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昔作ったMD、カセットテープその3【4 ARTISTS COMBINATION Ⅲ(上)】

カセットテープで洋楽を聞き出してから4組のアーティストを選んでそのからそれぞれのお気に入りの名曲を110分とかのカセットテープに入れて選曲、順番を決めて完成したものを聴くのが大昔大好きでした。その企画の第3弾がこのタイトルのカセットテープで。第2弾が前に紹介したハードロックの4バンドのやつで。第1弾は今はもう廃棄して手元にはないのですが、おそらくビートルズの次くらいに聞き出したクイーン、イーグルス、サイモンとガーファンクル、カーペンターズの4組だったかと思います。それだけ60分テープとかでしたね。そんなことはよく覚えています。今回は第3弾で前回のハードロックからかなりジャンルが変わって、どっちかというと大人なアーティスト多めの結構渋い、でも夏に聞くととても心地よかった思い出もあったりします。ブライアン・アダムス、スティービー・ワンダー、ブルース・スプリングスティーン、スティング、の4組です。このカセットテープを作成した1997年7月14日とかは通信制の高校を卒業して、社会の所属がなくなり、でもうつ病は治らず、予備校にも、アルバイトにも「うつ」で休む不安から踏み出せず、家で鬱のリズムに翻弄されながら、身の丈を超えすぎた大学を目指しての受験勉強をひとりでやっていて、そろそろ疲れ始めて「ひきこもり」の入り口に立たされていた、そんな時期でして。その退廃感にこの夏のクーラー効いた部屋でこの完成したカセットテープ流して、いろいろ切ない思いをしていたのが印象に残っていたりします。だからこのカセットテープもかなり思い出深いものだったりします。今回もTDKのメタルテープ110分での録音で全26曲なので前半後半AB面の2回に分けてやっていきたいと思います。では早速前半、A面の曲からどうぞ。


Summer Of '69 / Bryan Adams (1984年)
1曲目から季節を感じさせる洋楽を代表する「夏ソング」ですね。邦題は「想い出のサマー」、ブライアンアダムスの出世作「レックレス」収録のキャッチ―なロックナンバーで初見で気に入った曲でもあります。友達にブライアンアダムスのベスト盤借りて、そこで初めて知りました。そいつも1年浪人してさっさと遠くの大学へ行ってしまいましたね。一番仲良かった友達だったのですが、あれ以来僕がひきこもりになってしまったこともあって全く会ってないです。人生って結構あっさりと縁とか切れるもんなんやなあ、って今振り返ると思ったりします。そんないろいろを思い出しますね、この曲とか聞いていると。


I Just Called To Say I Love You / Stevie Wonder (1984年)
邦題は「心の愛」で80年代のスティービーワンダーを代表する曲です。全米1位にも輝いた、洋楽のスタンダードナンバー化している曲ですね。スティービーワンダーは前年の1996年の年末にベスト盤買って本格的に知って、この曲とかこのカセットテープにも入れた「ステイゴールド」「オーバージョイド」とか80年代の聞きやすい曲が初見で気に入ったりしましたが、洋楽通の友人に言わせるとスティービーワンダーはやっぱり70年代が最高だとか、マウント取って来たりしたので、まだ若い僕は反発してこのベスト盤からほとんどスティービーワンダー聞いてないですね、しばらくは。かなり後になってようやく最高傑作「キーオブライフ」をTSUTAYAで借りてその良さが分かったり。まあいろいろ思い出します。


Born To Run / Bruce Springsteen (1975年)
ブルーススプリングスティーンのデビューアルバム「明日への暴走」のタイトルトラックです。とにかく洋楽聴き始めは有名なアーティストを片っ端から聴いて、そこで「あ、これ知ってる」っていう曲にであるのが何より幸せなことで。でも以外に名前はめっちゃ有名やけど曲聴いたらそこまで知っている曲は少ないってアーティストも結構あったり。で、このブルーススプリングスティーンはそれでしたね。ベスト盤とか張り切って勝ったりしたけど知っているのが「ボーン・イン・ザ・USA」だけだったのが洋楽初心者にとったら結構辛かったです。まあ今聴くと結構味があるいい曲が多いなあとか耳が肥えて来ると分かって来るアーティストの一人かなとか思ったりします。


Can't Stop This Thing We Started / Bryan Adams (1991年)
邦題は「愛は止められない」です。これも件の友人に借りたベスト盤で気に入った曲です。ブライアンアダムスは聞きやすい曲が多くて洋楽初心者の耳にも優しかったですね。大好きなボンジョヴィにも似た親しみやすさとかあってかなりお気に入りのアーティストにもなったりしました。その友人からベスト盤をかなり長期間借りてほとんど自分のものくらいになったりしていたので、結局一番気に入っていたあの当時自分でこのベスト盤を買うということはなかったのでその後はTSUTAYAで借りることが多かったです。買えばよかったなあとか思ったりしますね。それくらいいい曲が多かったです、ブライアンアダムスは。


Fragile / Sting (1987年)
前曲と打って変わって渋い「大人な」ナンバーです。こういう渋いのがこのカセットテープのアクセントになっていて結構お気に入りになったりしたのかなとか思ったりします。洋楽に本格的に足を踏み入れていくきっかけにもなっていたのかも。この頃は100%洋楽しか聞いてなかったですね。ハードロックから80年代のコンピレーションアルバム「MEGA HITS 80’s」とかいろいろ幅広くその広大な洋楽の世界を探検するのが本当に楽しくて。人生的にはひきこもりに傾いては行くのですが、でもやっぱり音楽にはずっと救われていたんやなあって思ったりもします。音楽がなかったらかなりきつかったですね、あの当時から数年間は。そんなことも思い出したりします。


Street Of Philadelphia / Bruce Springsteen (1994年)
これは静かな夏の日を連想させる曲で、このカセットテープを作った夏の季節にハマっていたような気もします。ブルーススプリングスティーンのベスト盤は洋楽初心者にはちょっと敷居が高かったような気もす個人的にはしますが、この曲はまだその良さが分かったりして、渋い曲やなあとか思ってこのカセットテープに入れたのだと思います。あの当時しか聞いていない曲だったりするので結構懐かしいですね、今聴くと。この曲は1993年公開のトムハンクス主演映画「フィラデルフィア」の主題歌で、アカデミー賞最優秀歌曲賞やグラミー賞最優秀楽曲賞などたくさんの賞を受賞した曲でもあります。


Kiss Lonely Good-Bye / Stevie Wonder (1995年)
1996年公開の映画「ピノキオ」の主題歌で、1996年に購入したスティービーワンダーのベスト盤にも収録されていて、気に入った曲でもあります。スティービーワンダーの感性の豊かさはやはり目が見えないことも大きかったのかな、とか思ったりします。目が見えないからこそ、目が見える人が感じ取れないもっと広大な世界を見ていて、そして類まれなる音楽の才能でそれを目が見える人にも届けることが出来て。MVとか見ても常に楽しそうに歌っているから本当に音楽が好きなんだなあっていつも思ったりしています。生きる希望に音楽はなっていく、そんなことを彼の姿から感じたりします。


Born In The U.S.A. / Bruce Springsteen (1984年)
ザ・アメリカ、ザ・80年代って感じの曲です、僕にとって。洋楽を聴く前からこの曲はタイトルも含めて知っていましたし、だからこそ80年代洋楽と言えばなアーティストとしてブルーススプリングスティーンを迷わず選んでベスト盤を買って、思っていたのとはちょっと違うなっていうことも含めて今となってはいい思い出です。楽曲は英語の意味も知らずに聞くと「アメリカバンザイ」なイメージかなとか思ったりするのですが実際はベトナム戦争帰還兵の置かれた不遇やアメリカ社会への不満を歌っていて、だからイメージで当時のアメリカ大統領選挙で当時の候補で現職のレーガン大統領が選挙中にこの曲をキャンペーンソングに使ったことにブルーススプリングスティーンはかなり怒っていたそうです。


Part-Time Lover / Stevie Wonder (1985年)
この曲も聞きやすかったですね。80年代のスティービーワンダーの曲は洋楽初心者がすぐに気に入るような曲が多かったように思います。それまでの尖ったイノベーション的な存在から大衆的なポップスターになっていった、80年代のスティービーワンダーからはそんなことも伺えるのかなとか思ったりします。余談ですがこの曲はかなりイントロがダリルホール&ジョンオーツの「マンイーター」と似ているってことで有名らしいです。


(Everything I Do) I Do It For You / Bryan Adams (1991年)
この曲は今まで聴いてきた洋楽の中で10本の指に入る名曲だと思ったりします。それくらいヤバいですね。荘厳でいて、ポップで、どこまでも至高のラブソングで。音楽的にも間奏のキーボードの絶妙な間合い、そこで毎回鳥肌が立ちます。静かな草原にどこまでも広がっていくような、聖なる風みたいな。もう圧倒的にこのブライアンアダムスのベスト盤では再生しまくっていましたし、まだ18歳とかのあの夏の感受性でクーラー効いた部屋でもうすべての時間が止まってたどり着いた境地みたいな、トリップ感がヤバかったです。あの感性はあの年代だけだから、あの時代にこんな名曲に浸れたことはラッキーでした。ごちそうさまでした笑。曲についてもちょっと。チャート的にもとんでもなくて全米チャートで7週連続1位、全英チャートに至っては未だに破られていない16週連続1位と全世界でとんでもなく大ヒットした曲で、ケビンコスナー主演映画「ロビンフット」の主題歌でもあり、映画も大ヒットしていましたね。相変わらず映画は観ていないですけど。


Englishman In New York / Sting (1987年)
何たるオシャレなサウンド。洋楽を聞き始めてまだ2年くらいでしたが、一発で虜になったりしていました。こういうの聞いたらもう言葉は悪いですけど当時の流行りの邦楽とか戻れなかったですね、ホント。それくらい次元が違っていたので。洋楽にのめり込んでいくきっかけにもなった曲かもです。まあいろいろ聞いていって、まだまだ知らない凄い名曲が洋楽にはたくさんあるとしか思えなかったあの頃が懐かしいです。ロックとジャズの融合というか、もうヨーロッパの深い精神性をものの見事に音楽に落とし込むスティングのどうしようもない才能。ただただ脱帽でしかなかったです。今でも大好きな曲のひとつです。


Overjoyed / Stevie Wonder (1985年)
スティービーワンダーで一番好きな曲の一つです。この買ったベスト盤でも「あ、この曲知っている」とイの一番で気入って、ずっと再生リピートしていた記憶もあります。水の感性と森の響き、それにスティービーワンダーの豊かなメロディ、圧倒的なボーカル。どれを取ってもそれまで聴いてきた音楽の中でも最上位に入るクラスのサウンドで。わかりやすくて、凄まじくいい曲で。洋楽の豊かな森の中へ没入していくあの頃の感性のワクワク感が止まらない、人生は早くも斜陽な黄昏だったりしましたが、それに反比例する形で音楽が遠くへ連れて行ってくれた、でもその分なかなか地上には戻れない、そんなジレンマも併せて思い出させる名曲ですね。


Please Forgive Me / Bryan Adams (1993年)
この曲も件の友人から借りたベスト盤に入っていて「アイ・ドゥ・イット・フォー・ユー」と似た感じのバラードでしたが、一発で気に入りました。その路線がハマっていたからブライアンアダムスもまたこのような壮大なバラードを作ってこれまた名曲で。凄い才能やなあと思ったりします。このカセットテープのA面ラストには丁度いい感じで収まってくれて、あの夏の記憶を音楽とともに僕の脳裏に刻んでくれています。転落の少し手前とかはあの頃思ってなかったなあ。うつ病の不安を何とか乗り越えてアルバイトでもしていれば、社会と繋がることが出来ていれば、あそこまで長く引きこもることはなかったのに、とか思ったりします。重い流れには逆らえなかった、それだけ生命力がなかった、ということだったのかな。後悔しても仕方ないですけど。やっぱりいろいろ思い出しますね、それくらい音楽は昔へと連れて行ってくれます。


これで前半A面は終わりです。続きはまた近いうちにやりたいと思います。このカセットテープはA面の方にかなり力入れすぎたかな、それが少し悔やまれる感じもありますが、まあB面にも結構いい曲は多いと思いますが。それはまた後ほど。まとめとかはまた後半でやっていきたいと思います。ではまた。

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