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テニス上達メモ042.集中とは「無視する勇気」。自分軸で生きると、かえって人間関係がびっくりするほど良好化し、自己肯定感もびっくりするほど高まる!

「相手からショットが放たれたら、すぐ横向きに!」
 
「ボールの高さに合わせてテイクバックすることが肝心!」
 
「スピンをかけるには、ラケットダウンが必要だ!」
 
「インパクトは踏み込み足より、ボール1個分前!」
 
「ボールを追いかけるようにフォロースルーすれば、コントロールアップ!」
 
「フィニッシュでは、体の開きすぎに注意して!」
 
「そしてスイング中は、軸をまっすぐに立てておくことも忘れずに!」……etc.
 
わずか数秒間で、かくも多くの技術的アドバイスが提案されます。
 
すべて、正しいはずです。
 
そしてプレーヤーは実行してみるのですが、ただしそれでも上手くいかない場合、「もっと良い方法はないものか?」「まるで魔法のようなアドバイスはないか?」「さらに上達するコツはないか?」などと、情報量を増やす方向で求めてしまいがちです。
 
「コツのコツの、そのまたコツはないものか?」と(笑)
 
これを読んでいる読者諸氏のなかにも、もしかするとそういう人がいるかもしれません。
 
しかし、情報が増えて、考えること、実行する項目が多くなりすぎるとどうなるかというと、「集中力の分散」が起こります
 
これは必ずそうなります。
 
当前ですよね。
 
食事をしながらテレビを見て、勉強をしつつ、明日のテストの心配をしていては、ご飯の味は分かりません
 
だから私は、「ただただ、○○すればよい」と言っているのであり、もっと平たく言えば、「○○する以外はしなくていい」というシンプルさに行き着くのです。
 
ひとつの対象に集中するとき、その集中力は頑張らなくても、どうしたって高まらざるを得ないのですから。
 
さて、ここから本題。
 
タイトル回収していきます。
 
結論から言うと、「自分軸」で生きていないと、集中は難しいという話。
 
「他人軸」で生きる人がいる。
 
つまり、自分よりも他人の都合を優先したり、他人の目(いわゆる世間体)を気にしたり、むやみやたらに気を遣ったりしてしまうようでは、いいか悪いかは別にして、集中するのは難しいのです。
 
他人軸……。
 
一見すると親切そうだけど、むしろ不親切でもあり、他人との関係性がかえって悪化して、生きるのがつらくなる理由は後述します。
 
たとえば自分が何か作業をしている最中、他人から話しかけられたら、「すぐに応じなければならない!」と染みついている人
 
すなわち、自分の作業に「集中できていない」のです。
 
自分軸で、自分の作業に集中する人は、他人から話しかけられても、「忙しいからちょっと待ってほしい」が言えるし、そもそも本当に作業に集中していると、他人から話しかけられる声が、聞こえません
 
こういう違いが出るのは、幼少のころからの育てられ方に由来しているのだと思います 。
 
「人に迷惑をかけてはいけない」
「人に気を遣わなければならない」
「人の顔色をうかがわなければならない」
 
もちろん処世術としては、自他の軸はバランスしだいであり、協調性を発揮するには、道徳的に他人を無視するわけにはいきません。
 
しかし集中とは、道徳とは別であり、自分軸で生きて、限られた条件内では実は他人を「無視する技術」であると言えます。
 

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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero