少額支援が持つインパクト

「たった1万円でもいいんです。もちろん大金を出していただければ嬉しいですが、ほんの少しのお金でもご一緒くださる方を増やすことが、アイデアの実現に繋がるんです！」

　そんな言葉をうどん県の高松市でとある連続起業家から伺うことに。少額でもお金を出していただくことが、なぜポジティブなインパクトに繋がるのか、その理由をメモしておこう。

─

　一つ目の理由は、お金を出してくださる方々の本気を引き出すから。自分たちはお金を投じると、それを無意識のうちに回収したくなるもの。それは即ち、アイデアを実現させるためのアドバイスや人の紹介が加速することに。

　例えるなら、それはジムの契約。お金を支払って運動するスペースを契約すると、払ったお金がもったいなくてついつい足を運んでしまうようなもの。

─

　二つ目の理由は、応援団の形成に繋がるから。もちろん1万円を出してくださる方が1名だけでは物事は大きく変わらないものの、「○○さんが応援しているよ！」「■■さんもアドバイザーに！」といった風に名を連ねる方が増えると、次の資金や応援の輪が広がっていく。

　例えるなら、それはクラウドファンディング。たくさんの人が応援していると、そのプロジェクトが良いものと認知され、盛り上がりを見せていくようなもの。

─

　三つ目の理由は、起業家自身の行動を引き出すから。融資ではなく投資であれば返済の義務はないけれども、自分と繋がりを持っている人からお金をいただいたなら、それは少額であっても無下にできないもの。結果としてアイデアをカタチにする行動がさらに加速するきっかけに。

　例えるなら、それは鶴の恩返し。施しを受けた鶴が尽くしてくれた人に御礼をしにくるように、人はGIVE & GIVENの輪の中で生きている。

─

　少額であってもお金を出していただくことは、アイデアを実現する上で大きな意味を持っている。資金を投じた皆様の応援が加速し、応援団が形成され易くなり、起業家は期待を裏切らないよう全力を尽くすように。アイデアをカタチにしたいと願う皆様の一助となりますように。