沖縄8島の黒糖のちがい
結論
沖縄黒糖は沖縄県産さとうきびのみで作られた黒糖のことを指す。
お土産は、サトウキビのマークが書いてあるものを選ぶこと。
8つの島では、それぞれ製造されており、それぞれ風味、形、色が異なる。
5月10日は黒糖の日
沖縄県含みつ糖対策協議会が語呂合わせから2010年制定しました。沖縄黒糖の消費拡大が、黒糖の日を制定した目的です。5月10日辺りに、その年に収穫されたサトウキビを使った黒糖が出回り始めます。
沖縄の黒糖の歴史
沖縄では、1623年、儀間真常は奄美、中国から砂糖の製法を持ち帰り、沖縄の黒糖つくりが始まりました。12〜4月の寒い時期に旬を迎えます。寒さから身を守るため、糖分がたっぷりと蓄えられます。収穫した後、すぐ黒糖に加工されます。一般的に販売されている白砂糖ほど精製しないため、甘味だけではなく、酸味、苦味、塩味など複雑な味わいになります。
沖縄県黒砂糖共同組合の公式noteに、沖縄奄美地方の黒糖つくりの歴史が詳しく書かれていますので、気になる方はお読みください。(一部、参考にしました。)
沖縄黒糖
沖縄県産のサトウキビだけで作られた黒糖のことを「沖縄黒糖」と言います。
沖縄県黒砂糖共同組合が制定した認証マーク(黄色い背景、緑のサトウキビの絵)が描かれている商品が目印です。上で紹介した沖縄県黒砂糖共同組合公式の記事のアイコンに、認証マークが描かれています。沖縄土産に黒糖を買いたい方は、サトウキビマークを目印に買いましょう。沖縄県のスーパーマーケットでも沖縄黒糖を買うことができます。
黒糖はパプアニューギニア諸島が原産です。サトウキビの生育には、温暖な気候が不可欠です。日本では、奄美沖縄地方で99%栽培されています。1%は、四国で生産されています。香川県、徳島県で作られたサトウキビのみ使用するため、和三盆は高級品です。主に和菓子の甘味付けに使われます。
国際通りで出会ったお土産
那覇市の国際通りにあるお土産屋さんで、8つの離島でとれたサトウキビで作った黒糖の食べ比べキットが販売されていました。本土に近い順に、伊平屋島、伊江島、粟国島、多良間諸島、小浜島、波照間島、西表島、与那国島の8つの離島で製造された黒糖を味わうことができます。中を開けるとそれぞれの島の伝統や自然のシンボルが袋に描かれていました。
そのまま食べたり、料理に加えたり、調味料としても利用できます。沖縄県まで行けない方も、下のリンクのように、Amazonで購入できます。
沖縄8島で製造されている黒糖を食べ比べてみた
今回は、それぞれ食べた感想を書きます。品種、気候、土地、製法が各島によって異なるためか、それぞれの島で作られた黒糖は、形、味、色に個性があり、面白いと感じました。沖縄県のどの離島で作られているか、それぞれどのような見た目、風味かについて本土から近い順で紹介します。味覚は人それぞれですので、参考程度に読んでください。
1.伊平屋島
沖縄県最北の有人島です。細長い形をしています。パッケージには、斑点が特徴的な魚、ミーバイが描かれていました。伊平屋島周辺では、ミーバイがよくとれます。本土では、ミーバイのことを「ハタ」と呼びます。
長方形のしっかり食感の黒糖。ほんのりミルクチョコの甘さ。酸味、渋味など雑味もバランスよく感じられます。
2.伊江島
沖縄半島の西側に突き出ている本部半島の西側にあります。美ら海水族館から眺めることができるほど、沖縄本島から近い島です。パッケージには、「テッポウユリ」というユリの花が描かれていました。4月には、一面ユリの花で覆われます。
不規則な形をしています。甘みが最初に強めに来て、酸味も後から感じられます。
3.粟国島
沖縄本島と久米島の間にあります。パッケージにはソテツが描かれています。ソテツの原生林が広がっています。
塩入りバターのような塩味と濃厚な甘さを感じます。クセがなく、マイルド。雁来など、の干菓子のようなホロホロ感がクセになります。
4.多良間島
宮古島と石垣島の中間地点にあります。パッケージは豊穣祭の八月踊りに。八月踊りは、島民総出で毎年8月に行われます。400年以上続く伝統的な踊りです。
少し酸味を感じます。渋味も感じられます。甘みも感じられます。固めのキャラメルで強く噛むとほどけます。
5.小浜島
八重山諸島を構成する島の一つです。人口最多の石垣島の西側にあります。2001年の大河ドラマ「ちゅらさん」の舞台として有名になりました。
ミントのような爽やかさ、甘さ控えめで塩見酸味、渋み同時に感じます。最初に酸味がきます。中煎りコーヒーに近い。小石のように不規則。
6.波照間島
日本最南端の有人島。パッケージは、南十字座。夜空がきれいな島です。
水分が飛んでいてサクサク食感。クッキーに近く、甘さを感じられる。苦味、濃厚ミルク館、焼き芋を感じさせます。
7.西表島
西表島は、沖縄本島に次いで広いです。パッケージはイリオモテヤマネコ。亜熱帯の森林が広がります。生物多様性により、2021年世界遺産に登録されました。
規則正しく成形され、一つ一つ大きい。雑味を感じつつ、甘さも感じられる。表面は硬く、ゆっくり崩れていきました。
8.与那国島
日本最西端の島。パッケージは、ヨナグニウマ。1960年代まで、車の役割を果たし、重要なパートナーとして働いていました。
キャラメルのような形と見た目です。軽く噛むだけでほどけるくらい柔らかく、しっとりしています。酸味、渋味が甘味より強く感じられます。塩味もほのかに感じられます。甘味はすぐ消えました。8島の黒糖の中では、一番甘さを感じません。
サトウキビを原料として酵母の力を借りて発酵させ、蒸留し、アルコール度数を高めることによって、ラム酒もできます。沖縄8島でとれたサトウキビを使って造ったラム酒も販売されています。沖縄土産の候補に入れていただけたら嬉しいです。
それぞれの島で個性あふれる黒糖に、をかしと感じました。沖縄本島以外の沖縄県の離島に上陸して、ゆったりと流れる時間に身を任せたいと思うようになりました。
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