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今更人に聞けない四字熟語vol.6「明鏡止水」「虚心坦懐」

「明鏡止水」(めいきょうしすい)

【意味】
『明鏡』はきれいに磨いた鏡のこと、『止水』は静止した水をいいます。
つまり、一点の曇りもないまでに磨き上げられた鏡や静止して揺るがない
水面のような研ぎ澄まされた心境であり、邪念がなく澄み切った心をさします。

【語源】
由来は諸説ありますが、「淮南子(えなんじ)」という、中国の思想書に「明鏡」と「止水」が記されています。「澄みきったもの」という似た意味を持つ2つの言葉を組み合わせて、のちに「明鏡止水」という四字熟語が生まれたとされています。

【例文・使い方】
(1)無心に書を書いているときはまさに明鏡止水の心境だった
(2)今までの悩みは一気に消え、明鏡止水の境地に達した
(3)師匠は明鏡止水の心で望めば上達すると教えてくれた

座右の銘としてもよく選ばれます。先入観や固定概念に縛られず、清らかな
気持ちで物事に向き合えば、仕事のパフォーマンスもアップしそうです。
また、澄みきった気持ちを指すことから、武道やお稽古などで「明鏡止水」を座右の銘にする方もおられます。


「虚心坦懐」(きょしんたんかい)

【意味】
心になんのわだかまりもなく、気持ちがさっぱりしていること。 心にわだかまりがなく、平静に事に望むこと。 また、そうしたさま。
「わだかまり」とは、不満や悩み、不信感などをあらわす言葉なので、「不安のないさっぱりとした状態で、物事に望むこと」といえるでしょう。
年齢を重ね、経験を積むにつれ、先入観を持ってしまうことが多いですよね。そんなとき、子どものような素直な心を持つことの大切さを思い出させてくれる言葉。

【語源】
「虚心」と「坦懐」という2つの言葉で成り立っています。それぞれの意味は下記の通り。
・「虚心」… こだわりのない素直な状態。
・「坦懐」… 心が広く、物事にこだわらないこと。
「虚心」の「虚」と言う漢字は、内部が空であることを意味します。「心」と合わせることで、「空の状態の心」「何も入っていない状態の心」といえるでしょう。

続いて、「坦懐」の「坦」は、「素直で穏やかなこと」。「懐」は、「心の中の思い」を意味します。2つを合わせて、「素直で穏やかな心」という意味です。

【例文・使い方】
(1)「初めてのプレゼンだが、虚心坦懐を心がけて、明日のプレゼンに挑もう」
(2)「どんな人にも偏見を持たずに接する先輩は、まさに虚心坦懐な人という言葉がぴったりだ」
(3)「さまざまなことがありましたが、今日は虚心坦懐に話し合いましょう」

幾つになっても「虚心坦懐」の心を忘れず常に平静を装い心中に至っても
静かでありたいと願いますが、中々へ静かに穏やかに生きて行くって難しい?

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