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目標レースに向けたトレーニング計画の立て方(ウェルビーイング池上秀志講座受講後の備忘録)

はじめにプロランナー 池上秀志氏(以下「師匠」とし敬称とする」)によるウェルビーイングを受講した(R4.1.8~)。講座の一つである目標レースに向けたトレーニング計画策定方法について、自分なりに整理した備忘録である。(3月の篠山ABCマラソンに向けたトレーニング計画見直しなど) 1 トレーニング計画の立て方はじめに(大まかな流れ)トレーニング計画を立てる大まかな流れは以下のとおりである。 ①ピークに持ってくるレース(目標レース)を決める ②目標レースまでの準部期間を決める

    • 世界トップ選手のペース走は平地でもMペース(これでもTペース走にこだわりますか?ダニエルズに騙されるな!)

      前稿で世界トップ選手のペース走はMペースであることを指摘したところ紹介した選手たちは高地2000mでのトレーニングであり実質Tペースではとの批判を多くいただきました。 「日本国内と比較する場合、夏場であれば気温・湿度の負荷があるのでMペース基準で今後は考えてはどうか?」が前回の提言でした。 本稿では ・ジャック・ダニエルズはMペース走はEペースと変わらない(意味がない)と言っているがそんなはずはない。Mペースで効果あり。ダニエルズは式を使え! ・世界トップのペース走は平地で

      • 強くなるためには長い時間かけて準備をしなければいけない。最低でも5年頑張らなければいけないよ(ハイレ・ゲブレシラシエ)月間1000キロ走り続ける日本式マラソントレーニングは5年以上継続できますか? 2021クイーンズ駅伝を見て

        日本マラソン界よ今こそ世界に学べ 今日は21年のクィーンズ駅伝でした。何というか私の予想の一番悪いレースとなってしまいました。 その日の朝、たまたま見たエリウド・キプチョゲらのNNランニングの動画を見て私は何か温かい気持ちになっていました。 こちらの動画ではロンドン五輪、13年モスクワ世界陸上金メダルのスティーブン・キプロティッチがこのように語っていました。 (皇帝)ハイレは僕に言ったんだ(2007年)。 ・強くなるためには長い時間かけて準備をしなければいけない。最低で

        • 世界のトップ中距離選手のインターバル(ミックスインターバルの紹介)

          はじめに 自己紹介で書いてあるとおりそもそもnoteに投稿を始めた動機は ・日本の中距離はなぜ世界から大きく立ち遅れているのか?どうすれば日本人は世界に追いつくことができるのか? という中学時代(40年近く前)からの疑問にあって ・最近はネットで情報が入手可能なので情報共有していきたい。 と書いてあるところです。ということで世界の中距離トップ選手(長距離含む)メニュー紹介の第一弾です。 世界トップ中距離・長距離選手のメニューを見ていくとT~Mペースで1~4kmで行うペース

        目標レースに向けたトレーニング計画の立て方(ウェルビーイング池上秀志講座受講後の備忘録)

        • 世界トップ選手のペース走は平地でもMペース(これでもTペース走にこだわりますか?ダニエルズに騙されるな!)

        • 強くなるためには長い時間かけて準備をしなければいけない。最低でも5年頑張らなければいけないよ(ハイレ・ゲブレシラシエ)月間1000キロ走り続ける日本式マラソントレーニングは5年以上継続できますか? 2021クイーンズ駅伝を見て

        • 世界のトップ中距離選手のインターバル(ミックスインターバルの紹介)

          富山マラソン2021を振り返る

          富山マラソン2021に向けサブ3復活に向け約2年間トレーニングを行ってきたが3時間11分13秒と失敗に終わった。以下、備忘録に整理したもの。 <自己紹介>ベスト2:57:09(06九頭竜),Half81:01(06),10k36:36(07),5k17:15(08) 40代 3:22:13(13大田原),Half83:48(20),10k38:24(21),5k18:10(19) フルの変遷①3:05:52(04九頭竜32),②2:57:09(06九頭竜34),③2:57

          富山マラソン2021を振り返る

          MOLLY SEIDEL(東京五輪マラソン銅/米国)のトレーニング

          はじめに 本稿のきっかけ/日本型距離第一主義批判今年の東京五輪、田中希実選手がこれまで日本人が出場すらできなかった1500mで8位入賞という快挙が達成した大会となりました。3000mSCで三浦龍司選手が7位入賞(ただし彼に関しては昔11分かかった鈍足の私ですら飛べるところまでハードリングしろと言われてきた世代としてはなぜ順天堂大学らの指導者が上に乗せ続けるのか理解不能です。彼は小学時代県の小学ハードル王者で地元スポ少指導者は3000m障害を見据え中学時代もハードルの練習をさせ

          MOLLY SEIDEL(東京五輪マラソン銅/米国)のトレーニング

          Polarization(両極端)型トレーニングの紹介 陸上競技マガジン11月号 吉岡利貢環太平洋大学コーチの長距離講座の記事を深めてみた。

          1Polarization(両極端)型トレーニングの紹介 豪州スチュアート・マクスウェン(Stewart McSweyn)のトレーニングをもとに陸上競技マガジン今月(2021年11月)号で吉岡利貢環太平洋大学コーチから最新のトレーニング理論として、Polarization(両極端)型トレーニングが紹介されていました。 こちらの論文の紹介だったのですが、一言で言うと世界トップ選手の最新のトレーニングは、従前のピラミッド型ではなく、大半のEASY RUNとその真反対のかなり負荷

          Polarization(両極端)型トレーニングの紹介 陸上競技マガジン11月号 吉岡利貢環太平洋大学コーチの長距離講座の記事を深めてみた。

          最近はやりつつある30キロ変化走(2kレースペース⇔1k30秒遅く)+30秒の理由「吉田祐也がやっているから」ってちゃうやろ!(緊急寄稿「変化走や進化した30キロ走を考える」)

          はじめに 今月(2021年9月)22日発売のクリールで新しい30キロ走として変化走が紹介されていました。私もこれまで大いに影響を受けているランバディの伊藤嗣朗さん、ニッポンランナーズの斎藤太郎さんらか寄稿しています。 伊藤さんは「レースペースより30秒遅いペース1km⇔レースペース(102%)2k」の30キロ変化走を、斎藤さんはレースペースから+30~45秒とレースペースを繰り返す30キロ変化走を紹介しています。 率直な話、 ・サブ3・・・(2キロ4:15⇔1キロ4:4

          最近はやりつつある30キロ変化走(2kレースペース⇔1k30秒遅く)+30秒の理由「吉田祐也がやっているから」ってちゃうやろ!(緊急寄稿「変化走や進化した30キロ走を考える」)

          世界トップ選手のペース走はMペース(最新の世界トップのトレーニングを学ぶ「ペース走編/ダニエルズはもう古い」)

          <要点> ・世界のトップ選手のペース走はMペース程度 ・国内外にはEペース上限~Mペース中間程度でペース走を行う指導者・選手がいる (9/15追 様々ご意見いただき参考に「練習日/場所/標高/気温」を追加しました。どの練習もうらやましいほど涼しいです。夏季低地はMペースを基準でよいのではと思いました。高地練習への見地がある皆様のご意見をお待ちしています。) 1はじめに Tペースとペース走を考える ペース走といえば  ・5km向け6~8k  Tペース  ・10k向け12~15

          世界トップ選手のペース走はMペース(最新の世界トップのトレーニングを学ぶ「ペース走編/ダニエルズはもう古い」)

          「速めのジョグ」「遅めのペース走」「遅めのインターバル」(抑えめのポイント練習)でなぜ速くなることができるかを考える。

          1はじめに(速めのジョグと抑えめの抑えめのポイント練習について考えたきっかけ) 12月の9.98教室で現シスメックスの森川賢一監督から ・速めのジョグと抑えめのポイント練習 のお話を聞き、そんなに軽いポイント練習で速くなるんかなと半信半疑で試し始めましたが、その後、昨年福井県新記録を出した三国高校の後輩難波天の練習方法を1月末に聞き、ジョグやポイント練習の取り組みが似通っていることがわかりました。 2月には横田真人さんの講演会も聞けたのですが、講演会に先立ち、新谷仁美さん

          「速めのジョグ」「遅めのペース走」「遅めのインターバル」(抑えめのポイント練習)でなぜ速くなることができるかを考える。

          9.98スポーツ教室「マラソン普及教室(第1回R2.12.19)」講師:森川賢一氏(ヤマダホールディングス女子陸上競技部監督)の概要

           皆さん、こんにちは。先週、福井陸協主催の9.98スポーツ教室、ヤマダホールディングス女子陸上競技部森川賢一監督の講演を受講してきました。内容が自分が正しいと考えていた練習を比較してあまりに衝撃的な内容(頑張らなくてよい)であり、中学、高校で陸上をやっている子を含め大変参考になる内容だったのでまとめてみました。 1 仲間のを作ろう!応援しあいながらみんなで強くなろう!①マラソン練習をしていく上で仲間を作ろう! ・ヤマダ電機の選手が全員同じ練習を行う。走力によって走る時間、距

          9.98スポーツ教室「マラソン普及教室(第1回R2.12.19)」講師:森川賢一氏(ヤマダホールディングス女子陸上競技部監督)の概要

          自己紹介

          陸上、マラソンのことを書くのに登録しました。 私がNOTEで色々書くことの原点は以下の二つです。 1)日本の中距離はなぜ世界から大きく立ち遅れているのか?どうすれば日本人は世界に追いつくことができるのか?今から40年近く前、私は瀬古利彦、宗兄弟にあこがれ、陸上、マラソンを始めました。1980年代から2004年頃まで日本の長距離・マラソン界は全盛期だったといえるでしょう。一方で中学の図書館で64年東京五輪の冊子を見て読んで、そして陸上の日本記録をみて物凄く不思議に感じたこと

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