スピッツの個人的名曲を並べて見取り図にしてみた

スピッツの名曲ランキングなら、巷にもうすでにたくさんある。

わたしも、自分なりのを何度か作ろうとしてみては「一位多すぎでは？？？」となってやめる、というのを繰り返してきた。
しかし考えてみれば、なぜ順位をつける必要があるのか？？ない。
すばらしいものをすばらしいというときに、何かと競う必要はなく、あげる数を絞る理由だってどこにもない。

そこで試みに、数にこだわらず、上下にもこだわらず、ただ好きな曲をあげてゆき、どうして好きなのか、どこが好きなのか、自分の中で整理してグルーピングし、見取り図を作ってみた。
それが下図である。

めちゃくちゃ楽しかったけど分類項目が客観的にみて謎だと思うので、各分類がどんなものか、簡単に書いておく。

右のほう:根幹となっている曲

特にわたしが大事に思っている曲は右のほうに集まっている。

起点においたのは「夏の魔物」。スピッツのキャリアの中でも、わたしとスピッツのこの十年の中でも、原点にほど近いところにおいて許される曲だろう。
そして、たぶん夏の魔物と同格かそれ以上にわたしの好きな曲、「プール」をその左においた。

また、もし、「夏の魔物」に描かれている二人がもし別の平行世界にいたとして、大人になったら「猫になりたい」、大人にならなかったら「夜を駆ける」の二人になるんじゃないか、
そんなイメージがあって、この二曲の位置を決めた。
以降左に書いている曲も、わりと大人にならなさそうな曲は上のほう、なりそうな曲は下のほうに書いている（一部そうできなかったものもあるが）。

エロい（以上）のグループ

これ以上いうことはない。わたしはスピッツのエロい曲が好きだ。あざなえる縄のごときエロスとタナトスこそスピッツである。草野マサムネ氏ご本人のおっしゃる通りである。
ラズベリーとか僕のペニスケースがどうとかよりも、「惑星のかけら」の素敵に寒いひとときを押す。
でもそれよかエロいのは絶対「プール」。もうちょっと具象性強めのやつだと「猫になりたい」。

「おっぱい」も好きだけどあれはエロくない、どちらかというと神様だったのかもしれない系に近いくらいだし、やめておいた。
でも改めて考えてみれば僕は君の身体じゅうに泥をぬりたくってるし、エロいでよかったかもしれない…

うごいてしまう心臓のかなしさ系のグループ

「かなし」は古語の意味合いで使っているので、「愛し」「悲し」の両義。
生きているかなしさとうれしさ。大大大好きな二曲である。「ただ生きている系」ともちょっと近いところがある。

このメロディこのリズムにこの歌詞をのせてしまうのですね系

ぐっときてしまうやつら。「ウサギのバイク」はこれがよろこびにあふれている旋律なのかという。大好き。
「君と暮らせたら」の「かわいいこの町」「さびしいこの町」のくだりの明るい、何もかも明らかになってしまったようなむなしさがたまらない（大人度でいえば本来一番下におくべきなやつ）。大好き。
「チェリー」はクラリネットのパートがすき。

性のよろこびを知りやがっても結局どこへも行けなかったよ系のグループ

「夜を駆ける」とかとは正反対の、ボロアパートに根が生えちゃってるような感じのやつ。
「ジュテーム？」は杉並とかの地に足ついた感じのマンションに引っ越したのにまだボロアパート時代と変わらないかむしろ一層ひどいみたいな感じのやつ。二胡やりたくなる曲。

この恋の余命は3ヶ月系のグループ

3ヶ月ってのは多めに見積もった数です。特に「大宮サンセット」が好き。
きっともう誰かが君のかわいさに気づいちゃってるんだね。手を繋いで歩く土曜日はこれが最後だよ。

あれは神様だったのかもしれない系のグループ

「愛のことば」に直球で神様がでてきますが、「サンシャイン」も神様遍在してると思う。埃の粒とかに。「涙」は個人的に梶井基次郎。SUKI。
「田舎の生活」のはたぶん幻覚ですね。神様ではない。それはそれとしてこの曲、5拍子部分の詞を見てると「定型詩じゃん……」ってなります。そういう意味でもすき。

あと「プール」がサンシャインに近い気がするのだけれども、すでに右のほうにいるので組み込めなかった。

ただ生きている系のグループ

結局いろいろ言ってきても認めざるをえない、最後に残った生きている自分という感じのやつ。
「君と暮らせたら」は動いてしまう心臓のかなしさ系と近いところがある。

孤高

孤高のベース無双「俺の赤い星」。
アルデバラン大好きの身として思い入れのある曲。
非マサムネ曲としては「死神の岬」へもけっこう入れたかった。あれすき。

と、ここまで書いてまた睡魔に襲われていた。まったく…。

惜しくももれてしまったみなさんも列挙しておく。

死神の岬へ・トンビ飛べなかった・海とピンク・ナイフ・魚・たまご・おっぱい・けもの道・春の歌

んん、もう少しあった気がするんだけれども…思い出したら追記ということにしておく。

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