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正面玄関突破のコツ

 アイデアをカタチにする際、企業と連携を取るのはよくあること。けれども、企業と接点がない状況ではなかなか関係を築くことは難しいもの。そこで今回は、お問い合わせフォームという正面玄関から連絡する際の工夫を整理したい。

 一つ目の工夫は要件を明確にすること。「相談に乗ってください」といった曖昧な要求では、企業からの応答を得にくい。そうではなく「○○のアイデアがあるので、xxの部署と話をさせてください」といった風に具体的にすることが欠かせない。

 例えばミカンの皮の繊維を活用してSDGsな衣服を作るに当たり、とある超大手の繊維メーカーが持っている技術が気になった。そんな時は「ミカンの繊維で生地を作りたいのでご相談させてください」とのお問い合わせではなく、「貴社が保有するxx技術が、我々が開発を進めている○○製品に応用可能と考えております。何かの形でご一緒できないか、開発チームの皆様とお話をさせてください」といった具合に。

 二つ目の工夫は時間を割く価値を見せること。知名度の低い個人や企業が超大手企業にアプローチしてもなかなか受け入れられにくい。だからこそ、自分たちはあなた方の貴重な時間を割いて話をする価値があるのだと認識してもらう必要がある。

 例えばミカン繊維で衣服を作ろうプロジェクトが、もし大学の先生と相談したことがあれば「○○大学の研究室ともご相談させていただいている…」と触れてみたり。また「業界初の果物と衣類を掛け合わせたプロジェクトで…」と伝えてみることで、相手に良い印象や関心を持ってもらおう。

 三つ目の工夫は、紹介を受けたことを伝えること。この世界において「紹介」はとても強い影響力を発揮する。だからこそ、自分たちは単独で動いているわけではなく、たくさんの方々とご一緒していて、あなたに繋がるべきだと「推薦されている存在と認識してもらう必要がある。

 例えばミカン衣服プロジェクト、「繊維業界でご活躍の○○様と意見交換をさせていただいた際、繊維の特許を保有する企業とお問い合わせすべきとアドバイスいただき、今回のご連絡に至りました」と伝えられると、相手企業から信頼を得やすくなる。もちろん、○○は業界もしくは社会である一定の権威を持っていることが望ましい。

 企業との連携を始める際は、単にお問い合わせするだけではなく、相手に応じてもらえるよう工夫が必要。要件を明確にして、自分の価値を伝え、紹介がある旨に触れ、相手との入り口を作り上げていこう。


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