守下 尚暉(Naoki Morishita)木曜に更新@スペインで書籍化

ライトノベル作家。 守下尚暉の作品を宣伝する為のアカウント。 カドルステイト物語とレミ…

守下 尚暉(Naoki Morishita)木曜に更新@スペインで書籍化

ライトノベル作家。 守下尚暉の作品を宣伝する為のアカウント。 カドルステイト物語とレミアの翼は、スペインで書籍化しました。 ご意見・ご感想・ご批判、いつもありがとうございます。全てに目を通して、次回作の参考にさせて頂きますが、個別のコメントには反応致しません。ご了承下さい。

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テロメニア魔導記1(連載第十回)少女の想い~襲撃

登場人物紹介大陸地図第四章 燭光  1 少女の想い  細かい雨が降りしきる峡谷の底に、細い円筒状の塔が横たわる袋小路があった。  しかし厳密には、ここは行き止まりではない。ひび割れた亀裂から剥き出しになった骨組みをハシゴ代わりにすることで、聳え立つ塔に登る最初の階層に繋がる、言わば峡谷の村の出入り口である。  そんな暗がりに突然、光溢れる開口部が出現したかと思うと、その中から二人の男女が姿を現した。  カータは真鍮の鍵の先端に付いた鍵山が、三枚から二枚に減っているのを確認

    • スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』の出版を記念して、期間限定のキャンペーンを実施します!

      はじめに 9月11日、スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』の電子版が発売されました。カドルステイト物語は私の魂そのものと言っても過言ではありません。私はカドルステイト物語が、世界中の読者に広がっていくことを、心から嬉しく思います。  そこで、スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』の出版を記念して、期間限定のキャンペーンを実施します。この記事では、当キャンペーンの詳細を紹介します。 ▼

      • スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』1巻の電子版が出版されました!

        はじめに 2024年10月11日。度重なる試練を乗り越えて、遂にスペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』の電子版が出版されました! ここまで根気強く協力してくれた家族とSEKAI Editorialのスタッフの皆様、プロモーションに協力して下さっているメディアや本屋さんなど関係者の皆様、そして読者の皆様に、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます! ▼(スペイン語版の電子書籍は、以下のURLからご購入いただけます) こち

        • 『ローズマリーの咲く庭に』紹介文

          はじめに 2024年8月31日。新作『ローズマリーの咲く庭に』をリリースしました。本作は、数巻にも渡る長編ファンタジー小説ばかり発表して来た私の作品としては珍しく、1冊完結型の長編小説になりますので、「長い物語は苦手」という方も是非お気軽に手に取っていただければと思います。今年はこれで3冊目。決して満足している訳ではありませんが、1年に3冊上梓できれば、ひとまず及第点かな、と。この記事では『ローズマリーの咲く庭に』の魅力を出来るだけ分かり易く、皆さまにお伝えします。 これが

        テロメニア魔導記1(連載第十回)少女の想い~襲撃

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          テロメニア魔導記3『覚醒者の歌声』紹介文

          はじめに 2024年7月1日。テロメニア魔導記 第3巻『覚醒者の歌声』をリリースしました! 第2巻『天空を貫く尖塔』を出版してから6ヶ月。私としては今年からもっとペースを上げて新作を出そうと考えていたのですが、残念ながら想定外の問題が同時多発的に発生し、結局半年も時間が掛かってしまいました。特に今までイラストレーターを担当して下さったGPM様が続けられなくなってしまった問題は全くの想定外で、第4巻からは私の相方がイラストを担当することになりましたが、私もそのサポートに多くの時

          テロメニア魔導記3『覚醒者の歌声』紹介文

          正しさの押し付けが、物語をつまらなくするのではないか? という考察

           私は去年、ついに五十を超えてしまい、自分で言うのも変ですが、だんだん説教臭くなってきました。日常会話においても、つい話が長くなってしまい、妻や子供に途中で飽きられてしまう事がよくあります。説教臭い老人にはなりたくないものですが、多くの人がそうであるように、きっと私もそうなってしまうのでしょう。それでも私は、自分の中にある熱い気持ちを人に伝えたい。そして人の話に耳を傾けて、その情熱を感じたい。文字を書くのはもちろんのこと、人前でしっかり喋れて、かつ話を聞ける人間であり続けたい

          正しさの押し付けが、物語をつまらなくするのではないか? という考察

          カドルステイト物語 外伝『情熱の氷』紹介文

          はじめに カドルステイト物語 外伝『情熱の氷』は、本編『カドルステイト物語』のスピンオフ作品ですが、本編を読んでいなくても十分楽しめる独立した物語として書きました。実は私としては、一冊の本として非常に気に入っている作品なのですが、「外伝」と付けたのがあまり良くなかったのか、この本をいきなり手に取って読んでみよう、って人が少なかった意味で失敗でした。つまり私としては、カドルステイト物語は全7巻という長編シリーズなので全部読むのは大変だけど、1冊だけならお試しで読んでみようかな、

          カドルステイト物語 外伝『情熱の氷』紹介文

          障がいを抱えた子どもを育てて感じた、人と人との関係に関する考察

           人間は、自分がよく知らないもの、自分とは異質なものを警戒する傾向がある。それが無害なものであったとしても、危険な驚異と捉えて遠ざけようとしてしまう。もちろん未知なるものに対する警戒心は、生物が安全に生きていく上で獲得した生存本能の一つですが、時にそれが悪く作用する場合もあります。  実は私の子供は、先天的な心臓病を患ってこの世に生を受けました。母胎に居る頃から心臓の異常が確認されていた我が子は、産まれてすぐに親から離されて、新生児集中治療室に移送。数日後に手術を施され、一

          障がいを抱えた子どもを育てて感じた、人と人との関係に関する考察

          カルディアナ戦記 紹介文

          はじめに 『カルディアナ戦記』は、『カドルステイト物語』の続編として書いた長編ファンタジー小説で、主に戦争を描いた全3巻で完結する戦記物です。 『カドルステイト物語』では主人公のデインが、仲間と出会ってパーティを組み、故郷を求めて世界中を旅する冒険物語を描きました。ゲームに例えると、まさにロールプレイングゲームといった趣きです。一方『カルディアナ戦記』では、『カドルステイト物語』の登場人物の1人カータを主人公に、祖父を探す旅の途中で立ち寄った国で、二国間の戦争に巻き込まれて

          レミアの翼 紹介文

          はじめに 『レミアの翼』は私が中学生の頃から構想を練り、19歳の頃に完成までこぎつけた記念すべき最初の作品で、利他的行動が巡り巡って自分に還ってくるという児童文学的な、まるで絵本のような物語です。子供も安心して読めることを目指した62,000文字の中編小説で、人が死ぬ描写は一切無く、恋愛要素も全くありません。当時、中学生向けの新聞に連載する予定の物語として創られたもののお蔵入りになった作品でしたが、紆余曲折を経て電子書籍として出版し、今ではスペインの出版社 SEKAI Edi

          スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』1巻の発売日が決定しました!

          はじめに 今朝はとてもエキサイティングな朝でした。私はもう老人体質なのか、毎朝4時から推敲しているのですが(この早朝の推敲が一番捗るんですよ)、今朝起きて見ると SNS に通知が沢山? そして見てみると、ななななんと、昨年年末にイベントで発表されたスペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』の発売日が、正式に発表されているではありませんか!  いや~、推敲どころじゃなくなりましたね!(謎)  このnote記事では、その告知を含めた私の

          スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』1巻の発売日が決定しました!

          やって後悔する? やらずに後悔する? 挑戦することの意義についての考察

          (前略)  短編小説『おくりもの』のテーマは、10代だからこその悩みと、それを一緒に乗り越えられる仲間。そして挑戦することの意義です。  ある日、仕事帰りの車の中でラジオを聞いていた私は、驚くべき話を耳にしました。  そのラジオによると、「やって後悔するくらいなら、やらずに後悔した方がいい」と考える若者が、近年増えてきていると言うのです。真偽の程は定かではありませんが、曰く「やって後悔すると、多くのものを失ってしまう。それなら、やらずに後悔した方が、何も失わずに済むのでダメー

          やって後悔する? やらずに後悔する? 挑戦することの意義についての考察

          変化するSNS、創作における宣伝の考察

          はじめに  SNSって便利な反面、人付き合いが面倒だったり、炎上が怖かったりと、リスクが高いと思いませんか? 人によって違うと思いますが、私はSNSをやるくらいなら、早く次の小説を書きたいと思ってます。私は先月からSNS(現X、旧Twitter)をほぼ見なくなり、投稿も数日に1回しかしなくなって、正直肩の荷が下りました。「そんなにSNSが面倒なら、そもそもやらなきゃ良いじゃないか」という正論が聞こえてきそうですが、内向的な私がSNSを始めたのには、れっきとした理由があります。

          テロメニア魔導記2『天空を貫く尖塔』紹介文

          はじめに 2024年1月1日。つまり新年早々に、テロメニア魔導記 第2巻『天空を貫く尖塔』をリリースしました! 第1巻『陽が昇らない峡谷』を出版してから9ヶ月。私としては仕事をしながらでも、年1冊のペースで新作を出したいと考えていたので、何とか間に合ってよかったです。ちなみに専業になったので、今年はもっとペースを上げていきます。専業と言うからにはシリーズ物だけでなく、単発の作品と合わせて読み応えのある長編を、年3冊以上は出版したい。今年も変わらぬご支援のほど、よろしくお願い致

          テロメニア魔導記2『天空を貫く尖塔』紹介文

          テロメニア魔導記1(連載第九回)レートの塔

          登場人物紹介大陸地図第三章 宵闇にうごめくもの  8 レートの塔  平坦な長い通路がどこまでも続いている。  通路は時折、左右の塔から接続する十字路と交差したが、マーヤはひたすら真っ直ぐ走り続けた。それはまるで空に架けられた橋のような連絡通路である。吹き抜ける風はとても冷たく、二人の体に突き刺さってくる。少女の額からは、止めどなく汗が吹き出していた。空中を走っているような幻想的な橋も、周囲が全て闇に覆われているせいで、その景観を楽しむ事など出来そうにない。 「マーヤさん、

          テロメニア魔導記1(連載第九回)レートの塔

          スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』1巻の表紙が公開されました!

          はじめに 昨夜はとてもエキサイティングな夜でした。と言っても、別にスポーツを観戦してた訳でも無ければ、好きな映画を鑑賞していた訳でもありません。12月8日の深夜、日付が変わったばかりの午前1時。スペイン時間で12月8日午後17時。スペイン最大の日本サブカルチャーイベント「Manga Barcelona 2023」にて、つい先週新規イラストが公開されたばかりのスペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』の発表が行われ、待ちに待った第1巻の表

          スペイン語版カドルステイト物語『La leyenda de Cudlestate』1巻の表紙が公開されました!