『生き方』を読んで(佐々木)
マレーシア拠点の佐々木海翔です。
稲盛和夫著の『生き方―人間として一番大切なこと』を読んで、感じたことを共有します。
本書は生き方、もっと言うと「人間として」という大きなテーマで語られています。
しかし、仕事においても、通用することがあるように感じました。せっかくですので、仕事にも当てはまるようなものを2つピックアップし、感想としてまとめたいと考えています。
「できる」と「知っている」は違う
本田社長の講演の第一声
「みなさんは、一体ここへ何をしにきたのですか」
という実体験を紹介していました。
ここで著者は「できると知っているは違う」と訴えています。
ここが非常に面白いところで、たとえ知識があっても、現実に自分がやると上手くいかないことがありますね。頭では分かっているけど、でも実際にできない。ということがあります。ここで知識より体得を重視したほうが良いと著者は話しています。
体得するとは?
では、体得するというのはどういう意味でしょうか。
筆者は、(体得とは)、知識+経験だと説明しています。
この点に関して、ちょうど「不格好経営」を読んでいた中でも似ているなと思った話がありましたので、引用します。
DeNAの社長であった南場さんは、元々マッキンゼーでコンサルタントをしていましたが、実際に経営者になってから経営に苦しんでいました。
「ああすればいいのに」といくらでも思いつくはずですが、実際にはそれでも上手くいかないという実体験が語られていました。
この南場社長の話は、まさに稲盛さんがいう経験の不足と言えるのではないでしょうか。
知っているだけでは、上手くいかず。体験して会得するしかないということが分かります。
したがって、経営者の書いた本=経験談というものに多く触れていきたいですね。
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
考え方には方向性があると思います。
例えばウサギと亀の童話で、ウサギは勝てるとわかったら、油断をし、居眠りをします。これは考え方が変わったわけですが、ウサギはゴールすることより、眠気を優先しています。優先順位が変わっている理由はウサギがゴールすることへの熱量を減らしてしまったことにあるかと思います。考え方は向き先が変わっていますが、熱量は優先度の大小を決めているように思います。
他の例を挙げましょう。
クラスで成績がトップの男の子がいるとします。その子はいつも成績がトップで、他の子よりダントツで成績が良かったとしましょう。一方で、私は点数が100点満点中60点で赤点ぎりぎりの点数だったとしましょう。
そのような状況で今期とテストの結果は以下のようでした。
①成績がクラストップの男の子:90/100点
②頭が悪い私:60/100点でした。
一方で、後期の結果は以下の通りでした。
①87/100点
②92/100点
この結果(私が成績トップの男の子のスコアを超えた)の理由は何でしょうか。
考えられるのは、
①の男の子が現状で満足した。
②である私が悔しくて、熱意を出して勉強した。
つまり、人生や仕事において成果を出すためには、
①の男の子やウサギのように能力があるだけではだめで、
②である自身が熱意をもって努力することが必要です。
もっと言えば、熱意を向けるその先を正しく選択することが必要だと考えられます。
しかし、正しい方向性など普通は分からないと思います。
したがって、正しいものを見つけることよりも、正しい方向性にしていくことが必要なのだと思います。
以上となります。
最後までご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
東京コンサルティングファーム
マレーシア拠点
佐々木 海翔
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