超大企業の役員が定年間際に語った「振り返ってみて」と、意外な「これから」
先日、いわゆるJTC*に間違いなく属する、超大企業の役員の方と食事に行きました。
会社名は伏せますが、誰もが知るような有名企業、ザ・JTCです。
その役員の方は、かなりスタートアップ企業に目を掛ける方でして、僕のような人間も気軽に食事に誘ってくださるのです。
数年に一度ぐらいのペースですが、不定期に会ったり、メールをやり取りしたりしてきた方でした。
その方と出会って10年近くになるのですが、
先日の食事の際に、
「もう来年には定年退職だ」
と仰ってました。
僕は、ふと
「僕が全くたどり着けなかった、大企業で(ほぼ)トップに
上り詰めた方には、どういう景色が見えているのだろう」
と思い、そのことを質問をしました。
「変な質問かもしれませんが、
定年まで勤め上げて、振り返ってみて、いかがですか?」
すると、その役員の方は、
「そうだねー」
と考えつつ、答えてくださいました。
真っ先に出た言葉は、これでした。
「会社への愛着はある。
やっぱり、好きな会社だなと思う。」
とのこと。
最初に出た言葉が会社への想いでした。
「しかし、自分は長く居続けたが、部下がかなり辞めた。
まあ、時代だが、寂しくもある」
この役員の方は、新卒入社してからこの会社一筋ですので、
より多くの、去っていった人たちを見てきたのでしょう。
次に、こんなお話でした。
「社長にはなれなかったが、この会社で貰える給料の
上限に近い、高い報酬を貰えるようになったのは、良かった」
少し、野心ぽいお話をされました。
当然ながら、大企業でトップに上り詰めようかという方です。
並々ならぬ野心、モチベーションを維持されてたでしょうから、
こういう言葉が出てくるんやなと、納得しました。
最後に、こんなことも仰っておられました。
「仕事自体を振り返ると、
大きい裁量を持って仕事ができたのは良かったかな。
個人ではあり得ない規模の仕事ができた。
契約金額とか、関わる人数とか。」
何十年と勤務されているので、一つの仕事をどうこうというお話ではなく、
俯瞰して見た時のお話でした。
僕はサラリーマンに合っておらず、一つの会社に長く勤めることが出来なかった部類の人間です。
そんな僕が見えなかった世界を体験してきた方が、最後にはこういう感想を持つのかと、勉強になりました。
気になったので、
「定年後はどうされるんですか?」
という質問もしました。
ちなみに、僕の父は、定年退職後、すぐに土いじりをはじめました。
今も畑に毎日行き、野菜を作って、売りに行って、というのを楽しそうにやっています。
また、ものの本では、定年退職後に蕎麦作りを始めるシニア男性も多いと読んだこともあります。
そういう答えかな?などと、いらぬ先読みをしつつ、聞いてみました。
すると、意外な回答でした。
「数年前までは、定年後は、スタートアップのCFOとか、
そういう仕事をしたいと思っていた。
自分の経験や人脈を、若い会社に生かせるだろうし」
なるほど。
でも、過去形で語られたのが気になりました。
となると、今は違う考えなのかな?と思い、聞いてみました。
「ちょっと前に、Die with Zeroという本を読んだ。
良い本で、重要なことに気づけた。
結論から言うと、
”体が動くうちに、そんなに仕事ばっかりしなくていいかな”
と思ようになり、もっと大事なことに時間を使おうと思っている。」
おお、Die with Zeroは、僕も読みました。
「あれは、名作ですよね」
と合いの手を入れつつ、話を聞きます。
「自分は、今の会社で役員になってから、
早朝から役員会議、夜は飲み会、土日も付き合いなどで、
かなり家族、子供との距離が出来てしまった。
幸か不幸か、子供二人がまだ小学校と高校だ。
自分は子供ができたのが遅かったので。
なので、定年後は、子供と過ごす時間にしたいと思っている。
旅行行ったり、何か一緒に取り組んだり。」
というお話でした。
即座に
「めっちゃいいですね!」
と答えてしまいました。
「忙しかった父親と、初めて旅行に行ったりしたら、
お子さんにとっては忘れられない旅になりそうですね」
僕の言葉を聞いて、その役員の方は、
「まあ、子供がそれを望んでいないかもしれないけどね笑」
と、笑っておられました。
今日も読んで頂いて有難う御座いました😃
#学び
#忘れられない旅
#仕事について話そう
#定年
#退職
#退職エントリ
#大企業
#JTC
最後までお読みいただき有難う御座います! サポート頂ければ嬉しいです😃 クリエイターとしての創作活動と、「自宅でなぜ靴下が片方無くなることがあるのか?」という研究費用に使わせて頂きます!