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哲学のかけら

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哲学も少しはかじっています。なにもそんなこと考えなくてもいいんじゃない、と言われるところも、でもさ、と考えてみる、それが哲学。独断と懐疑に終わらずに常に自分の至らなさを認めるあた…
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2023年1月の記事一覧

齋藤亜矢『ルビンのツボ 芸術する体と心』より

齋藤亜矢『ルビンのツボ 芸術する体と心』より

何気なく迎えているつもりの朝だが、考えてみれば、目覚めるという保証はどこにもない。たぶん、目覚めるだろう。だが、睡眠中に命を失うケースもあると聞く。分からない。一寸先は闇とは思わないが、人間が決めてしまうことはできないのである。
 
「恐怖」という心的現象をもとに、それが「美」へとつながることを、芸術と感覚というテーマで記した人の文章が、中三生の模試に出題された。レベルの高い生徒たちのクラスのため

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スマホ新調に思うこと

スマホ新調に思うこと

年始に、スマートフォンを新調した。偶々以前によい機種を得たので便利だったが、家族のものが異状を来し始めた。家族揃って契約していたので、私のものもこの機会に替えることにしたというわけだ。丸4年使っていれば、バッテリーも劣化する。私は家にいるときにはパソコンを使うので、半日はスマホを切っている。そのため、私のバッテリーはほぼ問題はなかったが、全くないわけではなかったため、揃って替えたことになる。
 

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『良心学入門』(同志社大学良心学研究センター編・岩波書店)

『良心学入門』(同志社大学良心学研究センター編・岩波書店)

同志社大学良心学研究センターは、2015年に設立されたという。「良心」というキーワードを中核として、理系文系に拘わらず、凡ゆる領域で探求するという場であるらしい。現代社会での様々な問題の根柢に、「良心」が関わっているのではないか、という見通しの下、リベラルアーツ教育にも適う営みが始められたのである。
 
同志社大学は、新島襄により創立され、キリスト教主義を基本としている。近年そのリベラルさが、キリ

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