変わる「食」習慣
column vol.192
私の会社が渋谷にあり、妻の会社が表参道になることもあり、以前はよく帰り道に合流し、夕食を食べてから帰宅していました。
ところが、コロナ感染が広がってからはその回数も激減。緊急事態宣言中の今は皆無になっています。
私たち夫婦はリモートワークができるので良いですが、そうでない方は大変だと思います。
東洋経済オンラインの記事にも「夕食難民」が増えていることを紹介しています。
〈東洋経済オンライン / 2021年1月23日〉
※CHANTO提供記事
「新・ズボラ飯」に注目
リモートできない方は、仕事が終わって帰宅してから食事を作らなければなりません。しかも、時差出勤で朝ゆっくりの場合は、今までよりも帰りが遅くなることも多いと聞きます。
それに加え、記事によると、そもそも都会のワンルームマンションでは設備的にも厳しいようです。
・キッチンがないか、小さい電熱器のコンロ程度で料理が作りにくい
・自炊には複数の食材が必要だが、使い切れないし、冷蔵庫も小さく保存できない
・調味料や調理器具・食器を保管するスペースもない
そうなると、仕事が終わって食べられるのはスーパーやコンビニのお弁当ぐらい。あとは冷凍食品ですね。いずれにせよ、選択肢は狭まります。
そんな中、注目されているのが「新・ズボラ飯」です。
〈現代 / 2021年1月20日〉
切って、加熱するだけ。そんな楽チンの「ズボラ飯の進化系」が注目され、ケイケイさんの漫画『非モテ女子、今日も安定。』が多くの方々に支持されているようです。
他にも、TVを観ていても、「コンビニアレンジレシピ」を紹介する番組が増えていると感じます。
緊急事態宣言の期間延長も予想される現状において、「夕食」コンテンツの提供はとても重要になるでしょう。
「ソロごはん」「黙食」「朝外食」
飲食店も、テイクアウトなどで活路を見出されている店舗が多いですが、店内での食事にも色々と変化が出ていますね。
1つは個食、「ソロごはん」です。
こちらは、以前こちらの記事でも取り上げさせていただきました。
そして、複数で来店した場合の「黙食」。
食事中に黙って食事をしてくれたお客さまにお得なサービスを提供するお店も増えてきました。
そして、最後が「朝外食」です。
夜がダメなら、朝で勝負ということです。
〈日テレNEWS24 / 2021年1月4日〉
「焼肉ライク」では朝食メニューを充実。朝7時から通常メニューの提供も行っていて、朝からガッツリ食べたい男性客などに好評だということです。
また、「かっぱ寿司」では、愛知県など3県で海鮮丼など、朝限定のメニューを提供。愛知県は「コメダ珈琲」でも分かるように、モーニングの文化が根付いています。
そこでの実績と経験を足がかりに、今後は全国展開していくようです。
他にも家系ラーメンの堀田家でも「朝ラーメン」を提案。売り上げ全体の約3割を占めるようです。
最近、我が家ではお互いがリモートデーの日は、近所の飲食店で時差ランチを楽しむこともあります。外食の利用の仕方が細分化して、徐々に顕在化しているように思えます。
「鮮度」に合わせて「価格」が変動
コロナで高まったと言えば、サステナブル志向ですが、それを象徴する取り組みが見られました。
野菜や果物といった生鮮食品の鮮度などをスマートフォンのアプリで表示して、ネットスーパーで販売する実験が始まりました。
〈NHK / 2021年1月25日〉
ちなみに何と、鮮度に応じて販売価格は変動するそうです。
これにより、「食品ロス」の削減に繋がるかどうか、経済産業省などが検証するとのこと。
この実験は、イトーヨーカ堂などと協力して今月20日から始めています。
経済産業省消費・流通政策課の伊藤政道課長は
「生鮮食品に電子タグを活用することで、自宅や店舗でそのデータを見られるようになる。こうした取り組みが食品ロスの削減に効果があるのか検証したい」
と話しています。
今までは半額などのお得シールが貼っていなければ、賞味期限の長いものを消費者は手に取っていましたが、今後は短いものを取る時代になっていくのかもしれませんね。
食習慣はコロナの影響を受けて、急速に変化していると実感します。
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