年収で会社を選んでも幸福になれない理由
そろそろ就活のメインシーズンの到来である。就活において、ほとんどの就活生にとって無視できないのが、「年収」である。それどころか、年収にこだわりすぎる人が多い。
イノベーションのジレンマで有名なクリステンセン教授が書いた「イノベーションライフ」には、年収を追い求め、いわゆるハイキャリアを目指した人の末路が描かれている。彼らは、高い年収を得たからといって幸福にはなっていないのである。
なぜ、彼らは幸福になれないのか。クリステンセン教授は、「二要因理論」で説明している。二要因理論とは、「満足」と「不満足」が連続体の対極に位置するのではなく、別々の独立した尺度であるという理論である。つまり、「仕事に不満がある」の反対は「仕事に満足している」ではなく「仕事に不満がない」ということである。ちなみに「満足」を「動機付け要因」、「不満足」を「衛生要因」という。
この衛生要因に「年収(報酬)」が含まれているのである。つまり、年収が高いということは、あくまでも不満足という尺度を満たすだけであり、当然自分の仕事の楽しさといった「動機付け要因」を増やすわけではないのである。そして、それが満たせないから不幸になってしまうのである。
就活は短期間で様々な企業の中から就活先を選ばねばならず、大変であろう。しかし、「年収」に拘ることや「年収」で迷うことは避けるべきだと考える。
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