいました。
普段稽古でも教わっている姿勢になり、参加者二人一組でテストしていくのですが、始まってすぐに『え、なんで?』という変化に驚く声が聞こえてきたのはとても印象的でした。
心の置き場所についてのテストや、姿勢から心の置き場所を実感していただいた後に自由に動いてもらうテストにおいては、テストする側も受ける側も、明確な変化に驚きの声が上がってきました。
そして、その感覚を保ちながら実際に楽器を奏でてみる時間では、変化を楽しむ様子が見受けられ、同時にどのように応用が効くのかという考察をしながらオーケストラピースやソロ曲などを用いて各々試されていました。
後半では体を緩める体操を実施してから、最後に楽器を演奏してテストをすると、多くの方に「楽に吹ける、音が安定する。」といった声をいただきました。
 

ー 参加者からの感想

講習が終わった後に、参加者のお一人からは「合氣道というものを正直疑っていたが、まるで魔法にかかったようだった。こんなに変化が起こるとは思わなかった。」というお声をいただきました。
我々にとって奏法というのは常に研究対象にあるものですが、今回の講習を通して改めて天通合氣道で学んでいる体の使い方や心の置きかたの実践的応用を体感する事が出来、「生活に活かす合氣道」という考えを実感した企画となりました。



取材日:令和6年5月28日
記事 :天通合氣道取材班

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