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可愛い日本語

新潟の温泉旅館で住み込みバイトを始めて6日。
だんだんとお仕事にも慣れてきました。

来てみて初めて分かったのですが、こちらの旅館の裏方スタッフさんは、多くが海外にルーツを持っています。
何となく会話がぎこちないなと思ったら中国の方だったり、フィリピンから嫁いで来た方だったり。皆さん完全に溶け込んでお仕事されています。

その中でも私が特にお世話になっているのが、ベトナムから来たインターン生の2人です。名前はフーちゃんとルーちゃん。
大学の日本語学部で日本語を学んでいて、1年間住み込みで働いているそう。
2人とも、とっても礼儀正しくて日本語も上手です。

ただ、時々、クスっと笑ってしまうこともあります。
例えば…

お布団を敷いているときに
「お布団もう少しヒッパシテください」
(=引っ張って下さい)

シーツを数えながら、
「いち、にい、さん、すー、しー…」
(あれ?4が2回??)

家が駅から遠くて…という話題のときに
「松が多いですか?」
(松?なんで松??)
「… アッ、山です、スミマセン…(赤面)」

賄いで苦手な食べ物が出たときに、
「〇〇さん、これ食べますか?」
(「これ食べていただけませんか?」とお願いしている)

などなど。
時々会話が「?」な方向に飛んでいくので、とても面白いです。

彼女たちと話していると、日本語ってかなり難しいだろうなぁと思います。
文字だけでもひらがな、カタカナ、漢字が交じり合い、
文法は真逆で、敬語も重要視される。

全くの異国の地で、言語も文化も違う中で一生懸命働いている2人を見ていると、私も頑張らないとなぁと思います。

そして、思いの外、言葉の正しさはそこまで大事ではないんだなぁ、とも。
多少言葉遣いが間違っていても、ぎこちなくても、彼女たちの人柄や一生懸命さが伝わっているから、全然嫌な気持ちにはならないし、むしろ応援したくなる。
どんな日本語なら彼女たちに伝わりやすいのか、私も考えて話すようになりました。

「カメラ、買いたいです。どこに売ていますか?」
「京都、行てみたいです。でも、時間がありません。」

これだけ話せたら、十分会話が成り立ちます。
あれだけ学校で習った英語すら「話せない」と決め込んでいるけれど、もっと体当たりで、伝えたい気持ちを大事にした方が良いのかも、と、思う毎日です。

フーちゃんとルーちゃんからたくさんのことを学びながら、
今日もいちにち、れっつごー、です。


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