プロフェッショナル仕事の流儀 出川哲朗を見て思った事

リアクション芸人出川哲朗
自分が大好きで尊敬しているタレントの一人です。
誰からも愛されており、失言してもそれが愛おしさにもなる凄い人。
笑いも奇跡を連続で生みだした仕事に対し真意である所も凄く、本当に尊敬という言葉しか出てこない。

元々は俳優を目指していたのだがとある企画でリアクションが面白くいつしかリアクション芸人になりヨゴレ仕事が多くなった時、とても嫌われている芸人になり「抱かれたくない芸人1位」街を歩いてるだけで物を投げられたり、横浜の恥と言われたり…と散々な目にあってきたのである。

挙句の果てには実家の海苔屋まで被害が及び
「出川の海苔かよ、買わない」等、購入を辞めたり、店主に聞こえるよう罵詈雑言を浴びせたりもあったという。

そこのシーンを見てふと思ったのが

「出川哲朗と言う人物は何か悪い事でもしたのだろうか?」

例えばあくどい事を毎日していたり、不倫をしょっちゅうしていたり、後輩に罵詈雑言を浴びせて暴力をふるったり性格がとても悪かったりと・・・。
そういう事だったら罵倒されたりした可能性は大きくあったかもしれないが別に当時の話を調べたり世代の人に話を聞いたりしても別にそういった話は出てこない。

悪の気持ちになって考えてみた。
「コイツはヨゴレ芸人だから何やってもいいのだろう」
「コイツはなんとなく不快だから攻撃してもいいだろう」
「横浜に住んでて横浜生まれ代表がこんな芸人が生まれたのが不愉快だ」

・・・自分が思いつく悪の心理はこの3つだが多分他にもあったのかもしれない。

ただ、だからと言って罵詈雑言を浴びせ攻撃対象にして良い理由には一つもならない。身体を張って笑いを届けて、エンターテイメントとして活動している人間に対して。

そして最も不思議というか、何故実家や家族までも攻撃対象にしはじめたのか?
家族は全く関係ないし、元々出川哲朗本人が悪い事はしていないししたとしても家族を攻撃するのは関係のない事である。

ここだけはいくら考えても答えが導かれない。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い ということわざがあるのだがそういうことだろうか・・・?だとしてもここまでくると狂気に近いものを感じる。

・・・

でもこういった攻撃は令和の時代でも起きている。ここ最近見たのは去年のツイートだがこちら

俗に言う「クソリプ」(※クソ(支離滅裂な発言等)みたいなリプライ(返信))というものなのだが、このクソリプを送った本人のIDを検索したら驚くことに罵詈雑言のリプライが多数出てきた。コイツは悪党だから何やっても許されるという感じの罵詈雑言が集っていた。
そしてこのクソリプを送ったおじさんは今どうしてるかと言うとあまりTwitterを更新せず、名前とIDを変えて過ごしていた。

この場合は「正義の暴走」であるから少し違うけど人は「コイツなら攻撃していい」というミームが起きるとそこからミーム汚染が広がっていく。
例えそれが正義じゃなく「攻撃しても許される」というミームが広がれば一つの矛先が関係者へと広がり、先ほど語った「出川哲朗の実家への攻撃」になってしまうと思う。

人が最も残虐になるときは「悪に染まった」ときではない!
真偽どうあれ「正義の側に立った」と思ったときに人は加虐のブレーキが壊れるのだ!
何せ「自分は正しい」という免罪符を手に入れてしまうのだからな!
正義という名の棍棒(こんぼう)で、悪と見なした者の頭を打ちのめす快楽に溺れてしまうものよ!

出典 磨伸映一郎 漫画『氷室の天地』 より

・・・

今となっては横浜の英雄と化した出川哲朗だが昔攻撃していた人はどんな目をして見ているのだろうか。
予想としては確実に手のひら返しをして称えてそうな気はする。
大体その場のノリの感覚で攻撃する人間って大抵そういう輩が多いからだ。

人には攻撃的な本能があるのかもしれない。それに一度火がついてしまうと制御できない攻撃性が生まれてしまうのかもしれない。自分もよく起きてしまう。
母親に不倫が原因で捨てられた経歴があるので東出昌大や渡部建、乙武洋匡等、最悪レベル不倫をした人間に対しては人間として見ず自分の中には常に怒りの炎と燃料が無限に供給される。
けれど友人や父親が止めてくれるおかげで冷静に戻ることができる。止めてくれる人達がいなかったら牙はずっと伸び続けていたのかもしれない。

攻撃は防衛の本能なのか。
どうあがいても攻撃的になってしまうのは誰にでもある。
自分の中の攻撃性を今後どう見つめていこうか・・・。


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