貴方の元カノ

ずっと好きでいてあげる、そう思ってたよ。

貴方の元カノ

ずっと好きでいてあげる、そう思ってたよ。

最近の記事

化け物でごめんね

ごめんね、私ったら人の真似事が下手でね。 貴方を抱き締めて元気づけようとしたのに、 力加減、上手にできなくて、ごめん。 力強く抱きしめたら、伝わるかなって、 間違えちゃったみたいなの。多分。 嫌そうな顔、苦しそうな声、引き剥がそうと、 私の腕を掴んで除ける手。 びっくりして、抵抗して、パッ。 引き剥がされて、唖然として、そのあと、 顔から沢山の、涙。出ちゃった、ごめん。 私ったら間違えちゃってね、泣くタイミングも 励ますタイミングも、なんかあと多分、全部

    • 壊れたまんまにしませんように

      私、寂しがり屋だったんです。 ずっと忘れていたかったけれど 貴方が優しくしてくれたから 木箱を突いて出てきた気持ちを言葉にします。 恥ずかしくて、どうにもならない 私の寂しさは、埋まり方を知らず それが原動力になって、私を動かしていてくれていたのも事実ではありました。 心のどこかで何時も埋まらない物を抱えて 途方もなく寂しく、孤独で、飢えていて。 このまま生きていくのだと思ってたんです。 そういうものだと思ってたんです。 貴方が与えてくれた優しさが やっとの答え合わせの

      • 駆け落ち!屍ノンストップ

        目指せ八百万の神この度私って25歳を今日だけで何回繰り返したかよく分からないシンガポールに行ったことがないお年頃で落とし前! 幸せはシュラスコのように削れていくけど食べ放題なら取り放題じゃん!焼きパイナップルにシナモンかけてお召し上がりくださいって言われたのにそのまま食べたからただの暖かいパイナップル。 色んなことが交差して静かな森を殺して回って世界が4回「ごめんね」って言ったから私は5回許してあげた。 ランドセルの色が変わって黒が良かったのに淡いラベンダーカラー。時代の流れ

        • 安心の中でお眠りよ

          安心の中でお眠りよ。 私はもう怖がらなくてもいいの? 外の風がびゅうびゅうと音を立てていても、 冬の寒さが厳しいことを、忘れてもいいの? 布団の中、週に2日。 隣が埋まっているのが嬉しい。 寂しがりなのを知ったのは、寂しくないを知ったから。 なるべく沢山お話するから、眠くもなるし喧嘩もする。 次の日起きるのが2人ともしんどくって、不貞腐れた顔。 布団の中にもう一度潜って、君の腕をくぐって、 窓からの陽射しがやけに晴天で、君がびっくりしてるのを見てる。 「お腹空いた」と言

        化け物でごめんね

          乾いた海で踊ろう

          はじまるよ暗がりでミュージック ステップを踏んで 音取れず転んで あなたの有難みにイライラしてる 終われないのどこまでもローディング 再生しちゃったら起死回生のチャンスなんて ないよ 回る回る、夢の跡地 強者共のヤニの後 一本だけ吸って、もう一本だけ吸って。 あなたと私がここにいた証拠が 煙に巻かれて都合よく遜色ある様で 逆さまで 落ちて 無くなったらもうそれだけだった 平気なフリをして歩いたあの道だって本当は ずっと 胸が痛くて歩きたくないよ 夢が空を切って 私を横

          乾いた海で踊ろう

          生きた心地がしない帰路

          仕事納め、改札を出て帰路に着く。 空はもうすっかりと暗く、冬の風が白いマフラーを横切る。 ふと、「生きた心地がしないな」と思った。 仕事の疲れからそんなことを思ったのかとも思ったのだが、足取りは大して悪くない。 それでもなんでか、そのようなことを考えた自分に、すとんと腑に落ちたのだった。 そもそも生きている実感などというのは、そう易々と何度もしていては身が持たないのだ。 大人になればなるほど、体はリスクを回避して、私達から生の実感を奪っていくのかもしれない。 それを

          生きた心地がしない帰路

          刹那切り取って逃げろ〜don’t my way〜

          逃げろ!奴が追ってくる! 幸せに駆け込み乗車、引っぱたかれて弾かれ下車 私が何をしたんだよ! 何もしてねえ。 だからここで泣いてる ホームにひとりきり 後ろ指さされる前に起立、気をつけ、回れ右。 don’t my way !!! 英語出来ねえけどこんな英語あっただろ。 なかった。 Google検索かけたけどなかった 天才的に使い方間違った。 けどもう後には引けねえ。 私の人生don’t my wayってことにした。 それっぽくてかっこいいから!!! 採用!賢い人にと

          刹那切り取って逃げろ〜don’t my way〜

          貴方の空白が怖かった

          語り手のように紡ぐ言葉はいつも 緩やかに自分に滑らせる刃物のようで 何時も静かに何処も見てない顔が 私の心を掻き乱してた 夜は騒々しく眠り 朝はまどろみに溶けて 喧騒を良しと思わなくて 静かな森を作っている 声が聞きたくて 森の中を掻き乱しても 渋い顔をされて沈殿 溜まっていく泥のようだね 報われないのならといっそ 黙って言葉を待ってみても 貴方の声が聞こえない 不安はずっと拭えないでいる 夜を何回も繰り返したって 騒がしい心は幼子のようで 何時までも隣に居させてなん

          貴方の空白が怖かった

          一丁前に悲しむ私を、日々の生活がそうさせないぜ

          ふと、暴力的な勢いを持ってやってくる悲しみを、冷蔵庫を閉めなきゃいけないという理由で掻き消した。 母親がいた痕跡を一所懸命消した冷蔵庫は、結局「母親がいた痕跡を一所懸命消した冷蔵庫」という痕跡を残していることに気づいてしまったのが、良くなかった。 冷蔵庫を開く度に、キッチンに立つ度に、本来ここは母親のテリトリーなのだと思うのが辛くなって、もう彼女は戻ってこないのだと腹を括って、模様替えをして、私のテリトリーに変えた。 それで何とかやっていた。 今日に限って、悲しくなっ

          一丁前に悲しむ私を、日々の生活がそうさせないぜ

          思い出は数センチの距離感

          教室で一緒に笑った思い出は同じなのに、私が誘ってももう会えない人がいる。 教室で一緒に笑った思い出は同じなのに、明日誘えば直ぐに会える人がいる。 当たり前で奇妙だ。 思い出の中じゃ、同じ距離に居たのにね。 あの時触れてた距離感では、もう触れられないんだね。 あの時離した手は、もう掴めないんだね。 思い出の中じゃ握ったまんまだったから、忘れそうになるよ。 抱き締めていた記憶があるから、何故だか抱き締められるような気がしていたよ。 突き放された記憶があるのに、何

          思い出は数センチの距離感

          うたよみん作品集

          過去にうたよみんで上げてた短歌をまとめてます サービス終了してしまって多分もう見れないので… 私の短歌に長年おつき合いありがとうございました たまにまた呟くかもしれないからよろしくね

          うたよみん作品集

          方向性の違いで私とは解散しました。

          この度私は、方向性の違いで私とは解散致しました。 かねてよりお世話になっておりました皆様には大変恐縮ではございますが、私と私は人生の方向性の違いを数年前から感じており、何度も話し合いを重ねた結果、このような決断をさせていただきました。 4月からは私抜きでの活動となりますが、これから心機一転と気持ちを新たに頑張っていく次第ですので、新しい形の私を応援して頂ければ幸いです。 右脚の傷と左脚の傷は、意味も何から何まで違うので、解釈の違いで解散しました。 利き手の左手と、仕事

          方向性の違いで私とは解散しました。

          2023/02/12深夜の殴り書き

          深夜2時、回覧板が届いた時に「怖い怖い」と脅えていた手がふと、止まった。乱れきった自律神経は眠くなることは遂にはなく、額が冷えきった状態で私は天井を眺めていた。 河原で遊ぶ子供たちをめっきり見かけなくなった。少子高齢化と急激な気候変動で、私達は小さな子供を外の風に任せることが出来なくなったのだ。きっと今の貧弱な子供たちは、あの風に乗って、どこまでも飛ばされて行ってしまうに違いないのだ。 幸福とは「怠惰」だと、仮定するのに要する努力の数を「怠惰」だけ先取りする不幸者には到底

          2023/02/12深夜の殴り書き

          冬の足先、脱いだ靴。

          履き潰すんじゃないかってくらい履いてるお気に入りのブーツ。 心地よくて仕事だって遊びにだって連れ回した。 黒いストッキングと一緒に履いてると、すぬるっと脱げる。 すぬるっ すぬるっ 脱げて黒い足先が顔を出す。 ひんやり すぅうっと 冬の風が足を通り抜ける。そのまま全身をほのかに冷やして、体の空気が入れ替わるような気持ち。 死んだおばあちゃんを思い出したりなんかする。 小さい頃、口酸っぱく言われた「風邪は足から引くんだよ。靴下ちゃんと履きなさい。」 全然言うこ

          冬の足先、脱いだ靴。

          サンタはどこにも居ないんだって

          「サンタさんって居なかったんですね。」 私がそうやって笑うと、今更ですかと笑う。 私の「居ない」という言葉の真意を知る由もない事がありがたい。軽やかに笑い飛ばしてくれるから、私は今日も嘘くさく軽やかに笑える。 母親が出ていって、父親がクリスマスを恋人と過ごすようになった頃には、何時に寝たって誰も文句を言わなくなった。 私のサンタはもうどこにも、「居なくなった」のだ。 もう誰も、サンタが居ると嘘ついて「何が欲しい?」と聞いては来ない。「いい子にしてないとサンタさんが来

          サンタはどこにも居ないんだって

          地獄が愛の形をしているもんで

          おろかな家庭が過程を仮定するために、優しい嘘から始まりました。 父と母とで手分けして、私ら姉妹を守る為のものでした、少なくとも彼らにとっては。 力と頭の弱い人がつく嘘は、しょうもなくて見るに耐えません。誰の事も守れやしません。 それが愛の形をしているのだから、許してあげなさいと大人は口を揃えています。 大人たちは、若い者に優しくすることには大して興味がありません。己の味わった苦しみを、存分に下の子達に味合わせてあげたいのが本性ですから。 それでもそれをひた隠して、私

          地獄が愛の形をしているもんで