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何光さんの話

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日記的な話ですが、何暗さんの話ではありません。 何光さんの話です。 虚実入り乱れています。
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2019年5月の記事一覧

書くことを杖にする

かつてのわたしは、何か自分の身にかかえきれないことを文字にしていた。
この展示がよかった。あの映画がすきだ。そんな気持ちに居所を作るために書いていた。わたしの心は月か鏡のようなものだった。

インプットが枯れがれになっているいま、月も鏡もすっかり曇っている。書きたい題材というのはもうない。

しかし、今のわたしは、かつてのわたしが知らなかったことを知っている。

4時半目が覚めて、起きるのにも、寝

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スピッツの個人的名曲を並べて見取り図にしてみた

スピッツの名曲ランキングなら、巷にもうすでにたくさんある。

わたしも、自分なりのを何度か作ろうとしてみては「一位多すぎでは???」となってやめる、というのを繰り返してきた。
しかし考えてみれば、なぜ順位をつける必要があるのか??ない。
すばらしいものをすばらしいというときに、何かと競う必要はなく、あげる数を絞る理由だってどこにもない。

そこで試みに、数にこだわらず、上下にもこだわらず、ただ好き

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自分が存在していて、何かをするということ、そこに何の疑問も持たないでいられる人になりたかった

自分に名前があることが、わたしは恥ずかしい。
名前というのは、自分が客観的に見てもこの地球上に存在しているということの明らかなしるしである。
わたしは自分が存在していることが恥ずかしい。名前があるということは、その恥ずかしさを突きつけられることだ。

乗り越えつつあると思っていたけれども、そして乗り越える助けとして何暗という名前を作ったのだけれども、
でもこうやって時々顔を出す。

自分に名前が

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自分が霞んでつかめなくなる頃/文字は楔でありロープの瘤unlike仮名文字

毎月やってくる。
体調が悪いわけでも良いわけでもないときだ。1ヶ月の中で、自分の現在地をつかめない、という感覚に陥る時期がやってくる。

昼が来て夜が来る、というのは時間の移動であるとともに空間的移動(太陽の正面から太陽の死角への移動)である、
という話を聞き及んだことがあるが、空間と時間の把握はたしかに連続していると思う。

現在地がつかめない、と感じるとき、流れてゆく時間もわたしを避けてさらさ

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