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現場目線で感じる「就活生」と「企業」の考え方のギャップ

こんにちは!ミツと申します。
いつもゆる読みHRをご覧いただきありがとうございます。
 
今回は新卒採用を担当する中でここ数年で大きくなってきたと感じる、「就活生と企業のギャップ」について書いていきます。
ぜひ最後までお読みいただければと思いますのでよろしくお願いいたします!
 

簡単な自己紹介

・理系新卒で日用品メーカーへ入社(当時は商品開発や研究職を志望していました)
・初回配属はまさかの人事、採用や研修に携わるきっかけとなりました
・その後研究職に異動するも人事時代の刺激的な毎日が忘れられず、今後のキャリアも考慮し転職を決意
・現在はコンサルティング会社で新卒採用を担当しています
・前職と合わせるとこれまで7-8年は新卒採用に携わっています
 

就活生の考え方の変化

大学生が就活をする際の考え方や行動は、まさにその時の社会や経済状況が反映されていると思います。
 
昔は「自分は何がしたいか」「どういった先輩のもとで働きたいか」といったことが就活における考えでも大きなものを占めていたように感じますが、今は「そんなことより報酬内容は?」「働く環境はクリーンか?」といった質問も多く、時代の変化を感じます。
 
上記はあくまで私の個人的な感想なのですが、少し調べてみると以下のような就活媒体でもよく調査されていて、客観的に見てもここ数年で大きく変化してきているのだなと改めて思います。
※まさに「やりがい」よりも「安定・報酬」を重視する考え方になってきて
います

企業選択のポイント(上位3項目) / マイナビ 2025年卒大学生就職意識調査

《参考》マイナビキャリアリサーチラボ 2025年卒大学生就職意識調査
 

どんどん大きくなる「すれ違い」

この話をした時、続く話としては
・どういう風に就活したらよりよい人生になるか?
・目指すキャリアはどう見つけていくと良いか?
といったものが多いかなと思います。(もちろん自分もそういった話が大好きなのですが…)
その一方で「そういった議論や提案って本当に就活生に求められてるのかな?」とも思う場面が最近増えてきました。
 
●就活生:「とにかく内定が欲しい」「安定が欲しい」「報酬が欲しい」「望む環境で働きたい」
●企業側:「うちの魅力を伝えたい」「仕事本来のやりがいを伝えたい」「キャリアを考えて就活してほしい」
 
2-3年前であればこの中でもある程度の共通部分があったように思います。
でも今はより互いのすれ違いが大きくなってきているのではないでしょうか。
 
企業側として「就活生にはこうあって欲しい」という気持ちは色々とあると思いますが、就活生にとって「キャリアや将来」よりも「まずは地に足のついた生活を」という方が重要というのはよくわかります。
実際、今自分が大学生に戻ったら同じ考えになるかもしれません。
 

企業側はどう「行動」を変えるか?

そういった変化の中で、企業側が常に見直し続ける必要があるのは「今出している情報は本当に就活生が必要としているものなのか?」ということです。
 
もはや企業の魅力が分かるものだけでは不十分で「就活生が自身で判断できるような材料を多く提供する」という考えが非常に重要になってきていると感じます。
別の言い方をするなら、捉え方を「就活生」から「新たなステークホルダー」へと変えるイメージかもしれません。
 
・よりリアルな業務内容
・実際の評価決定プロセス
・その評価がどのくらい報酬に反映されるのか
・異動や転勤はどのような考えのもとで決まるのか
 
人事としては「社内機密だし出せない情報ばかりだわ…」とも思いますが、こういった情報を腹を割って出していける企業が今後も生き残って行くのではと考えています。
 

ビジネスでも「腹を割った情報」の開示が必要になってきている

少し話は逸れますが、こういった流れは「株主に対する企業の情報開示」という面でも起きています。
実際に、2023年度から上場企業は「非財務情報」を出すことが義務付けられました。
《参考》金融庁:企業内容等の開示に関する内閣府令等改正の解説
 
非財務情報とは、例えば「どのくらい環境に配慮しているか」「社会福祉に対する取り組みは何をしているか」「どう人材育成に取り組んでいるか」などといった情報です。
財務情報よりも「定性的」というところが特徴で、それだけ株主からしても「色々含めて総合的な判断が必要」という時勢なのかなと思います。
まさにあらゆる方面で、ステークホルダーに対して出すべき情報が変わってきていると言えます。
 

人事として出来ること

以前私が担当させていただいたゆる読みHRの記事で、”人事は「物事の落としどころ」を決める機会が多数ある”というお話をしたことがあります。
 
《参考》採用担当の裏側「丁寧なフィードバック?やってあげたいけど工数が…!」

今回のように「これからどのくらい腹を割った情報を出していくか」ということもまさにこの一環で、「出した方が良いのは分かっているけど今はちょっと難しい…」という状況は続くかもしれません。
 
ただ、その中でも採用担当として落とし所を見つけて、自分の会社を「一歩踏み出す企業」にしていくことが重要だと思っています。
そういった企業が増えれば増えるほど、今起きているような「就活生と企業のギャップ」は小さくなっていくのではないでしょうか。
 
今回の内容は以上となります、また別の記事でお会いしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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