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月ごとにツイートをまとめる

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  • 記憶定着日記

    記憶の定着を目的とする日記。毎月のツイートの記録です。

  • シャニマスの感想

    アイドルマスターシャイニーカラーズ関連記事のまとめ

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2024-03「距離を保って友人の感傷的な態度を切り捨てると同時に、ひとつの画面のなかに二人が存在する事態を伝えようとする」

 エピグラフにぴったりの一文を掲げて、今月もまとめる。  引きつづき、秋山駿の本を読み、1970年代の日本映画を見ている。 今月のツイート 七草さんって妹さんと暮らしているんですよね~、っていう。それだけじゃすまない。  いま読み返すまで気づかなかったんだけど、寮に泊まったはづきさんが千雪さんの服を借りていますね。これはたまげた。 *  多摩ニュータウンの一日を、三人の女性の視点から描く。終盤、日本語ラップに合わせて踊るシーンがあり、とてもよかった。「この映画はここ

    • 2024-02「70年代の日本映画を集中的に見ようキャンペーン」

      今月のツイートをまとめます。 今月のツイート 1970年代の日本映画を集中的に見ようキャンペーンを開催中(個人的に)。キャンペーンがいつまで続くかわからないけれど、とりあえず有名どころのお勉強をしようということで、雑誌『キネマ旬報』の「1970年代の日本映画ベスト・テン」特集を参考にして作品を選んでいます。志があるのかないのか。  その第一弾が1971年の作品『八月の濡れた砂』。夏の湘南、地元でくすぶる若者二人が東京からきた姉妹に接近する。  終盤、青年が継父が所有する

      • 2024-01「長く見た分だけ映像を覚えていられる、というあまりの当然さに笑ってしまう。」

        ひと月が過ぎた。 今月のツイート 中学校の同級生たちと年を越した。 * これが初夢。 *  新年早々、地震があった。東京はゆっくりと長い揺れがあった。直後に姉が帰ってきて、夕飯におせちをつついたりして正月気分は続いたのだが、そのあいだ津波警報のニュースをどう受け止めていいものかわからなかった。 *  正月気分がみせた夢。暢気な理想だけども、基本的なスタンスはこうであることを忘れたくない。 *  ライブパート以外が楽しくないというのが私の感想だ。ドラマパートに

        • 映画『PERFECT DAYS』の感想、存在への心配り

          東京スカイツリーの存在  印象にのこったショットの話からはじめよう。土砂降りのなか、大きなレインコートを着て自転車を漕いでいる平山(役所広司)。その奥には、雨雲で先端が隠れた東京スカイツリーと高層マンションがそびえる。この遠景のショットはロマン主義の絵画を彷彿とさせた。  私は、ここ最近、東京に林立する巨大なビルを見上げるたびに、どこか衰弱させられる気分だった。立ち並ぶビルはこの私の存在を拒否している、という不快感があった。この都市特有の体験はいったい何なのか。そして、先

        2024-03「距離を保って友人の感傷的な態度を切り捨てると同時に、ひとつの画面のなかに二人が存在する事態を伝えようとする」

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        • 記憶定着日記
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        • シャニマスの感想
          5本

        記事

          2023-12「ショーン・ベイカー監督、シャニマスの映画を撮ってみませんか?」

          2024年になりましたが、昨年の記録をまとめます。 今月のツイート映画:『白痴』  夢の内容を忘れたので、『白痴』の感想だけ。ドストエフスキーの原作小説を、戦後の北海道の舞台に翻案している。  前半、室内で人がセリフをいうだけの映像が続く。これだから小説原作の映画はいやだ、と思いながら見ていた。だけど、ミッドポイントでその退屈さは消し飛ぶ。主人公・亀田(ムイシュキン)が恋敵?である赤間(ロゴージン)に「あの女はくれてやる」といわれた衝撃から放心状態になり、冬の北海道の街

          2023-12「ショーン・ベイカー監督、シャニマスの映画を撮ってみませんか?」

          2023-11「困惑を和らげる夢」

          今月もまとめます。 今月のツイート映画:『ゴジラ -1.0』  山崎貴監督作品。公開前から注目作だったね。  ドラマパートの演出、元軍人の扱い、帝国主義の反省の欠如はどうにかならないかと思う。終盤の戦艦+マーチがかかる瞬間の気分の盛り上がりが、どうもきなくさいものに思えてしまう。 「この音楽って本来はこういう使い方でしたよね!」という目配せ以上のものであってほしかった。終戦・敗戦直後という戦争との距離がぐっと近い時代設定だからこその、新たな意味を付け加えてほしかった。

          2023-11「困惑を和らげる夢」

          2023-10「おれたちは錯覚の塊なんかじゃないぜ?」

          今月のまとめです。 今月のツイート 顔文字リバイバルこい、と思っている。  小学生のときは放課後にずっとメールをしていた。顔文字をめっちゃつけていたし、めっちゃ草(www)を生やしていた。中学に入ってツイッターをはじめた頃もその名残で顔文字をつけて草を生やしていた。 *  今月の初めはコロナ療養中に進路のあれこれを考えるはめになり、その定かでなさに恐れおののき、寝床でおいおいと泣いていた。 *  今月からアトロク2が始まった。これまで夕方6時からの三時間放送だった

          2023-10「おれたちは錯覚の塊なんかじゃないぜ?」

          2023-09「時代的な文化のスターが疲労感をあらわにしている」

          今月分のまとめ。  スケジュール的に簡素なものにせざるをえない。小説の感想を長ったらしく書くみたいなことができずさびしいが、肩の力を抜いて書くのもいいんじゃない。 今月のツイート何のために電話をかけたのかもう忘れてしまったね。 * 会話ってうまくいかないね。地道にがんばるしかないよ。 * いい回だった。 * あれ以来『ぼざろ』を見ているところを見かけないので、視聴はやめてしまったのかもしれない。 *  声色を変えるのってできてないかも。がらっと、みたいなの

          2023-09「時代的な文化のスターが疲労感をあらわにしている」

          2023-08「水着がかわいいからほしかったんです」

          今月のツイート小説:犯罪(※性犯罪の話題を含む)  このツイートは川上未映子の作品にたいする感想というより、八月初めの私の心境についての報告という性格が強い。このときの私は生活上の焦燥感に苛まれていた。そんな状態で『黄色い家』を読んで、貧困と生活能力の乏しさから犯罪をおこなう登場人物たちの境遇が他人事とは思えなかった。もちろん、私の実際の経済状況やもとの性向を冷静に顧みればこの状況把握は見当違いとわかるのだけれど。  『黄色い家』を読み進めるのと同時に秋山駿「内部の人間

          2023-08「水着がかわいいからほしかったんです」

          2023-07「ズボンにカナブンがひっついていた」

           ひと月が経過するのはあっという間ですね。  自分のツイートや下書きをまとめて補足の文章を書く作業も、自分の中で限界が見えてきた。自分しかいない記事を書くという自分の思いつきに、自分の勝手で限界を感じている。これは少しおかしいのかもしれない。「自分の中で限界が見えてきた」という言い回しも格好をつけすぎかもしれない。  限界といっても、フォーマットとしてはまあまあ気に入っている。ほかの人にもやってほしい。月ごとのツイート数が少ない人はやってほしい。自分の気にいったツイートだ

          2023-07「ズボンにカナブンがひっついていた」

          2023-06「〝If knowledge ain't your power, what the fuck is you rhyming for?〟ですよ。」

           今月から装いを新たにします。記憶の定着もできていなければ、月に一回書く記事が〝日記〟であるはずもないから。やることは変わらないにしても、ずっと同じタイトルでいるのも飽きがきたのかもね。 今月のツイート映画:バビロン・シンドローム  「最後のあれ」とは、マイケル・B・ジョーダン監督の『クリード 過去の逆襲』の上映後についてきた特典アニメ「クリード SHINJIDAI」のこと。この感想と同じことが、『ザ・フラッシュ』のクライマックスにもいえる。「この歴史、この文脈を、私が新

          2023-06「〝If knowledge ain't your power, what the fuck is you rhyming for?〟ですよ。」

          記憶定着日記:二〇二三年五月

          最近、noteで他の方をフォローしています。日記を読むことが一日の終わりの楽しみになっています。 今月のツイート小説:大江健三郎『われらの時代』  旅のおともの文庫本をちょうど旅の帰路で読み切った。旅先で「やばい、読み終えてしまう。読む本がなくなる」と焦って『叫び声』と『われらの狂気を生き延びる道を教えよ』を買い足したのだけど、結局そっちを読む時間はなかった。旅の荷物が増えただけだった。梅田の紀伊国屋書店でも追悼特集コーナーが設けられていました。 *  『われらの時代

          記憶定着日記:二〇二三年五月

          記憶定着日記:二〇二三年四月

           私は、何を見たり何を読んだりしても、何を考えていたとしても、覚えていることがなかなかできない。なので、毎月末にまとめて記録しています。 今月のツイート映画:フィル・ロード&クリストファー・ミラー 『シン・仮面ライダー』の撮影舞台裏のドキュメンタリーが放映されて、ツイッターで話題になっていた。この話題から連想して、ロード&ミラーの監督降板のことを考えていた。庵野秀明もロード&ミラーも、アニメーション出身で実写も撮るという映画監督だ。 「アニメーション畑出身の彼らは、まる

          記憶定着日記:二〇二三年四月

          記憶定着日記:二〇二三年三月

          今月の記憶を定着させます。 どんどん肥大化している。読み込みが重たいでしょう。すみません。 今月のツイートドラマ:『マンダロリアン』シーズン3 『マンダロリアン』のシーズン3が始まった。  宇宙海賊船長、ゴリアン・シャード。半魚人のような顔立ち(口が横長で鼻の下が長い)で、蔦かコケのようなものが頭に生えている見た目。ゴリアン・シャードの姿をもっと見たかったのだが、最新話で退場してしまった。船のキャビンから一歩も外に出なかったのは、なんとも惜しい。もっとほかのロケーショ

          記憶定着日記:二〇二三年三月

          記憶定着日記:二〇二三年二月

          記憶を定着します。 今月のツイートサンドリオンの小山百代さんが「スタヴァ」で言ってたので、食べた。 映画:『イニシェリン島の精霊』  「退屈」な時間の持続がほしかった、という感想。でも、短いからこそ強烈な寓話としてまとまっているのかも。痛し痒しですね。  コルム。内面をもった人間。パードリックの妹・シボーンにその知識の誤りを指摘されようと、シボーンのほうが先に島から抜け出そうと、彼が内面、芸術、永遠(不死性)の観念をもったことの事態の大きさはまったく変わらない。コルムは

          記憶定着日記:二〇二三年二月

          【夜はなにいろ】浅倉透の感想

          感覚と純粋  浅倉透の思考は、感覚と純粋のあいだでおこなわれる。色が見える人間と、色が見えない天使のあいだ。経験と形式のあいだといってもよい。  非感覚の世界に属する天使が、感覚世界を見下ろしている。映画『ベルリン・天使の詩』の冒頭、開いた目のクローズアップが挟まれる。天使のまなざしを表すその印象深いショットに対応するように、【夜はなにいろ】では、カメラレンズのクロースアップの画面がなんども挿入される。  さて、『夜の器官としての僕ら』での「空だけにする」という透の試み

          【夜はなにいろ】浅倉透の感想