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聖書と信

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聖書はひとを生かすもの、という思いこみだけで、お薦めします。信仰というと引かれそうですが、信頼などの信として、ひとや世界を大切にする思いが、少しでも重なったらステキだな、と思いつ…
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2024年3月の記事一覧

『天の国の種』(バーバラ・ブラウン・テイラー;平野克己・古本みさ訳;キリスト新聞社)

『天の国の種』(バーバラ・ブラウン・テイラー;平野克己・古本みさ訳;キリスト新聞社)

以前本書をメインに据えて触れたことがあるが、本の内容の紹介はしていなかった。本書に関して再読する機会があったとき、それで発覚した。以前読んでいたのに、このコーナーにまとめていなかったのだ。不覚である。遅ればせながら、ご紹介申し上げる。
 
最初に読んだときも、そのイメージ豊かなメッセージに驚愕した。それは明らかに聖書を逸脱している。だが、いま手許の私たちのいる世界での場面としては、まさにそういうこ

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心

聖書に「心」と訳されている語は、原語ではひとつとは限らない。感情的なもの、心臓からくるもの、理性のようなもの、魂と呼んでもよいようなもの、もし日本語で別に訳そうとすればいろいろ可能な場合がある。しかし、それほどきっぱりと分かれるとは決める必要もない場合が多く、「心」と書いておけば、都合が好いのかもしれない。
 
英語でいうと、mind,spirit,heart,soul という例を挙げると、ここで

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受難週の道

受難週の道

いつの間にか受難週を迎えている。十字架への最後の1週間は、福音書でも記述の熱いところである。
 
福音書というスタイルは、文学的に捉えても独特である。イエスの生涯を描くようでありながら、最後の1週間にエッセンスが集約されているように見える。
 
もちろん、イエスが教えを語り、癒やしなどの業を行ったその歩みは、たっぷりと描かれる。イエスの弟子、そして信仰を継承する仲間に対して、イエスの教えたことやし

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