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遅れてやってきたテクロの夏休み。熊本・湯前町で全社研修&ワーケーションの様子をリポート

こんにちは! テクロ株式会社 広報のもりきです。

テクロでは年に一度、社員全員が集まる「全社会」を実施しています。今年は10/16〜18にワーケーションも兼ねて熊本県・湯前町で集まりました。

普段フルリモートで働くメンバーが対面で集まるとどうなるのか? そもそもなぜ熊本県まで行ったのか? テクロは割とマイペースな人が多いけれど、集まって盛り上がるのか……?

2泊3日のリポートをお届けします。


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湯前町は熊本県にある自然豊かな町

湯前町(ゆのまえまち)は熊本県の南東部、球磨郡に属する町です。人口は2024年9月時点で3,470人(※1)の小さな町ですが、山間に位置することから緑に囲まれており、自然豊かな雰囲気が魅力です。

町中にある「湯前まんが美術館」も有名で、近年漫画家さんや声優さんを呼んだイベントなどが盛んに開催されています。

アクセスは熊本市や鹿児島市から車で約2〜3時間。今回私たちは福岡と関西出発の二手にわかれ、湯前町で合流しました。

  • 福岡出発:福岡市内から車で3時間ほど

  • 関西出発:飛行機で鹿児島空港に集合し、そこから車で1時間ほど

ちなみに関西の伊丹空港から鹿児島空港までのフライトは1時間ほど。自宅からの移動時間をあわせても合計4時間で湯前町に到着と、意外と近いです……!

※1…湯前町「ひとのうごき」
https://www.town.yunomae.lg.jp/dynamic/statistics/pub/default.aspx?c_id=29

湯前町に行く理由

前提として、テクロは年に一度全員で集まる全社会を実施し、毎回なにかしらの研修を実施しています。そして今年もどこかで開催しようという話が出ていました。

そんなときに湯前町のワーケーションプログラムを代表・天野が発見。

湯前町は事業の一環で、2022年頃からワーケーション先として企業・団体の滞在を受け入れています。面談などはありますが、受け入れが決定すれば滞在先などは湯前町のほうで手配してもらうことができます。

自然豊かで良さそう! 開放的な場所なら良いアイデアが出そう! という訳で今年の研修場所が湯前町に決定しました。

これまではずっと都内開催だったので、テクロとしては初めての遠出です!

今回は「ゆのまえ温泉 湯楽里(ゆらり)」(以下、ゆらり)という滞在先を手配していただきました

全社研修の目的

湯前町でのワーケーションと言ってはいますが、しっかりと目的があります。

目的

今回の全社会の目的は「研修(ワークショップ)」と「メンバーの親睦を深めること」。

その背景は次の通りです。

  • ブランディングの一環でテクロの特徴をまとめるワークをしたい

  • 新たにメンバーが増えたので顔を合わせたい

現在テクロはあらためて会社の特徴などを整理しており、全員で会社について分析・整理したいという気持ちが代表・天野にありました。

加えて2024年6月、8月と立て続けに新メンバーが入社。普段はフルリモートだからこそ「一度は顔合わせしたいよね」「親睦も深めたい」と話していました。

そのため今回は研修と親睦を深めることを目的に、2泊3日の研修プランを組みました。

ただし社内にはご家庭がある方、お子さんがいる方も多いので、熊本まで来たのは参加可能なメンバーのみ。そのほかはオンライン参加と、柔軟に対応しています。

研修内容

今回の研修では「カルチャーデザインキャンパス」を使用したワークショップを開催しました。

カルチャーデザインキャンパスとは、ざっくり言うと組織文化を設計・分析するためのツールで、このワークシートを埋める作業を通して企業の組織文化を言語化します。

シートには8つの枠があり、それぞれ当てはまる自社の行動や特徴、ルールなどを記載します。

  • DECISION-MAKING:意思決定の基準や人物

  • PRIORITIES:優先順位

  • RITUALS:習慣や行動、よく発せられる言葉

  • FEEDBACK:面談や業務におけるフィードバック

  • PSYCHOLOGICAL SAFETY:心理的安全性

  • BEHAVIORS:行動原則

  • NORMS&RULES:組織内のルール

  • MEETINGS:会議のスタイルや雰囲気

熊本・湯前町で全社研修〜day1〜

当日は福岡組、関西組にわかれてそれぞれゆらりに集合。

私たちはゲストハウスというコテージのような建物に男女わかれて宿泊

滞在先のゆらり周辺は山に囲まれており、天気にもよりますが夜になると星が見えます! 朝には鳥の鳴き声で目が覚めたり霧のなかを散歩できたり、「都会の喧騒から離れた宿泊施設」という言葉がぴったりでした。

▼施設情報「ゆのまえ温泉 湯楽里(ゆらり)」
・住所:熊本県球磨郡湯前町1588番地7
・アクセス:くま川鉄道「湯前駅」から車で5分、または九州自動車道「人吉IC」から 県道33号で人吉・水上線「湯前」まで車で45分
・公式サイト:https://www.y-yurari.co.jp/

研修スタート

全員揃ってから、1日目はまず各社員のヒストリーを共有しました。

実は一人一枚ずつ、これまでの人生を言語化するシートが事前に配られていました。そこに幼少期や学生時代、社会人になってからなどテクロ入社までの自分史を書き込みます。

個人の人生のため公開はできませんが、いろいろな経歴の人が集まっていると実感した時間でした。

  • 独立リーグでプロとして野球をやっていた人

  • 外資系企業で働いていた人

  • エンジニアからマーケターにキャリアチェンジした人

  • 金融機関や国立大学医学部の研究室で働いていた人

  • 新卒からずっとフリーランスで働いていた人

そのほか転勤族の家庭で転校が多かった人、酔っ払って転けて怪我した人などプライベート面も多様でおもしろかったです。

夜はBBQ

この日は研修が終わり、熊本組はBBQをしました!みんなで地元のスーパーに買い出しに行き、宿泊先の敷地内にあるBBQ場所へ。

日中は夏日で暑かったものの、夜は日も落ちて涼しく、ビールとお肉を飲み食いするのにはちょうど良い気温でした。

熊本・湯前町で全社研修〜day2〜

2日目は研修と観光の日です。

全社研修

2日目は午前10時から、いよいよカルチャーデザインキャンパスを埋めていきます。3チームにわかれ、まず各チームごとのシートを記入します。

チームごとに8つの項目を埋めるところまで、意外とスムーズに進みました。

各チームの記入内容を発表し、午前は一旦終了。

湯前町観光。地元の「林酒造」へ

熊本組は町の方のご厚意で湯前町観光へ。ランチを食べて、「林酒造」という酒蔵の見学に連れて行っていただきました!

湯前町は球磨焼酎という米焼酎の生産が盛んな地域で、いくつかの有名な酒蔵があるのです。酒蔵の案内と製造方法などの説明を受け、試飲までさせていただきました。

ざっくりですが、そもそも焼酎は下記の工程で生産されます。

  1. 米や芋など原材料に麹菌を付着させ、麹を作る

  2. 麹を水や酵母とともに発酵させ、香りや風味の土台となる「一次もろみ」を作る。ここでアルコールも作られる

  3. 一次もろみに原材料を追加し、「二次もろみ」を作る。ここで発酵させてアルコール度数を高める

  4. もろみが発酵したら蒸留する

  5. 蒸留後、タンクや樽でさらに熟成させる

  6. 熟成したら瓶詰めをしてラベルを貼る

ちなみに日本酒との違いは4番の蒸留の有無。日本酒はもろみを搾りますが、焼酎はもろみを蒸留させてその蒸気を液化する点が異なります。

そして蒸留方法はさらに2種類にわけられます。

  • 常圧蒸留:昔ながらの方法で、90〜100℃の高い熱を加えながら外界と同じ気圧で煮てその蒸気を液化するもの

  • 減圧蒸留:蒸留器内の空気を抜いて気圧をより低くし、30〜50℃前後の低い温度で蒸留させた蒸気を液化するもの。香水を作る技術を参考にしており、50年ほど前に生まれた近代的な手法

違いは蒸留時の気圧と温度ですが、この違いによって常圧蒸留のほうが濃くて癖のある味に、減圧蒸留のほうはクリアでスッキリとした味になるのだとか。

両方飲ませてもらいましたが、確かに減圧蒸留のほうが甘みもあって飲みやすかったです。

この試飲で入った建物は400年ほど前に建てられたのだとか

また蒸留後の熟成期間は酒蔵によって異なり、林酒造さんはどの種類も3年は寝かせるのだそうです。長いと、10年や30年寝かせる種類もあるのだとか……!

この入れ物に入れて寝かせます

両方飲ませてもらいましたが、年数が経つほどマイルドになり、30年ものが一番飲みやすかったです。不思議……

実は同じ焼酎でも人によって「甘い」「癖がある」と感想が違ったのですが、林酒造さんから「味覚と香りの感じ方は個性であり、人それぞれです」というひと言が。同じものを見ていても良い・悪いといった感じ方は人によってバラバラ。会社選びにも通ずる点がある気がして印象的でした。

▼酒蔵情報「林酒造」
・住所:熊本県球磨郡湯前町下城3092
・アクセス:くま川鉄道「湯前駅」から徒歩9分
・公式サイト:https://kumashochu.or.jp/product/hayashi/

研修再開

15時頃から研修再開。次は各チームが記載した項目を1枚のシートに整理します。

チームごとに分担しながら、無事に完成!

内容はお見せできませんが、弊社の良い点、変えるべき点が明確になりました

ここから後日さらに整理&社内改善のプロジェクトを立ち上げ、組織文化の形成や改善活動に役立てる予定です。

湯前町役場の方々との交流会

湯前町ではワーケーションプログラムの一貫として、町の方との交流会の場を設けてくれています。この日は町長・長谷さん、副町長・清藤さん、企画観光課 課長・伊藤さんなど5名が参加してくれました。

交流会は19時から21時過ぎまで。湯前町のことはもちろん、お互いの町のこと、業務の進め方や取り組みなどいろいろな話をしました。

湯前のお野菜を使ったお料理もぜーんぶおいしくて大満足

みなさん気さくで明るくて、とても楽しかったです! 手土産もいただき感謝です。

その後は宿泊先に戻り、みんなでお菓子やアイスを食べながら軽くおしゃべり。この日も飲んで食べて喋って、楽しい1日でした。

▼カフェ情報「ユノカフェ」
・住所:熊本県球磨郡湯前町中里1822-4湯前駅レールウイング内
・アクセス:くま川鉄道「湯前駅」から徒歩2分
・公式サイト:https://www.instagram.com/yuno.cafe/

熊本・湯前町で全社研修〜day3〜

この日は移動日。午前10時にチェックアウトし、各自帰路につきました。

ちなみに関西組のT部長、取締役Fさん、私は夕方の飛行機まで時間があったので少し観光を。町長のご厚意で「豊永酒造」という有名な酒蔵を見学させていただきました。

昔ながらの焼酎から新しい焼酎まで幅広く手がける「豊永酒造」

豊永酒造さんは1894年から続く歴史ある酒蔵。こちらも米焼酎の一種である球磨焼酎を製造しており、焼酎作りに使うお米を作る畑から蔵の中まで案内してもらいました。

製造方法は一般的な焼酎の作り方と同じですが、豊永酒造さんでは一次もろみや二次もろみを作る過程でそれぞれ2〜3週間の時間をかけるそう。

球磨地方は夏は暑く、冬は氷点下になるほど寒いため、温度を安定させるためにこうして地面に埋め込んでいるのだとか

また豊永酒造でも、常圧蒸留と減圧蒸留で焼酎が作られています。

こちらが常圧蒸留と減圧蒸留の機械。常圧のほうが昔ながらの方法で味がやや濃い

近年はクリアで飲みやすい減圧蒸留が人気ですが、豊永酒造さんの販売する焼酎は常圧蒸留のほうが種類が豊富だそうです。

その後に焼酎を熟成させる樽の貯蔵庫も見せてもらいました。

そしてここでも試飲をさせてもらいました。T部長は運転があるので、Fさんと私でいただきます。

手前にある2本が豊永酒造さんで一番人気の「豊永蔵」。「常圧豊永蔵(35度)」は、2024年度東京ウイスキー&スピリッツコンペティション」焼酎部門で最高金賞を受賞されています
樽熟成の7年物「奥多摩」とその「ビアンコ」という別バージョン。奥多摩はバニラのような甘くて柔らかい味でした

少し変わったお酒もあります。

右端から「シナモン梅」、「カルダモンテイク7」、「ロングペッパー」。ロングペッパーはクラフトコーラに使われるスパイスで作った焼酎で、癖が強いので炭酸割りがおすすめ

カルダモンテイク7、実は前日の町役場の方との交流会で飲んでおり、ものすごく気になっていたんです。

もともとカレー屋さんとのコラボレーションで作られ、東京や大阪で徐々に広まったそう。いまの味や香りになるまで7回試作し、その大変さと思いから「テイク7」と名付けたそうです……!

豊永酒造の入口にはこれまでの賞がずらり

近年はいろいろな焼酎が販売されていますが、その背景には数十年前の焼酎ブームがありました。当時はスッキリとしたクリアな味が好まれましたが、ブームの終焉とともにただ飲みやすいだけでなく、蔵元の個性がある少し変わった焼酎が求められるようになったそうです。

蔵の特徴を出すのは大変なものの、結果として蔵元ごとの特徴のある焼酎がたくさん生まれており「一番おもしろい時代です」と案内してくれた豊永さんが語っていたのが印象的でした。なんだか会社のブランディングにも通ずるような、そんな気がしました。

▼酒蔵情報「豊永酒造」
・住所:熊本県球磨郡湯前町上里1873
・アクセス:くま川鉄道「湯前駅」から徒歩7分
・公式サイト:https://www.toyonagakura.com/

お昼ごはんを食べて神社見学

お昼は役所の方におすすめしていただいた、ちゃんぽんが有名な「徳丸」へ。そのあとFさんの好きな仏像を見るために、「青井阿蘇神社」にも行きました。

そして無事に帰宅。とても楽しい3日間でした!

マイペースで久しぶりのメンバーが集まった結果。逆に過ごしやすい?

テクロは社長以外、みんな割とマイペース。そんなメンバーが集まって、いったいどんな雰囲気だったのでしょうか……?

みんなマイペースだから変に気を使わない

結論、みんながマイペースだからこそ逆に気を使わず、一社員としては過ごしやすかったです。

もちろん研修中は真剣ですが、一緒に動くべきところは動いて、あとのご飯や就寝までの自由時間などは個人の自由に過ごしていた印象でした。このメンバー全員が勝手にマイペースに動いてくれるところが良く、だからこそのびのび過ごせたのかなと思います。

例えば女子部屋であれば、一人は早く寝るけれどもう一人はまだ起きていたり、お風呂も好きなタイミングで自由に入ったり。かといって騒ぐ訳でもなく、自由すぎず窮屈すぎない空気感で、変に疲れることがありませんでした。

でもみんなBBQや研修の準備など協力するときはするし、役場の方との交流会ではちゃんと仕事の話もしているし、そのメリハリが良いなと思いました。

対面で会う重要性

普段はフルリモートの弊社ですが、やっぱり対面で会うのも大事です。オンラインでも話はできますが、その人の雰囲気や考えていることは対面で話すほうがなんとなく伝わりやすいです。

それこそ女子部屋では毎日数時間、ガッツリ深い話をしていた時間がありました。一緒にいると、ふとした瞬間に深い話になる瞬間が多々あるんですよね。

普段1on1で話すことはあれど、対面で、常に一緒にいると話の質がまた変わります。

2人だったこともありますが、いろいろな話をしました。

会社の今後、それぞれの業務のやり方、テクロの過去と未来、役員が考えていること、一般社員が感じていること……

新たに知る一面、ほかの人が考えていることがわかり、見え方が変わった部分も。

ちなみに男子部屋は、毎日飲みながらみんなでゆるくおしゃべりしていたそう。

ほかのメンバーと話すなかでもそう感じる場面が多く、「これは対面だからできた話だったな」と、なんとなく感慨深かったです。

▼テクロが仕事でもオフラインを大事にする理由
「BtoB企業にWebマーケを広めたい! 完全フルリモートの企業がオフラインの展示会に積極的に参加する理由」

まとめ

今回は全社研修が目的ではありますが、熊本という自然豊かな土地で、ゆったりとした雰囲気のなか一緒にご飯を食べたり話したりしたことも良かったなと感じます。

そのなかで深い話ができたのは、湯前町の穏やかな雰囲気が私たちをリラックスさせ、自然体でいさせてくれたからかもしれません。

次の全社会はどこになるのやら。とにかく、今後も定期的に集まりたいですね!

▼普段のフルリモート勤務の様子はこちら
「フルリモートは逆にレア? 2016年から全国で在宅勤務を続けるテクロの環境・体制を大解剖」


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