見出し画像

多彩でタイムレスな画家・猪熊弦一郎

一番好き!と思った絵をメモしておきたい。
豊田市美術館の「わが青春の上杜会」展で見た作品の中で、マイベストは、猪熊弦一郎の「長江埠の子供達」(1941年)でした。

著作権の問題でnoteに貼れる画像がないので、「美術手帖」の展覧会リンクを貼ります。こちらのリンクから絵をご覧ください!
(余談だがこういうとき「美術館の話ってネット上でしにくいな~」って思う…。海外の美術館は自由に写真撮影できてええのう。)

サイズのでっかい作品でした。
赤色の輪郭線で描かれた長江の子どもたち。

猪熊さんは戦争画家として中国に派遣されたのですが、日本軍や現地の風景じゃなくて子どもたちを絵の主題にチョイスしたのですね。
当時の偉い人に「軍人を描かんかい!」って怒られなかったのか勝手に心配になる。笑

ただ、個人的に好きだと思った理由には「戦争」の要素はあんまりなくて、
むしろ80年も前の絵なのに見た瞬間に「今っぽい!」と思っちゃったからなんです。
古いどころか、新しいって感じた。
子どもの表情や色遣いがなんとも新鮮に目に映りました。

子どもたちの簡素な服装も、逆に時代や国境を感じさせず、いい感じにタイムレス感を演出しています。

「戦争の時代を描いている絵なのに、なんでこんな新しいって感じるんだろう」と不思議でずっと見入ってしまいました。


この作品を含め、展覧会には猪熊さんの油彩画は4点あったんですが、そのどれもがテイストが全然違っていてびっくり。
一体どれほどスタイルの引き出しあるの、と衝撃でした。

共通しているのは、どれをとっても古さを感じさせないところ。
だから今の時代にわたしが見ても、抵抗感なくスルスルと作品が心の中に入ってくるんだろうなと思いました。

猪熊さんがデザインした三越の包装紙。
これだって不思議と、常に新しいと感じさせてくれるよなぁ。

画像1

多彩で、古さを感じさせない画家。
他にどんな作品があるんだろう?
見たい気持ちを掻き立てられます!

香川県の丸亀市に、猪熊弦一郎現代美術館ってところがあるらしい。
いつか猪熊作品とおいしいうどんを目当てに行きたい!!


こちらの記事もよろしければどうぞ。

▼これから「わが青春の上杜会」展に行く人へ

▼「わが青春の上杜会」展で印象に残った岡田三郎助



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?