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Twitterは痛みを緩和する

最近、Twitterの内部で、📌涙なしでは読めない書き込みに出会うことがあります。

ご存知のようにTwitterは直接フォローしていなくても、フォローしている人が「いいね」したり、リツイート(RT)したりすると、間接的に書き込みを読むことがあります。

今回ご紹介する Sicily @callmesicily さんもその一人。

次のTwitterをご覧ください。この Sicily さんはもうこの世にいません。残念ながら亡くなってしまいました。この書き込みはご主人が行なっています。

SicilyさんのTwitterのプロフィールには、息子さんはASD(自閉スペクトラム症)だと書かれています。頑張っていたお母さんが突然亡くなってしまったのです。

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私は、このアカウントを2019年12月2日から読み直してみました。
みなさまにも是非読んでいただきたいのです。以下に引用します。

2019年12月2日

2019年12月2日
発達障害の子を育てていて「この子と一緒にいっそのこと…」って思ったことがある親は少なくないと思うよ。
決して実行には移さないけど、紙一重のところにいるなと感じるときは何度もあると思う。
たぶんね、どんなに親が知識をつけて子どもに適切な環境を与えても、こういう瞬間はゼロにはならない。
そういえば、私のことを「地獄を見てきた人だと感じました」と言ってくださった人がいたなあ。
そんな彼女も、そのとき、とてもつらそうだった。
二人で泣いてしまったの、覚えてる。

2019年12月6日
発達障害と呼ばれる子を育てていると、親の「失敗できない」感がすごいなあと最近、よく感じる。予定が変更になったことを前日に伝え忘れていたら当日、大パニック。
声かけのタイミングを間違えたら、それまでの行動は強制終了。
いつも食べる食品を買い忘れてしまったら、やはりパニック。こっちからしてみればちょっとしたことに思えても、本人にとっては大事件だ。それはもちろん理解している。でもパニックに直面するたびに、自分の粗相を責められているような気持ちになって、実際に責められることもあってメンタルが相当削られるのだ。
少しずつ「まあいいか」が増えてはきたけど、まだまだルールは厳密だ。それゆえ、一日を少しでも平穏に終えようと思ったら、親が四六時中、神経を張り巡らせていないといけない。「この子はこうすると落ち着いていられるんです」の裏には親の筆舌に尽くしがたい努力があるのだと思う。

2019年12月19日
手術はワクワクしながら受けるといいんだな。体をよくするためのものだもんな。
ちょっと想定より大病な気配になってきたけど、人生初の大きい手術を自分なりに楽しんで受けたいと思う。
支援はフェイドアウトが大事だということはわかっていたつもりだけど、母親として行ってきた息子への支援もうまくフェイドアウトしていかないとな。私がいなくても息子が生きていけるようにしないと。
何からしたらいいんだろう。

2019年12月22日
友人と約束しているウユニ塩湖に行きたい
もう一度、クルーズの旅をしたい(以前に取材で乗船した)
発達障害関連の本を集めたカフェを開きたい
支援の勉強をずっと続けていきたい
アコースティックギターを習いたい
人生の時間がもっとほしい
毎日、たくさん笑っていきていきたい

2019年12月26日
お医者さんに「病気を見つけてくださってありがとうございます」って言ったら「僕はもっと早くお会いしたかったです」と悔しそうに言われました。
いいのです。何人ものお医者さんが見逃してきたものを先生は見逃さなかった。手術も無理矢理早くにねじ込んでくれた。先生には感謝しかないのです。

2020年1月3日
体調が悪い人になって、さしたる根拠のない「大丈夫だよ」という言葉が何の力にもならないことを知った。

これは子どもにも言っちゃいかんな。
根拠がない「大丈夫」はよろしくない。
大丈夫な理由を明確に述べよ。

2020年1月8日
入院中に10周年!
フォロワーさんのおかげで何度もしんどい日を乗り越えてこられました。
今回もいただいた、たくさんのエールを胸に頑張って乗り越えるね。
Twitterに登録した日を覚えていますか?#MyTwitterAnniversary

2020年1月16日
ぶっちゃけた話をすると、入院していることで息子のいろいろと大変なあれやこれやに全く煩わされることがない毎日を過ごしており、こんなに穏やかな日々は息子が産まれて以来、十数年ぶりで、体の状態はシビアだけど心はとても平穏なのです。
(代わりにダンナが大変なことに)

2020年1月23日
病院には看護師さんのほかにヘルパーさんがいて、外来への移動とかをを手伝ってくれるんだけど、今日は私の痛みが強くて「痛いよぉ痛いよぉ」と言ってたら、ヘルパーさんが私の頭をなでながら「かわいそうに。痛いねぇ痛いねぇ」と言ってくれて、我慢してた涙がふいにこぼれてしまいました。

2020年1月25日
一人ひとりの訴えを否定せずに最後まで聞き、きちんと受け止めること。
より良い解決策を諦めずに探し続けること。
しんどい気持ちに寄り添うこと。
むやみに頑張れなんて言わないこと。
本人が気づけていない小さな進歩を見つけて伝え、共に喜ぶこと。
医療人の方々に学ぶことがいっぱいの毎日。

2020年1月30日
私の体と心の痛みを和らげてくれるのが役割のチームの方々がいて、うち、一人の先生が夜にふらっと回診に見えられて、いろいろ話を聞いてくれて「息子がASDなんで今ちょっと大荒れで…」という話をしていたら、まさかの「僕もですよ」の返しがきたw

2020年2月7日
私の緊急救命手術が必要になり、「ママが大変だから行ってくる!(彼も気が動転)」と息子に言い残して一昨日の夜に病院へすっ飛んできたダンナ。
未だICUにいる私だが、息子も容態がさすがに気になるようで、今日は学校にも行かずに昼間から病院にやってきた。
そしたら先生は業務の間を縫って、30分くらい息子と2人だけの時間を取ってくれたよ。
何一つ息子には隠さずに伝えて欲しいとお願いしたんだけど、結果的にはよい時間になったのではないかと感じた。
何を話したのかは後でダンナに教えてもらえた範囲を聞いてみるけど聞いても聞かなくてもいいかな
先生、ありがとう。
私だけじゃなく、家族が救われています。とても。


***

Twitterにはアカウント内の検索機能があります。
Sicilyさんが「痛い」という言葉をどんな場面で使ったのか調べてみました。

そうしたら、なんと、すべてが……

自分がお世話してきた子どもたちに関することでした。
自分自身に関しての「痛い」は、一言もありませんでした。

(今、調べ直したら、亡くなる直前に1回だけありましたが、それ以外は本当に、Twitterから助けられたと思います)

Twitterが痛みを緩和したんだ!
きっとそうだよ。
みんなの声が言葉が、痛みを緩和したんだ。

📌だって、Twitterは誰にだって優しいから……

***

ああ、健常者であり、家族の温もりもあるこの私の
わがままな欲求は
Sicilyさんの、足を引っ張っていないだろうか?

Sicilyさんの、亡くなった後にも残る、強い思いと優しさを
自分勝手な私は
傷つけていないだろうか?

できることは、なんでもやってみよう!
Sicilyさんがやってきたように、やっていこう!
Sicilyさんの100分の1でもいいから、やろう!

📌そして、Sicilyさんの思いに波長を合わせていこう!


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お読みいただきありがとうございました。
【 高齢者だからこそnoteをやってみる 】
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