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LA日記5日目〜彩雲にみちびかれてサンタモニカへ

8/5

のんびり起きて洗濯などを済ませた後、近所のスタバでソーセージサンドイッチとサマーベリー•レモネードでランチ。アメリカに来る前までは最近腸活の為に1日1食を実践していたのに、もうすっかり選ぶメニューが堕落の旅使用になっている。

1日歩き回り18000歩とか驚異の歩数を弾き出しているので、まあ、よしとするかと言い訳をしながら…。


ダウンタウンから車で南下40分ぐらいの海岸沿いの地域、サンタモニカへ。出発してまもなく突然現れた彩雲。

ここまでくっきりはっきりとしたものは人生で初めて見た。本当に不思議なのだけど、彩雲が現れた瞬間に車のラジオから流れていた音楽はローリングストーンズのShe’s A Rainbowだった!

しかもちょうど「She combs her hair.
She's like a rainbow.」のコーラス部分が流れていた!あるのか?こんなこと?


今回の旅は、実は空港で突然黒いアゲハ蝶が現れたり。ちょっと不思議な何かに守られているような気がする。

彩雲は、すぐに消えることもなくそれどころか、どんどん大きくなって、まるでフェニックスのように翼を大きく広げて、サンタモニカへの道中をついてきてくれた。


スカッと爽やかな広い空に、のんびりした優しく涼しい風を含む空気。賑やかなようでどことなく麗らかな静けさもある。

んー!良いなあ!観光客も思ったより多くなく、ローカルのゆるやかさが心地よい。ここに住んだらどんな人生になるだろう?と思わず妄想してしまう。


イギリスからスケートボードを持ってきた息子。カンボジアボランティアにも長く行っていたので、もう5週間スケボーの練習ができてないと言う。アメリカに着いた時から隙あらばスケボーポイントはないか?と探していた。

ベニスビーチにスケートパークがあるのを調べて行ってみることに。駐車場に着くや否や、待ちきれず車を降りてすぐに「じゃ、僕先に行くわ!」と言ってスケボーに飛び乗りスケートパークまで疾走して行った。


私と夫はゆっくり歩いて後を追った。パークに着いてみると、50〜60人ぐらいの大勢のギャラリーがスケートパークをぐるりと囲んでいて、カッコいいプロ級のスケーター達が華麗に飛び交い技を披露していた。

息子がバツの悪そうな顔してひょいっと現れた。あれ?どうした?

「こんなところじゃ僕、絶対出来ない。すごいスケーターばかりだし、あんなに沢山の人に見られながら恥ずかしくて無理だ」「もう別の場所に行こう!」と早くこの場を立ち去りたいみたい。

せっかく楽しみにしていたスケートパークだったが断念するようだ。恥ずかしさやらプライドやらこんがらがった感情を自分でもきっと持て余していて、悔しいのだろう。少年から青年へ成長真っ只中の16歳。



その後ビーチに移動して、息子はひとしきり海でザバザバ泳ぎ、色々な感情が吹っ切れたのかニコニコして「冷たーッ」と言って戻ってきた。


ビーチでのんびりしてたら、インスタにメッセージが。もう25年くらい前に東京のエディトリアルデザイン事務所で猛烈に働いていた頃の同僚から「あれ!エレィにいる!」と。

なるほど「エレィ」と発音すればLAがネイティブっぽくカッコよく聞こえるのじゃなってそこじゃなくて!

元同僚M君はデザイン事務所時代は飄々とした宇宙人っぽい若者で、女性陣にいじられ可愛がられるおもろキャラだった。

なつかしいなあ!ピッと波長をあわせればパッとつながれるピッパの2024年の現代である。


四谷の小さな事務所で昼夜共にして働いていた私たちデザイナーは、それぞれ独特の個性を持ち、みんな仲が良くいつもくだらないギャグでゲラゲラ笑っていた記憶がある。

私の人生であの時代は、若くて将来のことなど1ミリも見えなかったけど、とにかくその日を全力で生き、とても楽しかった古き良き思い出がたくさんある。あのM君も今やエレィ(!)に長く住み2人のお子さんの父親となっている。

人生よ!


予約していたレストランへ。8月だけど、6月生まれの夫の遅ればせながら(どんだけ!)の誕生日ディナーで乾杯。イカ墨パスタが美味しい!野菜もたくさん食べれて嬉しい。ちょうどサンセットの時刻で、太陽がテラス席を美しい黄金色に染めていく。

久しぶりに家族でゆっくり喋り、息子もカンボジアの珍道中のエピソードや友達のことをたくさん話してくれた。

子供が成長するにつれ、小さな家族の形は変わってきた。もういつもみんな一緒ではなく、子供はどんどん遠くへ行く。

そう遠くない未来にいつか息子も家を出るのだろう。親は子供が巣立っていくのを一歩離れて見守っていく。


レストランを出ると「僕やっぱりスケボーやりに行く!」息子はそう言い、スケートパークへ走って行った。水を得た魚のごとく練習する息子の表情は晴々としていた。すっかり日も暮れ、海辺の街の灯りがチカチカと宝石のように輝いていた。










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