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日光かわず庵雑記帳

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作家・たくき よしみつ のWEB日記『のぼみ~日記』(https://nikko.us/nikki/)の中から、コラム的なもの、時事問題的なものを選んで再編集し、集めました。
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2020年12月の記事一覧

「日光の冬2020」を作曲中

「日光の冬2020」を作曲中

『日光のクリスマス2020』はインストでなんとか作ったのだが、なんだかスッキリしていなかった。
今年は「ため息のような歌」で締めくくりたいという気分なのだよね。
頑張らないで、ササッと、ほんとにため息のように短く歌う曲。歌詞も、単語が並んでいるだけみたいなやつ。

……という思いを数日引きずっていたのだけど、さっきようやく形にしてみた。
頑張らない曲。いつもと同じでもいいや、という向き合い方で……

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ウイルスと共生する時代

ウイルスと共生する時代

SARS-CoV-2の変異種が出てきて、感染力が強まっているという報道が注目を集めている。それを読んで思い出したのが、西日本新聞が今年4月に山本太郎・長崎大熱帯医学研究所教授にインタビューしたときの記事だ。

新型コロナウイルスの患者数は世界で200万人を超え、封じ込めは不可能だ。治療法がなかった時代のエイズなどに比べれば致死率は低い。ただ、ウイルスは人間の細胞を利用して自らを複製する過程で、強毒

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神宮の杜から学ぶ「本当の教養」

神宮の杜から学ぶ「本当の教養」



1300発以上の焼夷弾を受けて明治神宮の建造物がほぼすべて消失したにも関わらず、神宮の杜は燃えずに残り、今も立派な「ほぼ天然林」の様相を呈しているのはなぜなのか?

「杉林にしろ」と命じた大隈重信首相
Googleで「明治神宮 空襲 大隈重信」などで検索するといくつもの記事、資料が出てくる。
まずは明治神宮のサイトにこういう記述がある。

造営にあたり、本多静六、本郷高徳、上原敬二ら林学の専門

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原発爆発を知らない子供たち

原発爆発を知らない子供たち

近所の小学生2人(5年生の男の子と3年生の女の子)がやってきて、玄関前でネコと遊んでいる。

み~(茶虎・9歳)がいつからこの家に来たのか、と訊かれたので、「この家に来たというより、前に住んでいた村で捨てられてたのを拾ったんだよ。拾ったときは手のひらに乗るくらい小さかったんだよ」と言ったら驚いていた。

前に住んでいたのは福島県の川内村という、面積が千代田区の17倍ある山村。そこに住民は3000人

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