貴方の元カノ

ずっと好きでいてあげる、そう思ってたよ。

貴方の元カノ

ずっと好きでいてあげる、そう思ってたよ。

最近の記事

まだ君から醒めない

「それでいいの」 良くないのにそう言って、泣いた。 これは夢の記憶、夢の記録。 夢の中の私は何処からか逃げ出して 動く荷台の上に居たような気がする。 そこで何故か君の隣に居て、何故か私は幸せで 君は嫌そうな顔をするけど、満更でも無さそう。 ガタガタと進む荷台の上で 2人横になっていた。 このまま連れ出して欲しいよ ずっと一緒にいて欲しい。 君がそんなことに見合った男じゃないって ずっと昔から分かっているのに、 そう思いながら泣くのをやめられない。 涙が沢山溢れて

    • 私きっとアイドルになります

      キラキラ光った一等星 手を伸ばして握ったと思ったはずなのに 手のひらには何も無かった。 だから私、 あれになるんです。 一番輝く、星になるんです。 おめかしをします おまじないのように丁寧に 私よ私、かわいくなれますように。 着たい服を着れた日は 素っ裸よりも丸裸なようで 少し恥ずかしくて、清々しい感じ。 爪に色は塗れないけれど 梅雨の汗に濡れるけれど 私は爪弾きにされるけれど。 大きめの孤独を抱えて なるべく小さく共有する。 気にしてないですよって顔の方が 何だ

      • 空が綺麗と教えてくれた

        靴のかかとを踏んじゃいけないよ、とか 肘をついてご飯を食べちゃいけないよ、とか 君をちゃんと愛しているよ、とか そういうのが大事だと思った。 散々みんな教えてくれていたのに、 今やっと、ちゃんとそう思った。 今更かな、やっぱりちょっと遅いかな かけ間違えたボタンを、今から直してもいいかな。 遅すぎたかもしれない 君はもう、愛想を尽かしたかもしれない。 あまりに不安で、優しくしたらいいのか いつも通りの無愛想なままでいようか 効率の悪いことばかり思いつくよ。 君に

        • まだ暗闇で微かに光るだけ

          暗闇の中で私を構成するものに出会う。 誰かが私に投げかけてくれた言葉たち、過ぎっていく。 あの時は素直に受け止められなかったのに、こういう時に限って私の心にすんなりと透き通る。 自分を肯定するには少し他愛も無さすぎる筈の言葉たちが、言葉の重みとしてではなく「言ってくれた事実」としてやってくることも、あるもんだなあ。 私を肯定してくれてありがとうね。あの瞬間に私を肯定してくれたから、この瞬間の私がさっきより深く息を吸う。 優しくしてくれてありがとうね。後になってから、理

        まだ君から醒めない

          私は神様に愛されてるから絶対に大丈夫なんだよ

          空の青さが深くなって、葉の緑が濃くなっていく。 突き抜けるような日差しが、何も見えなくさせる。 神様は居ても居なくてもいい。私も、居ても居なくてもいい。私が居ても良いように、神様が居ても良いって、お祈りをする。 行ったことない街を歩いて、どこの街も人が作ったのだから、大した違いは無い。それでも少し違う風の抜け方や、見た事のない花。 小さな新しさを探して、見た事のない道を曲がれば、小さな鳥居や大きなお寺。 通り過ぎず、友達の家に遊びに行った時の「お邪魔します」の様に当たり

          私は神様に愛されてるから絶対に大丈夫なんだよ

          化け物でごめんね

          ごめんね、私ったら人の真似事が下手でね。 貴方を抱き締めて元気づけようとしたのに、 力加減、上手にできなくて、ごめん。 力強く抱きしめたら、伝わるかなって、 間違えちゃったみたいなの。多分。 嫌そうな顔、苦しそうな声、引き剥がそうと、 私の腕を掴んで除ける手。 びっくりして、抵抗して、パッ。 引き剥がされて、唖然として、そのあと、 顔から沢山の、涙。出ちゃった、ごめん。 私ったら間違えちゃってね、泣くタイミングも 励ますタイミングも、なんかあと多分、全部

          化け物でごめんね

          壊れたまんまにしませんように

          私、寂しがり屋だったんです。 ずっと忘れていたかったけれど 貴方が優しくしてくれたから 木箱を突いて出てきた気持ちを言葉にします。 恥ずかしくて、どうにもならない 私の寂しさは、埋まり方を知らず それが原動力になって、私を動かしていてくれていたのも事実ではありました。 心のどこかで何時も埋まらない物を抱えて 途方もなく寂しく、孤独で、飢えていて。 このまま生きていくのだと思ってたんです。 そういうものだと思ってたんです。 貴方が与えてくれた優しさが やっとの答え合わせの

          壊れたまんまにしませんように

          駆け落ち!屍ノンストップ

          目指せ八百万の神この度私って25歳を今日だけで何回繰り返したかよく分からないシンガポールに行ったことがないお年頃で落とし前! 幸せはシュラスコのように削れていくけど食べ放題なら取り放題じゃん!焼きパイナップルにシナモンかけてお召し上がりくださいって言われたのにそのまま食べたからただの暖かいパイナップル。 色んなことが交差して静かな森を殺して回って世界が4回「ごめんね」って言ったから私は5回許してあげた。 ランドセルの色が変わって黒が良かったのに淡いラベンダーカラー。時代の流れ

          駆け落ち!屍ノンストップ

          安心の中でお眠りよ

          安心の中でお眠りよ。 私はもう怖がらなくてもいいの? 外の風がびゅうびゅうと音を立てていても、 冬の寒さが厳しいことを、忘れてもいいの? 布団の中、週に2日。 隣が埋まっているのが嬉しい。 寂しがりなのを知ったのは、寂しくないを知ったから。 なるべく沢山お話するから、眠くもなるし喧嘩もする。 次の日起きるのが2人ともしんどくって、不貞腐れた顔。 布団の中にもう一度潜って、君の腕をくぐって、 窓からの陽射しがやけに晴天で、君がびっくりしてるのを見てる。 「お腹空いた」と言

          安心の中でお眠りよ

          乾いた海で踊ろう

          はじまるよ暗がりでミュージック ステップを踏んで 音取れず転んで あなたの有難みにイライラしてる 終われないのどこまでもローディング 再生しちゃったら起死回生のチャンスなんて ないよ 回る回る、夢の跡地 強者共のヤニの後 一本だけ吸って、もう一本だけ吸って。 あなたと私がここにいた証拠が 煙に巻かれて都合よく遜色ある様で 逆さまで 落ちて 無くなったらもうそれだけだった 平気なフリをして歩いたあの道だって本当は ずっと 胸が痛くて歩きたくないよ 夢が空を切って 私を横

          乾いた海で踊ろう

          生きた心地がしない帰路

          仕事納め、改札を出て帰路に着く。 空はもうすっかりと暗く、冬の風が白いマフラーを横切る。 ふと、「生きた心地がしないな」と思った。 仕事の疲れからそんなことを思ったのかとも思ったのだが、足取りは大して悪くない。 それでもなんでか、そのようなことを考えた自分に、すとんと腑に落ちたのだった。 そもそも生きている実感などというのは、そう易々と何度もしていては身が持たないのだ。 大人になればなるほど、体はリスクを回避して、私達から生の実感を奪っていくのかもしれない。 それを

          生きた心地がしない帰路

          刹那切り取って逃げろ〜don’t my way〜

          逃げろ!奴が追ってくる! 幸せに駆け込み乗車、引っぱたかれて弾かれ下車 私が何をしたんだよ! 何もしてねえ。 だからここで泣いてる ホームにひとりきり 後ろ指さされる前に起立、気をつけ、回れ右。 don’t my way !!! 英語出来ねえけどこんな英語あっただろ。 なかった。 Google検索かけたけどなかった 天才的に使い方間違った。 けどもう後には引けねえ。 私の人生don’t my wayってことにした。 それっぽくてかっこいいから!!! 採用!賢い人にと

          刹那切り取って逃げろ〜don’t my way〜

          貴方の空白が怖かった

          語り手のように紡ぐ言葉はいつも 緩やかに自分に滑らせる刃物のようで 何時も静かに何処も見てない顔が 私の心を掻き乱してた 夜は騒々しく眠り 朝はまどろみに溶けて 喧騒を良しと思わなくて 静かな森を作っている 声が聞きたくて 森の中を掻き乱しても 渋い顔をされて沈殿 溜まっていく泥のようだね 報われないのならといっそ 黙って言葉を待ってみても 貴方の声が聞こえない 不安はずっと拭えないでいる 夜を何回も繰り返したって 騒がしい心は幼子のようで 何時までも隣に居させてなん

          貴方の空白が怖かった

          一丁前に悲しむ私を、日々の生活がそうさせないぜ

          ふと、暴力的な勢いを持ってやってくる悲しみを、冷蔵庫を閉めなきゃいけないという理由で掻き消した。 母親がいた痕跡を一所懸命消した冷蔵庫は、結局「母親がいた痕跡を一所懸命消した冷蔵庫」という痕跡を残していることに気づいてしまったのが、良くなかった。 冷蔵庫を開く度に、キッチンに立つ度に、本来ここは母親のテリトリーなのだと思うのが辛くなって、もう彼女は戻ってこないのだと腹を括って、模様替えをして、私のテリトリーに変えた。 それで何とかやっていた。 今日に限って、悲しくなっ

          一丁前に悲しむ私を、日々の生活がそうさせないぜ

          思い出は数センチの距離感

          教室で一緒に笑った思い出は同じなのに、私が誘ってももう会えない人がいる。 教室で一緒に笑った思い出は同じなのに、明日誘えば直ぐに会える人がいる。 当たり前で奇妙だ。 思い出の中じゃ、同じ距離に居たのにね。 あの時触れてた距離感では、もう触れられないんだね。 あの時離した手は、もう掴めないんだね。 思い出の中じゃ握ったまんまだったから、忘れそうになるよ。 抱き締めていた記憶があるから、何故だか抱き締められるような気がしていたよ。 突き放された記憶があるのに、何

          思い出は数センチの距離感

          うたよみん作品集

          過去にうたよみんで上げてた短歌をまとめてます サービス終了してしまって多分もう見れないので… 私の短歌に長年おつき合いありがとうございました たまにまた呟くかもしれないからよろしくね

          うたよみん作品集