見出し画像

『悩みがないという悩み』の話。

先日会社でリモート交流会があった。
各支店で普段話さない人同士の交流を図るのが目的だ。
今回の交流会のテーマ。
「困り事・悩み事」
事前にアンケートがあった。
それをもとに会議を進めるらしい。

…困り事も悩み事ないんですけど。

どうしよう。
特に困り事も悩み事もない。
会社に不満もないし仕事にストレスもない。
なんなら今回のテーマが悩みの種である。

結局何も思いつかないまま交流会が始まった。
1人ずつ発表し皆で解決策を模索することになった。
まず1人目。

「15時頃に眠くなるのですがどうすれば良いですか?」

…そんなことで良いの?
そんな悩みで良いの?
っていうかそれ悩みなん?
優しい皆さんは真摯に解決策を提案する。
早く寝ろ。
早く眠れるように極限まで筋トレしろ。
眠気が吹き飛ぶほど仕事をしろ。
眠眠打破を使え。
ちょっと優しさにしては棘があるが。
このような感じで進んで行った。
僕の番になった。
もうここは潔く本心を言うしか無い。

「悩みが無いということに悩んでいるのですがどうしたらいいでしょう?」

一瞬の沈黙。
からの爆笑。
なんて贅沢な悩みだ。
むしろこのテーマにしてゴメン。
羨ましい。
解決策というか感想。
なんというか生暖かい。
ぬるい。
気持ちよくない優しさに触れた。

その後は滞りなく交流会は進んだ。
リモートが終わりパソコンを閉じた。
ふと天井を仰ぎ見た。

何の時間だったんだろう?

もう少し意味のある会議かと思っていた。
もう少し楽しい会議かと思っていた。
次回参加するかどうかを上司に聞かれた。

ちょっと考えます。


『悩みがないという悩み』の話でした。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?