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テニス上達メモ117.テニスゼロ版「反応しない練習」(ヤニック・シナーに学ぶ)


▶練習しないと「反応してしまう」


こちらでご紹介したベストセラー『反応しない練習』(‎草薙龍瞬著、KADOKAWA/中経出版刊)。
 
ということは、練習しないと「反応してしまう」というわけですね。

すべての「苦しみ」は、自分が「反応する」ことから始まっています

『反応しない練習』

本はこのように紹介されています。
 
ここで取り上げる「反応」というのは、もちろん「体による素早い反応」などと言われる反応ではなくて、心の反応。

▶バックアウトしそうなときに「うわっ!」となる


たとえばバックアウトしそうになったボールを打った瞬間、「うわっ!」となったりしませんか?
 
反応してしまっているのです
 
なかには実際に声を出すプレーヤーもいますね。
 
この瞬間、自分の打ったボールの回転や毛羽、あるいは縫い目(合わせ目)は見えているかというと、「見えていない」のですね。
 
その理由は、「うわっ!」と反応してしまっているから。
 
ボールが見えていない時間の発生が、テニスを上手くプレーするうえで問題になります
 

▶「反応しない練習」が安定したプレーを導く

 
あるいは対戦相手にチャンスボールを送ってしまい、しっかり打点に入ってラケットを振りかぶられたときの「やばいっ!」となった瞬間は、やっぱりボールが「見えていない」でしょう。
 
この「うわっ!」「やばっ!」などといったような心が「反応しない練習」を通じて、安定したプレーを導きます
 

▶心の反応が体の誤った反応を引き起こす


そして心の反応がまた、体の誤った反応を引き起こします。
 
バックアウトしそうになるボールを打って「うわっ!」となったら、体がビクッと反応したりして、実際にはアウトせずプレーが続行された場合には遅れを取ってしまいます
 
あるいは相手にチャンスボールを送って「やばっ!」となったら、相手からボールが打たれる以前に、後ずさりしたりしかねません
 
これが、ボールとの同調が途切れて初中級者が「早く動いてしまう」問題
 
もちろん、コートサイドに追いやられてオープンスペースがあり、スマッシュをそちらへ打ち込まれそうなときには相手に打たれる以前に走り出す場合もあります。
 
しかしテニスを上手くプレーするには、相手が打ってから「反応」が原理原則。
 
そうしないと動画のように逆を突かれる誤った動きになりかねないほか、やはりボールとの同調が途切れてしまう原因になります。

https://youtu.be/1EXEJ7H-RnY

▶「冷静にプレーしよう」と心掛けてできるものではない


口には出さないまでも、「うわっ!」「やばっ!」などと反応してしまうことはないでしょうか?
 
単純に「冷静にプレーしよう」と心掛けてできるものではないでしょう。
 
冷静にプレーしようと「意識」したら、またボールが見えなくなります。
 
日常生活においても安定したメンタルを保つ「反応しない練習」。
 
それは「集中力」によって叶います
 

▶「自分軸」で反応しない


たとえば作業している最中に横から話しかけられても、すぐには「反応しない練習」をしてみませんか?

社会生活を送るうえで自他の軸バランスは状況しだいではあるものの、世間体などを気にして他人軸に片寄っている人が少なくありません。
 
話しかけられても自分軸で生きるならスルーできるし、そもそも作業に集中していたら、話しかけられた相手の「声」が聞こえないのでしたね。
 
人目から自由になるのです。

▶反応するとプレーに「悪影響」

 
あるいは感情を乱されそうな出来事があったとしても、「表情に出さない(だけど内心はイラついている)」という程度のものではなくて、「そんなのイラッとしない」「気にもならない」という「無反応」
 
反応してしまうのは、「もうミスは繰り返したくない」「対戦相手にやられたくない」といった類の防衛本能です。
 
なので反応することが、悪いわけではありません。
 
ただしプレーに悪影響を来たすと不利を招きます。
 
ですからプロテニスプレーヤーたちは、ミスしたとしても(何があっても)都度「びくっ!」としたりすることなく、淡々と「そんなのイラッとしない」「気にもならない」という「無反応」でプレーを続行します。 

https://www.youtube.com/watch?v=w_Ly_euFeiM 

テニスゼロ版ヤニック・シナーに学ぶ「反応しない練習」。
 
声に出さないだけではなく、心の中でも「うわっ!」「やばっ!」がなくなりますように

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
https://note.com/tenniszero

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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero