たまムチャ

ゆる~く美術・アートの話ができる場所を求めてnoteにやってきました。美術検定1級。 …

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ゆる~く美術・アートの話ができる場所を求めてnoteにやってきました。美術検定1級。 座右の銘は「日々の積み重ねと、たまのムチャ」です。

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アート友達は作れるのか?

はじめまして。たまムチャと申します。 月1・2回ほど美術館に行くのが趣味の会社員です。 美術館通いはもう10年くらい続けているんですが、 ずっと思っていることがあります。 それは… アート友達って、存在するの?! アート友達とは、私の定義ですが、 私「今度あそこの美術館でこんな展覧会あるよ~」 アート友達「あ、そのアーティスト好きなんだ~!」 私「だと思った。だからLINEしたのよ」 アー友「さっすが~」 みたいなLINEのやりとりを、晩酌しながらフフッと微笑みつつできる

    • アートファン以外の心もとらえるテオ・ヤンセン展

      半月ほど前ですが、7月末にテオ・ヤンセン展に行ってきました。 これ、念願だったんです! 実は2年前に兵庫県立美術館でテオ・ヤンセン展が開催される予定だったのですが、コロナの影響で中止になっちゃって、結局見れず。。 今回大阪で見れるということで、こりゃ行かな案件でした。 *** わたしが感じたテオ・ヤンセン展の凄さはこれ。 テオ・ヤンセン、美術館に普段行かない人にも刺さる!! 「美術館に行くのが好き」って言うと、 「高尚な趣味ですね~(笑)」と周りに引かれることが多

      • 過去の自分が他人だったので、ゆるサボ状態から美術日記に復帰

        おお、やべえ。。。 「美術ついてゆるく語りたいです」と始めたnote、8カ月放置しとりました。 いや、ゆるいにもほどがありますね。笑 もしわたしがズボンのウエストのゴム紐だったら、履いた瞬間にスットーンと地面に落下するほどのゆるゆる加減です。 プライベートでバタバタしていたのがようやく落ち着いて、ようやっとパソコンに向き合う心の余裕が生まれてきました。 そんで、過去に自分が書いた記事を久しぶりに見返すと 「あ~、わたしあの展覧会に行ってたっけなぁ」 「こんなこと思ってたん

        • 最強の美術サポーターに心がホクホク 福富太郎の眼展

          「こりゃあ、清方さんめちゃくちゃ嬉しかっただろうな」 感想はこの一言に尽きる。 先日、大阪市のあべのハルカス美術館に展覧会『コレクター福富太郎の眼』を見に行ってきた。 福富太郎さんという、キャバレー経営をしていた大実業家のコレクション展。 福富さんの、日本画家・鏑木清方にかけるギュンギュンな熱量が見どころだった。 わたしにとって鏑木清方の絵は、たまに美術館で見ることがあるよねくらいの感じ。 スルスルと素通りしてしまっており、今までズドンと心に響いたことがなかった。

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        アート友達は作れるのか?

          直木賞作品『熱源』で思う、アイヌとあのニュース

          漫画・ゴールデンカムイが無料公開されるというニュースには、興奮しました! かねてから読んでみたかったのでワクワクしていたら「どうせ読むんなら紙で読め!!!」と会社の先輩がドーンとオトナ貸しをしてくれました。 最高の作品でした!!!!!! 素晴らしい作品というのは、読者の興味や行動の対象をその作品のみにとどまらせす、外へ外へと拡大させてくれます。 ごたぶんに漏れず、わたしもゴールデンカムイをきっかけにアイヌや幕末・明治の時代に興味を持ち出しました。 高校時代の日本史の

          直木賞作品『熱源』で思う、アイヌとあのニュース

          お笑いで男性芸人が演じる女性、めちゃいい女説

          わたしはお笑いの中で男性芸人が演じる女性が好きだ。 彼(女)らは、可愛さと切なさと面白スキルを兼ね備えている。 わたしは女だが、男芸人が女性を演じたキャラクターが登場する漫才やコントを見ていて「女として負けた…」と思うことがちょくちょくある。笑 それくらい、とにかく魅力的な方が多くいらっしゃるのだ。 特にわたしがときめいたお笑いの中の女性(役)を紹介させていただく。 ●和牛 川西さん特に、この元プロの料理人の水田くんに、手料理をふるまう彼女(川西さん)が素敵。 ど

          お笑いで男性芸人が演じる女性、めちゃいい女説

          デートの心配をしたくなるアート ピピロッティ・リスト展

          これ、初デートだったら一体どうなってたんだろ。 そんな妄想が止まらないのが、京都で開催中の現代美術アーティストの展覧会「ピピロッティ・リスト展」だった。 わたしは残念ながらデートではなく女友達と行ったが、それでもだいぶエキサイティングだったので、こりゃ初々しいデートだった場合には果たしてどんな空気になっちゃうんだろうと…。 エキサイティングポイント①靴を脱ぐこの展覧会、入り口で靴を脱ぐ。 つまり変な柄や穴の空いてる靴下を履いてきてしまったとしたら、その瞬間デートがハー

          デートの心配をしたくなるアート ピピロッティ・リスト展

          閉幕?!コンスタブル兄さんへの喪失感

          はぁ…。 時たま美術館に足を運ぶのをささやかな楽しみにしている会社員にはきつかったよ。 コンスタブル展の閉幕のニュース。 くぉ〜〜〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`) 2021年の美術展ぴあ(ムック本)にチェックをつけて、行ける日をめちゃくちゃ楽しみにしていたのに! 同時期にSOMPO美術館で「モンドリアン展」がやるだと?!こりゃどっちも見逃せん。 5月に都合をつけて東京に行かなくては!って思ってたのに、被さってきた緊急事態宣言。 コンスタブル…。 美術の知識ゼロだった学生

          閉幕?!コンスタブル兄さんへの喪失感

          「推し、燃ゆ」で、推さない側のわたしの過去がボヤ火

          「推し、燃ゆ」を読みました。 主人公の女子高生あかりは、発達障害を抱えており学校でも家庭でもバイト先でも大変生きにくそうなのですが、アイドルの「推し活」だけはできる。 たけど推せば推すほど、周囲のあかりに対する「いやそんなことより勉強や職探し頑張れ?」という視線がキンキンに冷えていく。 日常が辛いほど、推しが生活の中心になっていく。 でも推し活が理解されないから、ますます孤立していく。 その負のスパイラルが辛すぎました。 あかりの姉が「あたしは受験勉強を必死に頑張っ

          「推し、燃ゆ」で、推さない側のわたしの過去がボヤ火

          平成美術展①はかなさにグッとくる

          令和も3年目になったことですし、そろそろ振り返ってみませんか、「平成」を。 ということで、「平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ)」展を見に、京都市京セラ美術館へ行ってきました。 「平成の美術って、いったいなんだったの?」と考える空間。 考えるにあたり、椹木野衣(さわらぎ・のい)さんという展覧会のディレクションをおこなった美術評論家が道標として設定してくださったキーワードが「うたかたと瓦礫(デブリ)」。 …で、うたかたってなんでしょう? 言葉はたまに耳にはするけど、恥ずか

          平成美術展①はかなさにグッとくる

          はじめて京都市京セラ美術館に乗り込んだ!

          先日、京都市京セラ美術館に行ってきました。 京都市京セラ美術館、改装後、なにげに初! 2017年から休業しており、京都市美術館から名前を変えて昨年オープンした美術館なのです。 遠くから見た外観はあまり変わっていなくて、そこに建物の持つ歴史へのリスペクトを感じました。 中身はキレイにリノベーションされていて、そのギャップも素敵でした。真っ白な壁や個性的な階段を駆使して、着物姿の女の子たちが写真を撮り合っていてほほえましかったです。 お庭も桜が満開で、とてもきれいでした!

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          知らんかったけど行ってよかった!ミケル・バルセロ展

          美術館に行ってきました。 「ミケル・バルセロ展」! ……誰………? 存じ上げないし、フライヤーの絵も正直ピンとこずだったんですが「国立国際美術館で企画が組まれるほどのアーティストならまぁ確認しとくかぁ」というノリで行きました。 で、行ったんですが! よかった〜〜〜〜!!!!なんだこれ! めちゃくちゃいい展覧会でした。 展示会場の入口前にふたつの彫刻が飾ってありました。 それが皮膚のただれた獣とろくろっ首のような、この世に存在してない謎の物体だったのにもかかわら

          知らんかったけど行ってよかった!ミケル・バルセロ展

          文字があらわす人の内面

          人の書く字に興味がある。 見どころは多い。巧拙はもちろん、筆圧の濃淡、サイズ感、クセから醸される味わいなどなどだ。 なにより、文字には書いた人の「その人らしさ」が宿っている気がする。 筆跡は、その人が文字を書くたび、小さな一画一画が積み重なってかたちづくられたもの。 一朝一夕に身につくものではないから、余計に愛おしさが増す。 そして、だからこそ、字を褒められると、今日まで生きてきた道のりを肯定してもらえたかのような気持ちがして、めちゃくちゃに嬉しいんだと思う。大袈裟

          文字があらわす人の内面

          わからないアートと格闘!楽しめるか己と対決してみた

          ---------------プロローグ--------------- 「美術館に行ったって、どうせ分かんないし、楽しめないよ」 これ、正直ごもっともだと思う。 なぜかって、美術検定のためにアートを勉強し、定期的に美術館に足を運ぶたわたしですら、そう思ってしまうことがあるからだ。 特にハードルが高いのが抽象画。 人物画や風景画は描いてあるものが具体的なのでスッと頭に入ってきやすい。 しかし抽象画となると、そもそも何が描いてあるのかすら分からないことがほとんどである。 「

          わからないアートと格闘!楽しめるか己と対決してみた

          多彩でタイムレスな画家・猪熊弦一郎

          一番好き!と思った絵をメモしておきたい。 豊田市美術館の「わが青春の上杜会」展で見た作品の中で、マイベストは、猪熊弦一郎の「長江埠の子供達」(1941年)でした。 著作権の問題でnoteに貼れる画像がないので、「美術手帖」の展覧会リンクを貼ります。こちらのリンクから絵をご覧ください! (余談だがこういうとき「美術館の話ってネット上でしにくいな~」って思う…。海外の美術館は自由に写真撮影できてええのう。) サイズのでっかい作品でした。 赤色の輪郭線で描かれた長江の子どもたち

          多彩でタイムレスな画家・猪熊弦一郎

          美人後ろ姿の画家・岡田三郎助が気になる

          岡田三郎助という画家が気になった。 先日行った展覧会で、1枚だけ飾られていた岡田三郎助の絵。 それがなんだか心に残った。 「裸婦」1926年 この絵、遠目にはすごいリアルな裸婦像に見えた。 でも近づいてみると肩のラインなんかかすれていて思いっきり絵。 しかし2・3歩後ずさりすると、またリアルになる! そんな感じでリアルっぽさと絵っぽさを行ったり来たりして鑑賞を楽しんだ。 あとなにより背景。いいよなぁ~! 「たちのぼる」という表現が一番しっくりくる。 女性から醸される独

          美人後ろ姿の画家・岡田三郎助が気になる