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日光の歴史的建築を見学(前)

 去年の10月、栃木県日光の歴史的建築を見るツアーに行きました。少々話題が古いですが、その頃まだnoteを始めていなかったので、今更ですが書いてみたいと思います。

 歴史的建築といっても、東照宮ではありません。明治以降の建築(一部江戸時代)です。

 新宿からバスで、日帰りツアーです。出発するときは本降りの雨でした。しかも、出発の直前、観光バスが山道の下り坂でブレーキが利かなくなり、死傷者を出すという大事故がニュースになり、「縁起でもないゾ」と思いました。
 が、栃木に入る頃には雲が切れ、雨はやみました。

日光田母沢御用邸記念公園

 田母沢御用邸は嘉仁親王(のちの大正天皇)の御静養の為に、明治32年[1899]に造られ、昭和22年[1947]まで、御用邸として使用されました。
 元々あった民間の小林家の別邸に、赤坂離宮として使われていた旧紀州藩中屋敷の建物を移築し、明治、大正期にも増築して、かなり複雑で広大な建物です。つまり、一つの御殿に江戸から大正までの時代の異なる建築が合体しているわけです。

田母沢御用邸
庭から
入口の御車寄
中庭
使用人が使う地下通路の入り口。
庭師などが外から中庭に入るのに使用。
私は「御庭番」という言葉が頭をよぎった。
御座所
和風の床の間のある書院造に絨毯と椅子とシャンデリア
御玉突所
御湯殿
こちらは天皇が使われた。
皇后の御寝所や湯殿などは別にある。
男性エリアと女性エリアは完全に分けられている。
これは紀州藩江戸中屋敷の部分。
畳の高麗縁は大文という、親王クラスに許された模様
御学問所
御学問所の天井。
和風の部屋にシャンデリアが明治っぽい?
紀州藩江戸中屋敷部分は三階建て。
二階の御日拝所。
三階の御展望室からの風景
皇后の御座所
照明が優美で女性的

 建物自体は和風ですが、照明はすべてシャンデリアで、じゅうたんを敷いた部屋もあり、ビリヤードをする部屋まであります。
 平成15年[2003]に国の重要文化財に指定されました。

日光金谷ホテル

 日光東照宮のすぐそばにある日光金谷ホテルは、見学ではなく、昼食の為に立ち寄りました。
 創業は明治6年[1873]。東照宮の楽人をしていた金谷善一郎がJ.C.ヘップバーン博士(ヘボン式ローマ字の考案者ヘボン博士)を自宅に泊めたときに、博士から外国人用の宿泊施設開設すすめられて開業したのだそうです。

 本館は明治26年[1893]、新館は明治34年[1901]、別館は昭和10年[1935]に落成。三館ともに平成17年[2005]国の登録有形文化財に指定され、平成19年[2007]にホテル全体が近代化産業遺産に登録されました。

本館入口
本館(左)と別館(右)

 訪れた外国人はアルベルト・アインシュタイン、ヘレン・ケラー、ルー・ゲーリック、アイゼンハワー大統領、インディラ・ガンディーなど。

本館入口
ロビー
東照宮をイメージ
眠り猫もいるよ
新館の食堂の柱や天井の装飾も東照宮をイメージ
別館

 また、吉田茂や湯川秀樹、白洲次郎などの著名人も宿泊しています。

 一度はここに泊まって、宿帳に名前を連ねてみたい???


 長くなりそうなので、続きは後編で…。


 


 


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