縁
青いパネルが
暗闇に光る中を
二歩飛ばしで
歩いていくような
スピードで
僕らは
互いの重さを
見ないようにして
駅に向かう
雨上がりの
夕焼け空と
それからの暗闇と
考える間もなく
時は過ぎて
自己紹介は
風にうやむやなまま
光るパネルを
外さないように
踏んでいく
それが
遠くに鳴るのを
見届けて
反対方向に
自転車こいで
帰る
ひとり夜道
ふたり夜道……etc
折り重なる
縁のつづれ織り
これからどう
混ざるのか
混ざらないのか
ためらいの
吐息が
闇夜に白く
溶けていく
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