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最近こんなご相談増えています ~vol.3 ご相談内容の共通項編~

第4回は、最近のご相談事例から見えてきた、てにをはに寄せられるご相談内容の共通事項について迫ります!

第1回 最近こんなご相談増えています ~ vol.1 営業研修編 ~
第2回 最近こんなご相談増えています ~ vol.2 チームビルディング編(前編)~  
第3回 最近こんなご相談増えています ~ vol.2 チームビルディング編(後編)~ 
第4回 最近こんなご相談増えています ~ vol.3 ご相談内容の共通項編 ~ ←今ここ
第5回 コロナ禍で増える様々な問題に、てにをはがお手伝いできること

岡本真梨子大塚万紀子の2人に話を聞いたのは、引き続きチームてにをはの松井です!

よろしくお願いします!!

――(松井)ここまで、てにをは に寄せられるご相談について話を聞いてきました。
お客様によってご相談のきっかけやお悩みのポイント、課題感はそれぞれ違えど、「安心安全の場づくり」や「他者との違いを知る」「組織文化を作る」など、共通項がいろいろ出てきたように感じました。

大塚:
そうなんです!お客様の悩んでいるポイントや課題感は違いますので、ご相談をいただいたときのキーワードは多様です。でも、実は全部根っこはつながっている、一緒だなと思うのですよね。

「組織文化を変えたい」「経営幹部を育成したい」というふうに腰を据えたご要望のお客様もいらっしゃれば、「来期の売上を伸ばしたい」という具体的・短期的なリクエストのお客様もいらっしゃいますし、他にも「メンバーの自己理解・相互理解を深めたい」「離職率を低下させたい」「営業スキルを高めたい」「社内コミュニケーションを促進したい」「1on1上手になりたい」「プレゼンテーションスキル、ファシリテーションスキルを高めたい」などなど・・・。

ただ、どんなお悩みのポイント、ご相談の入り口であっても、お客様が考えていらっしゃることをよくよくヒアリングすると、その先には共通点がある。つまり、「多様な個人でより良いチーム・組織を作り、ビジネスとして全員で前に進むためには」ということだなと。

個が尊重され、違いを認められるチーム・組織づくりは共通する課題

岡本:
目指す先・行き着く先は、結局同じところなんですよね。そして、まさにその領域が、私たちの得意分野であり強みにフィットするように思います。

――違うお悩み、ご相談内容なのに、行き着くところは全部一緒!?とても不思議な感覚です。

岡本:
それでいうと、以前、同じ時期に2社のクライアント企業から、全く異なる課題感でのご相談をいただいたことがあったのですが、問題の本質は同じだった、という例を挙げてみますね。

A社は、保育園を多く経営されている社会福祉法人。採用にも成功し、離職率も低いホワイト企業様です。
ただ、これから先の業界を考えたとき、子どもの数は減っていくし、次々と新設園が開設され待機児童問題は解消し、その次には保育園が淘汰されていくフェーズに入る、そんな状況だからこそ、「未来に向けて園長のリーダーシップを高め、保育士が誇りを持って働ける、地域に愛される保育園になるには」という動機での、リーダー層向けの人材育成のご相談でした。

一方、B社は一部上場の大手企業で、社内でのダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を経営層直下の部署を作って推進しておられる。女性活躍推進や働き方改革は一定の成果を出してきたけれども、より広義な意味でのD&Iはどう進めていくべきか、見えない壁があるので相談したい・・・というご依頼でした。

このように全く異なる企業規模・業種の2社ですが、実はご支援した内容の本質はあまり変わらなかったんです。

大塚:
もちろん、お客様の課題感は違いますので、支援内容やプログラムも工夫し、お客様に合わせてカスタマイズします。でも、ベースとなるものは同じだよね。

岡本:
そうだね。
先ほどのA社・B社の場合は、実は共通点がありました。どちらも組織構造的に、ベテラン対若手、プロパー対中途入社者、というような対立構造になりがちだったんですね。例えば、ベテランが若手にトップダウン型で指示やアドバイスをする、経験則から「自分のやり方を(良かれと思って)押し付ける」、すると若手は物が言いにくくなる、それに対しベテランは「最近の若い人は意見を言わない、主体性がない」となる・・・というループです。

でも実際、年齢や職歴、育ってきたカルチャーだけでなく、個々人の特性や資質・気質によっても、お一人お一人にとっての常識や見ている世界は全く違うわけです。それらの様々な違い、自他のギャップを知った上で、「自分たちには相互理解が足りていないのだ」という現状をまず理解していただく必要が出てきます。

そのためには、安心安全な対話の機会を作って、「あなたと私はちがう」ということを、まずは「知る」こと。違いを非難したり拒絶したりするのではなく「ちがうんだね」と受け入れること。「あなたはこうなのね」「私はこう考えるよ」という対話を、心理的安全性高くできるようにすること。これらをまずはやってから、その次に初めて「目の前の課題にどう向き合おうか」「みんなで考えていける組織にしていくにはどうしたらいいか」を考えてもらうことができるのではないかと思います。
このプロセスは、今回の例に限らず共通しているように思います。

このプロセスを踏むと、ひとりひとりが尊重され承認される・違いを認められることによって、より安心して意見が言えるようになり、組織文化がポジティブかつ自律的に変わり、仕事がしやすくなる個人の違いを強みとして発揮し、そのことでさらにモチベーションが上がり、新しいアイデアが出やすくなったり、パフォーマンスが出しやすくなったりする。結果、離職率は下がり、従業員エンゲージメントは上がる

どんな立場の人も安心して意見が言えるという「心理的安全性」は、組織に一番重要

さて、このサイクルを生み、循環させていくために、まずはどこから入っていきましょうか?どういうふうにやっていきましょうか?というところなんです。

大塚:
その手法や切り口を、私たち てにをは はたくさん持っていると思います!

――例えば、どんなことでしょうか?

岡本:
「組織文化をどうするか」「リーダーはどうあるべきか」「マネジメントはどういうふうにしたらいいのか」だけでなく、日々のコミュニケーションの取り方や、会議の進め方やファシリテーションの仕方、そもそも「コミュケーションとは」「チームとは」「会議とは何か」というところからスタートすることも多々あります。このあたりは心理学や行動経済学、組織学等の理論と、実際のたくさんの事例を織り交ぜながら、インタラクティブな形式の研修やワークショップでお届けしています。

大塚:
また、私たちが大切にしている「他者との違いを知って受け入れていただく」ための手法として、第2、3回でご紹介したMBTI®もそのひとつです。
MBTI®以外に、クリフトンストレングス®(旧名称:ストレングスファインダー®)や、ハーマンモデル、その他心理検査等を使用することもありますし、そういったツールは用いず、質問技法を用いたり、アクティブラーニング等の手法によって、場のしかけを作ることもあります。

――第1~3回の相談事例としてお話しいただいた中にも、確かにたくさんの手法や切り口が登場したことを思い出しました!

大塚:
できることしかできないですけどね!(笑)

岡本:
一方で、私たちがお応えできないことは、「すぐに結果を出して」といったご要望。それはできないですね。
数字的に、短期的な成果をいきなり出す、そんなご支援の方法もあるとは思いますが、私たちはやりたくないです。やっぱり、本質的に組織が良くなるためには、体質改善みたいなところからやらないと、と思っています。

大塚:
まずは自分の体質や生活習慣に向き合って、不要な老廃物は出しながら、栄養価の高いものをちゃんと食べて適度に運動していきましょう、みたいなね。

岡本:
そうそう!とにかく今日1日無理して何も食べなければ、確かに明日は1キロ減っているかもしれないけど、数日後にリバウンドで2キロ増えてるかもしれないじゃないですか。長期的に見て、健康にも良くない。

――大事なのは、根本的によくなっていく、ってことですよね。

大塚:
そうですね。だから、私たちとお付き合いしてくださる企業様は、腰を据えて、最低3ヶ月とか半年、大半は1年以上かけて、プロジェクト型で取り組んでいただいています。
長い単位で一緒に取り組んでいく枠組みを作ることが、ひとつ、お互いの覚悟として必要かもしれません。また、その体質改善の立ち上がりの部分で、ぐぐっと集中的にご支援していくのはとても効果的だなと思います。

岡本:
私たちのような専門家が外部から入っていくとき、「単発の研修をしにきました講師です」ではなく、立ち上げたプロジェクトの〇〇という課題に対して、「プロジェクトメンバーとして社外から専門家が来てくれました」というスタンスでご一緒した方が、皆さんに受け入れていただきやすい。専門家でもあり、斜めの関係の仲間でもある、という位置づけです。
頻度高く皆さんの前に現れて、「やろうぜー!」と集中的にご一緒して(笑)、信頼をいただいて、熱量高く進めていきます。

私たちもプロジェクトメンバーの一員として関わっていきます

大塚:
ひょこひょこと現れる私たちに慣れてもらい(笑)、心理的な距離が近くなって、心を開いて何でもご相談いただける状態になる期間がまず前半にあり、そこからご支援にお伺いする期間が少しずつ開いていく、というのが、私たちらしい関わり方なのかな。

岡本:
そうだね。プロジェクトが立ち上がって軌道に乗って、ここから先は比較的安定して取り組みが進んでいくなぁ、というフェーズに入ると、私たちの出現頻度が下がっても、私たちのことを信じて一緒に走っていただける。私たちのご支援が必要なくなるのが理想ですが、もちろんその後も、必要なタイミングで健康診断のようにサポートに入るような、長いお付き合いになることが多く、嬉しいですね。

大塚:
岡本は本当に丁寧で面倒見がいいですからね!!

岡本:
こう見えてね!!(笑)

――次回は、コロナ禍で増える様々な問題に、てにをはがお手伝いできることに迫ります!

第5回に続く

私たち「てにをは」は、心理学・行動経済学などの科学的手法を用い、個人・組織の強みを活かした飛躍を支援する、プロフェッショナルです。
お客様のお困りごとに応じ、それぞれの専門性や強みをかけ合わせてチーム体制でご支援をしています。


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