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テックドクターで働いている人に話を聞いてみた~企業とアカデミアの両方で活躍するデータサイエンティスト杉尾さんがTDにいる理由

 こんにちは!インターン生のmです。広報や社内検証のサポートを主に担当しています。

 弊社Tech Doctorは「データで“調子”をよくする時代へ」をビジョンに掲げ、ウェアラブルデバイス等で取得できるデータを活用した2つの事業、デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム『SelfBase』及びウェアラブル・メンタルソリューション『SelfDoc.』を展開しています。

※Tech Doctorがどんな企業なのかは、過去記事をご参照ください。

そんな弊社では、様々なバックグラウンドを持った社員が活躍しています。

今回の記事では、アカデミアにも所属しながらテックドクターで働いているデータサイエンティストの杉尾さんへのインタビューをご紹介します。

杉尾さんってどんな人?何故テックドクターに?

m:それでは、自己紹介からよろしくお願いします!

杉尾:杉尾と申します。新卒ではデータサイエンティストとして広告業界に就職をしました。最初からデータサイエンティストだったので、歴は7-8年ぐらいです。仕事の節目で湊さんからお声がけいただいて、テックドクターにジョインしました。

m:以前はテックドクターのように医療に関わるお仕事はされていなかったということですが、やはり湊さんとお話をしてテックドクターのビジョンやこれからやろうとしている事業に興味を持ってジョインされたんですか?

杉尾:はい、50%はそうですね。残りの50%は未開拓の領域で働くというモチベーションです。テックドクターが目指す新たな領域・可能性に、自分自身もいち早く携わってみたいと思って。
 
例えば、ビジネスモデルがある程度出来上がっている領域では、データサイエンティストの主なミッションは既存のサービスの改善です。データを分析し、数値目標を改善する施策を考えたり、新しいアルゴリズムを考えたり、時には論文を執筆したり、という楽しみがあります。
 自分がテックドクターにジョインした理由は、これらができるからというよりは、データサイエンスを活用し、未開拓の領域を開拓していく面白さに惹かれたことです。
 一言で説明するのは難しいですが、ビジネスの視点、アカデミアの視点、自身のキャリアの視点と、様々な視点を合わせた結果の選択といえます。

テックドクターでの業務内容は?

m:テックドクターには創業時から、3年以上いらっしゃいますが、具体的にどのような業務をされていますか?

杉尾:データサイエンティストとして分析、調査をメインでやっています。
未開拓で誰もよく分かっていない部分が多い故に、どういうところを見ればよいのかが全くない or 無数にあって定まっていないことがあるので、見るべき指標を決めるための調査を広くしてますね。あとは、調べたことをnoteの記事にする仕事もしています。

m:noteでは「デジタルバイオマーカーに詳しくなれるシリーズ」の記事を数本書かれていますよね!とても分かりやすい記事なので沢山反応をいただけましたし、社内でも杉尾さんの記事を読んで勉強している人が多いですね。

杉尾:あのnoteの記事は企業や研究機関の方など、興味のある方に見ていただくために書き始めたものですね。誰にでも分かりやすいように、比較的簡単にデジタルバイオマーカーの説明を書いて届けようというのが趣旨です。これからはFitbitだけでなくApple WatchやGarminの事例の記事も書いていきたいですね。

テックドクターの仕事の面白さ

m:テックドクターで働いていて、率直に面白いなと感じられる点があれば伺いたいです。

杉尾:データサイエンティストやデータを扱う仕事をする人にとって面白いことは、集めるのが難しいデータを扱って、実際にどのような構造・内容になっているかを見て分析する度に、理解や発見が出てくることだと思います。小さな発見でも長期的に見れば確実に積み上がっていくのは良いですね。

向坂:データサイエンティストの方からみた「面白いデータ」とは、どのようなものになるんですか?

杉尾:まずはデータの量ですが、分野によって量の期待値は異なるので、どの領域においてどの量が取れているかという相対的な評価が大事ですね。
あとはバイタルデータといっても心拍単体だと興味を持たない人もいるかもしれないですし、例えば心拍×症例、病状という風に、色々なデータを掛け合わせて仮説を立てることができるデータが、データサイエンティストにとっても面白いデータと言えるではないかと。余すことなくデータが取れて、真実を導き出せる可能性が上がると、分析・モデルのしがいがあるし、ビジネスに活かす際にも結果が出やすくなって、取り組んだ価値が生まれるのかな。

向坂:データを扱う人は「解析や研究が好きでフォーカスするタイプ」と、「データをビジネスに活かして社会実装することにフォーカスするタイプ」と分かれるイメージがあるのですが、杉尾さんはどちらに近いですか?

杉尾さん:僕は後者だと思います。修士課程修了後に就職して研究活動もしつつという道を辿っているのは、どうしても何かをサービスとして形にしたいという気持ちがあってのことなので。
 でもどうなんだろう、「解析や研究が好きでフォーカスするタイプ」と「データをビジネスに活かして社会実装することにフォーカスするタイプ」は、同じ職種としてそんなにギャップがあるとは思わないから、完全にこっちの人間だ、という意識はないですね。
 例えば、アカデミアでも企業でも、得意がどちらなのかということはあっても、それらのバランスが大事だと思います。企業では、もちろん社会との接点は大事ですが、理論寄りの物事にフォーカスして働いている人がいると組織として心強いですし、社会実装する上でも、それらの知識をしっかり学んでいる人ほど素晴らしいアウトプットを出せていると思います。なので、どちらが得意か、したいか、などはあるとは思いますが、どちらも能動的に学ぶ姿勢で仕事に取り組んでいます。それでも、わからないことだらけなので、みんなで助け合いながら、頑張っていきたいですね。

向坂:ありがとうございます。だからこそ、研究にメインで取り組みたいけどサービスの方もやってみたいという方にも、テックドクターに興味を持ってもらえると嬉しいですね。

アカデミアでやっていること

m:杉尾さんは平日のビジネスアワーは他社で、それ以外の時間はアカデミアでの研究と、テックドクターで働かれているということですが、アカデミアではどのような活動をされているんですか?

杉尾:アカデミアには、今まで触れたことのなかったデータを面白いと感じて、まだ開拓されていない領域だったので自分のキャリア・ポジションが広がりそうだと考えて、研究員として所属しています。テックドクターへのジョインと同時期です。
 IoT、ウェアラブルのチームに所属する学生が博士論文などを執筆する上での解析などのサポート、分析のレビューをしていて、自分では時系列解析を使った研究で論文化を目指してます。あとは、その時々のプロジェクトに参加していますね。最初はプロジェクトの研究がメインで、そちらが落ち着いてきたので自分の研究を始めた感じです。

複数の組織に所属する面白さ

m:やはり複数の組織に所属するのはスケジュール的にも内容的にも大変なイメージがあるのですが、どうですか?

杉尾:サービスは違えど、やっている内容にはデータサイエンティストという軸が通っているので大変ではないです。
どういうアウトプット、サービスなのかを意識できればれば自分の中で微調整できてますね。

m:意外と共通点が多いのですね。そもそも複数の組織に所属することになったきっかけや、所属する面白さについても伺いたいです。

杉尾:研究をするのも、仕事をするのも、その根底にあるのは「自分の不思議に思ったことを調べたい」という純粋な気持ちなんです。自分が興味のあることは沢山あるので色々やってみて、自分の能力や考え方に還元したいという気持ちで今の働き方になっています。
 でもさっきも言った通り、やっていることはそんなに大きく変わらないので、「色々やっている」という感覚はあまりなくて。緩やかなつながりはあるし、自分のベースにある技術を出して、得た経験を自分の根本の部分にフィードバックしてそれぞれに還していける状態にあるので。自分という大きい枠の中にプロジェクトが複数あるような感覚です。

企業にもアカデミアにも所属して実務面で大変なこと、役に立つこと


向坂:企業とアカデミアに同時に所属していて、実務面で役に立つことと、違いがあって大変なことはありますか?例えばスピード感だったり、特性の違いがあるイメージがあるので気になります。

杉尾:まず違いについては、研究では論文を書いてパブリックな場に出すにしても、個人の力が寄与するというところですかね。それに対してビジネスの方はお互いにミスを拾いあって補い合う協力の雰囲気が強いかな。
お客様も含めて、皆で前に進めようという温かさがあるのはよいですね。
 
役に立つ点は、アカデミアでしか気軽に読めない有料論文などを読めることはすごく大きいですね。論文に触れることで自分に知識が蓄積されるので、ありがたいです。

向坂:企業での経験が研究に活きることってありますか?

杉尾:プロジェクトマネジメント能力と、意思決定のセンスですかね。
本質的な課題を見つけて解いていくプロセスは、突き詰めるとどの分野でも似ていることがあるので、それを活かすのがセンス。突き詰めれば同じものになるんじゃないかという課題が複数あった時に、アプローチの仕方をそのまま真似ることはなくても、考え方を応用して活かすことはできるので
 大企業とスタートアップを比べた時も、もちろんシステム、組織、チームビルディングと起因する部分は違っても、自分の頭で繋げて活かしている部分はあります。
 違う領域でも組織でも、それぞれの経験から本質的な課題と解決策を導いてフィットさせることが求められていて、その点は仕事も研究も同じですね。研究も結局は何かの課題があって、何かの仮説があって、こういうことをしないといけない、それに対してこうアプローチしようというのがあるから。色々なことに取り組み、多くの人と接して知識を得てそれらを自分の頭で処理することで、強みを活かしあって問題を解決し、俯瞰してみる力がつくのは、自分にとってプラスになっています。

m:先ほどのお話にもあったように、企業とアカデミアでの経験は白黒分かれているのではなく、緩やかな繋がりがあるんですね。お話を伺う前は、アカデミアに所属をすることと企業で働くことには大きな違いがあって大変なのではないかと想像していたのですが、とても勉強になりました。

向坂:杉尾さんがそれぞれで活躍してキャリアを広げながら、大事な本質を見ていらっしゃるのが分かりました。ありがとうございました!

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 いかがでしたでしょうか。弊社では杉尾さんのように、他の企業やアカデミアに所属をしている方も活躍しています
 研究にメインで取り組みたいけど、テックドクターのサービスに携わることにも興味がある!という方にも、是非ジョインしていただけると幸いです。

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