現状打破から生まれる誰もがアントレプレナーの未来
挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象は名古屋にて経済記者として活躍される永原 尚大さん。現状打破を掲げるコミュニティを再始動させた想いについて伺いました。
── 永原さんの現在の取り組みについてお聞かせください。
本業は経済記者として勤務しています。会社やビジネスの今について読者の皆さまにお届けさせていただいています。こんな会社が新しい事業を始めようとしていますよ!こんな人がこんな取り組みを始めました!といった情報を記事にしています。
── どうして経済記者の道へ?
自分自身が飽き症ということもあって、どれか一つの業界を選べなかったんです。けれども経済記者の立場になると、業種業界問わずどこにでも訪れることができる。それこそサービス業やインフラ業界から製造業までバリエーション豊かに。飽きがくることが全くないですね(笑)そしてもう一つの理由は、やっぱり新しいものが好きだからです。
── 新しいものがすき。
Newsってその言葉の通り「新しいこと」が組み合わさったものじゃないですか。取材を通じて世の中の最先端に触れ続けることができるので、それも自分には合っているんです。
── そんな永原さんがStartupWeekend(以下SW)に出会われたのは、どういった背景があるのでしょうか?
実は経済記者としてスタートアップを取材することになったんですね。そして何社か特集を組む中でふと思ったんです。新卒から記者しかやっていない、それこそ外からの立場しか経験していない自分は、本当にスタートアップを理解しているんだろうかと。
── スタートアップの理解。
出会われた皆さまは強い信念を持って、リスクを積極的に取って挑戦していて、記者とは対極の世界のように感じたんです。そしてスタートアップのプロセスも全く理解していなかったので、彼らはアイデアをカタチにする中で何を課題にしているのか、どんな壁に当たっているのか、理解が浅くなってしまっているなと感じたんです。そこで愛知県の豊橋市での参加を決めました。
── どうでしたか?
SWは週末の三日間で起業家の一年を圧縮して体験できると噂に聞いていただけのことはあって、スタートアップとは何たるかのイメージを掴むことが出来ました。本当に飛び込んで良かったなと思っています。
── その後、永原さんは学びを活かして記者として活動を続けるだけでなく、SWの運営側としても積極的に活動を開始されましたよね?その背景には何があったのでしょうか?
あの場の熱量に惚れ込んでしまったのが大きいですね(笑)サラリーマンをやっていると、何か新しいことを始めていくんだという熱狂的な空気に触れることは中々にないんです。あのインパクトが忘れられず、地元の名古屋でも開きたいなと思って(笑)
── 流行り病で活動が止まっていたSW名古屋を復活させたのは、どういった想いがあったのでしょうか。
名古屋ってもっともっと起業の熱を高められるなと感じていたんです。だけど、新しいことを始めたい人たちは少なからずいるのに、中々表に出てこない。それが凄くもったいないなぁと感じて、そういう人たちが集まれるSWを復活させようと思ったんです。
── 開催に辺り、どのような壁がありましたか?
ゼロから始めたことですね(笑)豊橋でSWを体験してオーガナイザー資格を得たものの、どうやって企画運営するのか、どんな会場で、どんな方々を巻き込み、どういった会社様にお力添えいただくかが全く分からなかったんです(笑)けれども逆にそれが新鮮で、タクトさんや先輩方にアドバイスをいただきながら楽しく準備することができました(笑)
── ゼロから始めたことで、他の地域と比べて何か新しいものは生まれましたか?
個人的に他の地域との差別化を果たせた点は現状打破というキーワードを掲げたロゴだと思うんですね。愛知県は県民性も相まって社内であったり特定のコミュニティに閉じこもりがちな人が多い。だからこそ、そんな空気感を少しでも崩していきたいという想いを込めました。
── 現状打破をテーマにしたSW名古屋を終えて、何を感じていらっしゃいますか?
「変えていこう」っていう思いを持つ人たちってこんなにいるんだとびっくりしました(笑)というのも、愛知県は石橋を叩いて壊すって言うぐらいの保守的な文化に加え、大手ものづくり会社という安定して働ける場所があるので、起業家が産まれ辛い土地と言われていたんです。なので、もしかするとSWを開いても誰も来ないんじゃないかと思っていましたが、お申込み受付から僅かな時間で満席になって驚かされました。
── 名古屋の皆さまも機会を求めていらっしゃったんですね。そんな風に場作りを重ねる永原さんから見て、アイデアをカタチにするためには何が大事だと思いますか?
やっぱり “No Talk, All Action.” ですね。
── ご自身の言葉でお願いします(笑)
まずは今からやってみよう、ですね(笑)やっぱり人って勢いがないと何もできないじゃないですか。だからこそ、思い立ったが吉日、ということで動き出すことが大切だと感じています。
── そんな思い立った方々を支える側は何を大事にすべきでしょうか?
これは本当に難しいなと最近思っているんです。あれこれ支援者が提供してしまっては自ら動き出す起業家は誕生しない。
── 仰る通りアントレプレナーシップの育成に先生と生徒の関係は望ましくないですね。
だからこそ、自分は取材の時のスタンスを持とうと思うんです。全世界があなたの敵になったとしても、取材をした自分は最後まで味方でいよう、という心構えを。新しいアイデアは批判や批評にさらされがちじゃないですか。だからこそ、応援し続ける在り方はきっと力になれると思うんです。
── 最後まで味方でいる。素敵な姿勢ですね。そんな風にして挑戦者と支援者が集うスタートアップのコミュニティを発展させるためには、何が大切でしょう?
共犯者を生み出せる場、ではないでしょうか。そのためにはフラットな場であることが欠かせない。コミュニティとして物事を前に進めるということは、たくさんの人からお力添えいただかないと成り立たない。けれども、そのコミュニティ内で上下関係があったら、一緒に進めていこうという力は弱くなっちゃうと思うんです。それに、気軽に相談も出来なくなっちゃいますしね。
── そんなフラットな環境を整えるには?
続きは下記よりお読みください。
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