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未来のカラス 21

セシルは
夜明けと共に街に出た。

人間、いわゆる悪魔のフリをして
無意味な量産され、管理された
心のない人間を殺すためだった。

どうやって?

彼女には勝算があった。

セシル1人の力では誰も殺せない。

銃はサーシャの森に置いてきた。


眠ってるウェッジにそっとキスをして
最後に過ごした夜、
不思議な生まれ変わりのウェッジを
面倒みたこと
姉のサーシャが狂って行方不明になったこと

思いを抱きしめたまま、
夜明けの街にたどり着いた。


朝になると
街は
無表情で感情のない
人間たちが行き交っていた。


それにしても無機質な街

清潔過ぎてなんだか気持ち悪いわ

そう思いながら
元々いた実家に戻った。


セシルはパソコン数台をつないで
ハッキングをした。

チップの機能を止め、
自らチップにプログラミングすることだった。


何日かかるか分からない。

チップに再プログラミングすることで
人間が自動に命を断つよう
書き換えるのだ。

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