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インターン生の育成方法として取り組んだたった3つのこと

Offersを運営しておりますoverflowの田中です。
起業してから2年間、インターン生はメディア・サービス管轄で「マーケティング・事業開発」のみ採用しました。

メディア事業の中で学んで成果を出してもらうために、毎週30分〜1時間ほど時間をとり、「実行と考え方」についてフィードバックし、向き合ってきました。自分なりの進め方とその結果をまとめておきます。

この記事を特に読んでいただきたい方

・メディア事業を行っている企業経営者・事業責任者・プロダクトオーナーの方
・インターンの採用や育成で悩んでいる方
・なかなか人が育たず困っている方
・新卒や自分の部下、誰かを育てなければいけない方

時間がなくて、インターンとして働いてみたい!
コンテンツマーケティング・メディアグロースのご相談
は、下記からご相談ください。


1 長期・インターン生の採用や具体的な実務

採用と実務についての詳細は長くなってしまうので、以下のnoteをご覧下さい。

単月7桁の売上をあげる長期インターンの採用経路

インターン生に任せている具体的なタスクについてはこちら。

■ 記事の概要
① 市場 / ジャンル分析・選定
② フロントエンド・バックエンド開発
③ コンテンツ(記事作成・ディレクション・SNS運用など)
④ マネタイズ(アフィリエイト・アドセンス運用・他)
⑤ データ分析
⑥ 採用周り
⑦ 育成
⑧ 予算管理


ここからは、インターン生が成長していく具体的な流れとポイントについて書いていきます。

2 組織でインターン生を成長させる3つのポイント

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インターン生がマーケティングを学び、事業開発・事業責任者として育つプロセス・全体感は以下のような形でした。

2-1 前提:どんな人が成長する?

2-1-1 成長って何?
私の考える成長は
「生きていく中で困らないスキルを身に付ける・人生の選択肢を多く」。そのために「必要な経験を積み・思考していくこと」が大切。

2-2 成長する人の特徴

・素直であること
・自分のダメなところを改善できること
・自分の強みと弱みを認識できること
・負けず嫌いであること
・学ぶことを楽しめること、好奇心旺盛であること
・効率的に物事を進めることが楽しいと思えること
・ポジティブであること
・失敗による周りの目を恐れないこと
 → 指摘されることを恐れずに、自分を改善し続けて事に向き合い続けられること

インターン生に限らず社会人・ビジネスマンとしても優秀な人・結果を出せる人になる上で重要な外せないポイント

2-3 得意なことを見極め、集中

例えば好きなこと1つとっても、

「定性的な訴求、他の人が考えていること、受けることが好き」
「愚直に同じことを実行し続けることが好き」

この2つは志向性が異なります。

得意なことが変わるので各々違うことを任せた方が成果が上がりやすいのでメンターとして見極めが大切。

■ 強みを自覚することによるメリット
・事業全体をみて採用するべき人を判断できる
・力を発揮すべきポイントが自分で判断できる

※ 弊社ではインターン生がインターン生のメンター/メンティの関係になることがあるので、下記からはメンター/メンティと表記します。

3 メンターは成長の定義をするべき

成長をして欲しい、育成とは何か」を自分の中で持っておく。
「どうなって欲しいのかわからないけど、成長して欲しい」は、
無責任でメンターとして失格。

常に状況や事業が変わる中で、対応が後手に回らないように、メンティにどう成長して欲しいのか定義すべきです。

3-1 ① 中長期どうなって欲しいのか、求めていること/成長のイメージを作る

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成長自体の定義が定量・定性で持てているかが大事。

■ 成長の定義の例
・〇〇の事業を売り上げ〇〇円にして欲しい
 →期待、指示の解像度が低すぎて自走できない
・成長のフレームワークの共有、ロードマップを明確に引いておき、その中で最低限の成長のラインを引いておく
 →これを基に考え方をフィードバックし続ける

■ ロードマップを描くこと
・事業戦略
・仕事の進め方
・そのために何が必要でどのようにしなければいけないのか
のような内容の骨子を作る。

■ バッドケース
「全然成長しない・育成がうまくいってない人」に起こりがちなのが事業・作業の数値目標を投げて、そのあとは適当にボールを投げて放置してしまうこと

■バッドケースのフロー
・目標だけしか渡されない
・具体的なアクションがわからない
・アクションをとるまで時間がかかる
・精度が低いので結果が出ない
・結果が出ないのでメンター、メンティ共に精神的に辛い
・うまくいかないのでやめる

こうならないように、解像度の高い指示・考え方・フレームワーク・戦略をしっかりと提示しましょう。

4 自走をさせるために成長のフレームワークを作る

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ロードマップ、成長のフレームワークがあると、①に沿って成果を出し始め、自信がつきます。

メンティの中で成果が出始めると「成果を出すための考え方のコツ」のようなものが生まれ始めます。

少しずつ自分で走っていく考え方が身に付いていき、徐々に自走できるようになります。

4-1 自走の定義

■ 定義例
・週一のフィードバックをしない or 時間を30分未満
・週一レポート提出
・質問、疑問があればフィードバック・会議を適宜設定
・定例会議などを設けない

■ 考え方
・自走の定義
・成長のさせ方を定義
・メンティに対して、大きなことを成し遂げるためには自分だけの実行では成し遂げられないことを教える
・メンティの成長を促す

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メディア事業以外のマーケティングチームの全体管理シート

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例:メディア事業に関わるタスクの一部とそれに関わる時間とFB、GAPの俯瞰用

例えば、表の上からn個目までいければ、n時間でこなせればファーストステップはクリア。タスクをこなすスピード・量が上がり、一定の数値に達したら「自走」といったゴールを設定します。

4-2 自走するために必要なこと

■ 管理方法
・上記タスクひとつひとつにもさらにスプレッドシートをを作成
・細かいタスクの期限・担当・時間・ステータスを管理

■ 注意点
・ロードマップ/成長のフレームワークがないと期待通りの成長はしない、または成長が遅い。
・成長するためのフレームワーク自体を、、メンティがアップデートする。人が増えた時にそれを基にサポートする。

4-3 成長のフレームワークを作成する

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1から10まで全部てきとうに任せるのではなく、自走を促すために成功体験を積み、それを繰り返して規模の大きなことを実行していきます。

成長のフレームワークは、その初速をつけるためにあります。

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最初から任せる部分と、フレームワークでショートカットできる部分はショーカットすることをすることを分けて考えることが大事。
これによって最速で自走する人になります。

5 メンターの思考面

何を考え、どの施策を打ち、結果何が得られて、何を考えてネクストアクションをするか」自体を軌道修正。
手法論だけでなく、考えることの重要性を行動の中から理解してもらう。

5-1 思考面がなぜ必要なのか?とポイント

① やることを全部マニュアルを作成して教えて武器が増えても、
人は「覚えること」はしても、「成長・自走」はしない。
② メンティが自分で考えて決定した行動に対してのPDCAしか意味がない
③ 期待しても成長が遅くなる可能性があり、双方の期待値が擦り合わない
④ 期待値が擦り合わないことでミスマッチが起きる。
⑤ マニュアルや戦略などのやることは一部教えつつ考え方自体の軌道修正

■「なんでこんなにできないんだ」となる方
・成長のロードマップ、フィードバックがなく、自分の成長に対する期待と実際の成長がすり合っていないため起きる。

6 メンターの実働・実務面

成長フォーマット・思考面が大切と書いていますが、
成長フォーマットは事業・組織規模によっても異なるのでここで書きません。下記のような考えのもとフォーマットを作ることをお勧めします。

6-1 ① スプレッドシート/別ツールにレポートラインを綺麗にまとめる


■ メリット/なぜやるのか
レポートラインを綺麗にまとめるとメンティの進捗確認に1時間かけたり、余計なミーティングを入れないで済むようになる。

■ やること

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・TODO、議事録などフォーマットを統一、コミュニケーションコストを下げる。
・定例会議の前には議事録シートの記述を必須化
・報告、ネクストアクション、相談事項、意見スレと分ける

相談したいことがなければミーティングをスキップなどのルールを設けています。

■ レポート

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・数字で進捗把握できる
・何に対して何%進捗把握できる
・報告、議題、TODO、ネクストアクション誰でもわかる
・データの取得が自動でしやすい

■ ポイント
int、date型など計算・データのインポート、エクスポートが動的にしやすい→と労力がかからないので、セルの設計と入力の美しさこそが全て。

6-2 ② 変数とパターン化

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事業ゴールに対しての全体TODO管理してる一例

■メリット/なぜやるのか
・施策/タスクの進捗、担当、期限、どういう結果を得るかを一元管理し、「このシートだけみておけば全員が全体がわかる」という状態になる。

■ やること
変数の見極め・事業内容、ビジネスモデル
・KGI/KPI
・予算
・クライアント、商品
・何のどの数値を見るのか
・訴求
・考え方
・期日
・担当
・確認者
・ステータス
・優先度
・優先度ロジック
・かかった時間

全部を変数にし、テキストもパターン化し、自由入力はなし。

■ 入力時の注意・考え方
・パターン化することで初めて「仕組み化」の一歩になる
・変数の中のパターンを見つけるまでは実行速度を意識
・実行速度が足りなければオペレーションを作ることを意識
・新パターンがN個増えたら、選択式のセレクトボックスなどを用意
・自由入力やエラーパターンが出ないように

6-3 ③ 事業数値のダッシュボードの整理 

■メリット/なぜやるのか
数値を元にひと目で事業や人の成長がわかるようになるから

■ やること
・誰が何をいつどのようにどうしたかをわかりやすく
・その結果何が得られて何が足りないかの逆算をできるダッシュボードを作成すること

6-4 ③ 視認性の考慮・コミュニケーション

■ メリット/なぜやるのか
・フィードバックに時間がかかる、視認性が悪いことは、お互いの時間を常に奪い続け、再現性が低い状態になるから

■ ポイント
・文字サイズ、色、テキストの長さ、背景色、折り返し、自動設定などデザインに注意する。
・期限、担当、やっていることもわかりやすく。

■ やること
・GASでSlackにポスト

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GAS+Slackでのタスク管理の例

・ステータス、期限の状況を見て、担当者、期限、内容、参照先URLをSlackに自動ポストし漏れを無くすこと
・期限のリマインドをすること
・コミュニケーション時は参考リンク

6-5 常に新しいフォーマットであり続けることが大切

■ メリット/なぜやるのか
・社会、経済、事業、人的リソース、資本とあらゆることが永続的に変わっていくので変化に強いフォーマットを作り続けられることが大切
・常に同じフォーマットで戦える差別化できる事業であれば別だが
常に自分1人で対応し続けるのは規模化するのは限界がある
・ボラティリティの低い事業・組織ができる

7 まとめ

会社の再現性のある成長を作る = みんなの幸せ

会社の成長・事業成長には、
・データによる状況の可視化・テクノロジーを駆使したオペレーション構築
・再現性のある育成
が必要。

だと考えて諸々の実行をしてきました。

・成長の定義作り
・思考面
・実行面

この3つはメンターとしての大事な3つのポイント
だと考えており、今回は育成編としてnoteを書いてみました。

7-2 再現性とは

弊社では「再現性」を大きなキーワードとしてかがけています。
事業は、再現性を無視したゲリラ戦を行わなければいけない局面も当然あります。

ただ、継続かつ局所的にも勝ち続けなければいけませんので
同時並行で考えるバランス感覚が大切。

スペシャルサンクス

今回記事を書くにあたり、フィードバックや「こういうこと聞きたい」など声をもらったみなさまありがとうございます!


おわり

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・コンテンツマーケティング(メディアグロース・立ち上げ支援)事業
・メディア事業

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